「セルジュ……。あんたにとって、いちばん大切なものって、なに?
そのために、いま自分になにができて、なにをやらなきゃいけないか……、
そいつを考えるんだよ。
おまえでなくて誰がやるんだ!? 今でなくて、いつやるんだよ!?
そうだろ、セルジュ?」
プロフィール
年齢 | 性別 | 種別 | 出身地 | 身長 | 体重 | 体格 | 利き腕 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
18 | ♀ | 宮廷道化師 | 不明 | 不明 | 不明 | 不明 | 不明 |
「クロノクロス設定資料集」に記載された等身大モデリングでは、身長165センチのキッドより背が低い。ただしキッドはブーツを履いており、ツクヨミの靴は底が薄いので差がついている。
概要
ヤマネコに付き従う道化師風の少女。自称18歳(外見年齢。誕生したのは14年前)。一人称は「あたい」で、軽い感じの口調で話す。
当初は敵として登場するが、中盤からセルジュの仲間となる。しかし終盤間近になるとパーティーから離脱してしまい、二度と仲間にならない。
彼女はHOME、ANOTHERのどちらの世界にも1人ずつ存在していたが、本編で登場するのはANOTHERのツクヨミのみ。HOMEのツクヨミは3年前、ヤマネコやアカシア龍騎士団と共に死海に赴いた時に消息不明となっており登場しない。
ユーザーからはよく「メイクの下はキッドと同じ容姿」言われているが、これはソース不明の情報である。ツクヨミがメイクを施している理由は下記を参照。
性格
コルチャやマルチェラをからかったりなど愉快な性格。一方で掴みどころがなく、常に煙に巻くような発言でセルジュを翻弄し、決して本心は見せようとしない。敵として登場した際はラディウスの小屋を焼き討ちするなど非道さも見せているが、作中で人を手にかけるシーンはない。
道化師風のメイクを施すことで己の素顔と本心を隠しているが、ふとした弾みで本音を出してしまうことも。理由としては、「闇の世界に生きる自分が他人に本心を晒してはいけない」「小悪魔のように邪悪に振る舞い、本性を悟られてはいけない」というもの(設定資料集より)。
しかし、落ち込んだセルジュに味方するような台詞を言って後悔したり、人知れず涙するなど上手く本心を隠せているわけではない。また初登場時は、セルジュに対ししつこいくらいに「ヤマネコに逆らわず手を引く」ように説得しようとしていた。
関連イラスト
関連タグ
セルジュ(クロノクロス) サラ・キッド・ジール ヤマネコ(クロノクロス)
ヒカリ(ゼノブレイド2):ゼノブレイド2の登場人物。ミァンと一部共通点がある。またツクヨミと同じく「強がっているが実は優しく寂しがりや」な性格。
メツ(ゼノブレイド2):ゼノブレイド2の敵役。ヒロインの対存在であり、一時的に仲間になるが最終的な敵になるなどツクヨミと似た役回り。またダークセルジュを思わせる要素も持つ。
アデル(ゼノブレイド2):物語終盤、ヒロインと引き離されたことで意気消沈していた主人公に対し「大切なもののために戦え」と諭すなどツクヨミと同じことをしている。
四星龍:「なぜ四星龍?」と思うかもしれないが鳥山明が関わった作品の続編のためかツクヨミと共通点が見られる。
ネタバレ
※以下はクロノクロスにおける重大なネタバレを含みます!
正体
彼女の正体は、七番目の龍神「月龍」である。14年前、ヒョウ鬼に襲われた幼いセルジュの泣き声が次元の渦にいたサラの耳に届き、導かれた彼女はこの時間軸に干渉。自分の分身であるキッドをこの世界に誕生させる。干渉の余波によって龍神の時間的封印が弱まったため、一瞬だけ能力を取り戻した龍神から分離する形で誕生した。
本作のヒロインであるキッドとはあらゆる点で対となる存在として描かれている(アルティマニアより)。
他の兄弟たちほど重要な役割は持たず、エレメントを統合する付属的な立場にある。なお、年は取らず、18歳と言うのも外見年齢とのこと。
龍人と龍神
並行世界のA.D.2400にて繁栄を遂げた龍人(星に近い進化を遂げた恐竜人アザーラの子孫たち)が生み出した自然制御マシン。星のエネルギーの集合体であり、ガッシュは「自然そのもの」と述べている。龍の姿はこの次元で活動するための仮のものである。
現在は天龍、黒龍、炎龍、水龍、土龍、緑龍の六体が龍神と呼ばれ、それぞれが各エレメントの属性を司っている。元々は統合されており一つの個体であったが、1万年前、フェイトによって敗北した際に凍てついた炎の力で分割・封印されてしまった。
作中では龍人をドラゴンの姿をした「龍族」と混同して表記されているが、こちらは恐竜が恐竜人に進化せず、別の進化を遂げた存在としている(アルティマニアより)。
時を喰らうもの
封印されていた龍神たちが合一した、龍神本来の姿。ただし、これは「時を喰らうもの」がこの次元で活動するための分身に過ぎず、本体は時の闇の彼方に巣食っている。
龍神は1万年前の戦いでフェイトに敗北した際、その無念から時を喰らうものの本体に取り込まれてしまっていた(時喰いは無念を抱いて倒れて行った生命体を吸収し、進化してきた)。
ラストダンジョンで戦うことになるこの龍神が実質的なラスボスである。真のラスボスはこの後で戦うが、演出や強さ的にも龍神が実質的なラスボスである(真ラスボスよりも龍神の方が明らかに強い)。
人類への復讐
そもそもこの大地を支配していたのは恐竜人であった。しかし、ラヴォスが飛来した際にその欠片(凍てついた炎など)に触れた猿(原始人)が進化を遂げ、魔法の力を得て魔法王国ジールを建国。これが前作クロノトリガーの時間軸である。そこから更に改変によって生まれたのが、クロノクロスの時間軸となる。
このことから龍側は「人はラヴォスの子であり、星を喰らい尽くす(自然を破壊する)」として敵視している。また並行世界では恐竜人たちが生き延びており、龍人は彼らが進化した存在となっている(アルティマニアより)。そのため龍人や龍神からすれば、人間という種は遠い昔に滅ぼしたはずの種族だった。
並行世界に生きていた彼らがこの時代へ着てしまったのには少々複雑な理由がある。クロノたちに倒される可能性を知ったラヴォスは、運命を変えるべくA.D.2400にある凍てついた炎を呼び寄せようとした。その際にクロノポリスと未来人たちをタイム・クラッシュによって引き寄せてしまい、彼らの存在に危機を抱いた「星」が並行世界のA.D.2400から龍人とディノポリスを呼び寄せたのだった。
その後、龍人たちはエルニドにて亜人と共存しながら暮らしていたが、クロノポリスとの戦いにより滅亡。龍神はフェイトに封印され、その力をエレメントとして利用されてしまう。
これらの事情により、龍神からすれば人間には怨み骨髄であり、その怒りと憎しみは非常に強い。逆に亜人に対しては友好的。しかし、ツクヨミ自身はこれらの感情には囚われておらず、人間に対する復讐が正しいのか迷いを抱いている。
また六龍神のリーダー格である天龍も死海の消滅からセルジュたちを助けた後、手を貸した理由について「お前たちがどのように生き、どのように死すのか見届けたくなった」と告げている。これがセルジュたちを利用するためのポーズだったのか、それとも彼女なりの本心だったのかは今となってはわからない。
目的
フェイトによって封印された兄弟たちを解放することを使命に行動している。それがなされた場合、龍神たちによる人類への復讐が始まることになる。
フェイトは龍神を六つに分割することで、その力を体よく利用していた。そのためツクヨミは、ヤマネコを通してフェイトを利用し、使命を果たそうと行動する(アルティマニアより)。ヤマネコと接触し協力者(従者)となり、"凍てついた炎"を守っているプログラム「プロメテウス」の封印を解くために、ヤマネコと共にルッカハウスを襲撃した。
そしてヤマネコがセルジュの肉体を奪うと、今度はヤマネコとなったセルジュに組するようになる。
揺れ動く心情
ヤマネコに組する一方でセルジュに好意を見せるなど、決して根は悪人ではない。ヤマネコがセルジュの姿を手に入れてからは、今度はヤマネコを出し抜いて"凍てついた炎"を手に入れるためにセルジュを利用しようとするものの、セルジュと共に行動するうちに、6龍の封印を解き人間を滅ぼす事が正しい事なのかどうか迷うようになる。エンディングによっては龍の封印を解いてしまったことでエルニドから人間が駆逐され、セルジュの死を嘆き墓参りをするものもあれば、自身に与えられた使命を捨て、ヤマネコの姿のまま過ごすセルジュと2人で夫婦よろしくマブーレで平穏に暮らすものある。
『設定資料集』には、ヤマネコから殺せと言われた少年に対し、敵味方を超えた魅力を感じていると記されている。18歳のツクヨミには押し殺せる感情にも限度があった。
PTから離脱する直前、キッドに刃を向けられて「ヤマネコ」として扱われたセルジュに対し、ツクヨミは叱咤の言葉を掛けている。それも今まで「ヤマネコ様」と呼んでいたのが、この時は「セルジュ」になっている。ツクヨミが独白していたように、この時は本心から掛けてしまった言葉なのだろう。その言葉を受けて、セルジュは本来の姿を取り戻すべく龍の涙を求めることになる。
ちなみにPTから離脱する際、事前に星の子を仲間にしておくと追加イベントが発生する。内容は、人知れず涙を流し、それを星の子に見られるというもの。星と月の間柄だけにツクヨミも彼に対しては友好的だった。
この後のシナリオでは、六龍神と戦うことになるためツクヨミは離脱してしまう。以後はPTに戻ってくることはないが……。
最期
メインストーリーを最後まで進めた場合、フェイトがプロメテウスを消去し、更にセルジュ達がフェイトを倒したことで"凍てついた炎"へのアクセス権が復活。あとは誰かが龍神の封印を解けばツクヨミが生み出された目的は完遂となる。しかし、龍神の一部であるツクヨミは封印を解けば、自身を生んだ龍神へと還らなければならず、人類と敵対しなければならない。
結局、最終的に龍神の封印を解放したのは、フェイト(ダークセルジュ)と行動を共にし、心の中に潜む悪魔人格を引き出され、世界の破滅を望むまで復讐の鬼となったキッドであった。解放された六龍神は本来の姿である龍神――別名「時を食らうもの」となった。ツクヨミも龍神から生まれた存在であるため、龍神復活の際に人知れず吸収され、「時を喰らうもの」の本体の一部となり、セルジュたちと星の覇権を賭けて争うこととなった。ラスボスではないが、実質的なラスボスに近い存在でもある(真ラスボスよりも明らかに強く、演出的にもラスボスと大差ない)。
合一した時を喰らうもの(龍神)はセルジュたちに敗れ、星の塔から去った。しかし、セルジュたちが倒したのは分身に過ぎず、1万年前の戦いで龍神は時を喰らうものの本体に取り込まれていた。龍神が敗れたことで時を喰らうものの本体が動き出した。
最終決戦にてクロノクロスを用いたセルジュにより、時を喰らうものは浄化され、サラと共に龍神は解放された。
マルチエンディングによると、時を喰らうものからツクヨミだけ分離することも可能ではあった模様。
余談
マルチエンディング
と、このようにいささか救いのない結末ではあるが、マルチエンディングでは一応幸せな結末を辿るものもある。
ヤマネコとして生き、マブーレの復興に尽力するセルジュと共に歩むエンディングも用意されている。似たようなのでヤマネコのセルジュと夫婦よろしく新居で暮らすのもあるが、ツクヨミはこの幸せが長く続かないことを予感していた。そこへキッドが殴り込んで来て一触即発の状態となる。
ダークセルジュが凍てついた炎を手にしようとした際は、それを阻むべくツクヨミが駆けつける。しかしキッドと戦いとなり、激しい憎悪をぶつけられる。結局、決着は描かれなかったもののダークセルジュは凍てついた炎を掌握し、それを証明するかのようにエルニド中の運命の書は黒く染まっていった。
また前述のように、龍神率いる亜人たちによりエルニドから人間が駆逐されるものもある。使命を果たし、復讐も終えたツクヨミだがそこに笑顔はなく、後悔した様子でセルジュの墓に花を添えていた。
パーティへの復帰
基本的にキッドと共にPTに入れることはできないが、三周目以降のプレイであれば最終盤にカオスフィールドでクロノクロスを使用することで仲間に復帰させることが可能。ただし、「前周(過去周)のエンディング時に仲間枠にいたキャラクターの仲間フラグがONになるだけ」という仕様上、ツクヨミが仲間にいるタイミングでエンディングを迎えたデータを用意できている事が条件である。つまり、二周目以降でツクヨミを加えたままマルチエンディングを見る必要がある。蛇骨館に囚われいたリデルを救出した後、隠者の小屋に行くと離脱してしまうのでその前にマルチエンディングを見る必要がある。このためツクヨミをPTに復帰させられるのは最低でも三周目(ラスダン出現後)からとなる。
また、シナリオ上のツクヨミは龍神に取り込まれているため、細かいことではあるが、仲間に復帰させたツクヨミはまた別の存在というややこしいことになる。しかし使命を捨て、セルジュの側にいることを選んだ「ツクヨミ」だからこそ仲間になったとも解釈できる。
世界の敵発言
いいか、間もなく人の世は終わりを迎えるんだよ。
その時セルジュ、世界はお前の敵になり、お前は世界の敵になる。
それは推測でも予想でもない。歴史だよ。
これはオープニングムービーでのツクヨミ発言だが、本編で発言したのはヤマネコである。