デスメダロット
ですめだろっと
これはまるで本物兵器だ! デスメダロット社より新発売!
作中開始時点はコクリュウの知り合いになるしか手に入れる手段は無かった。
だが、第20話ではデスメダロット社の最高経営責任者が外国人であること、並びにデスメダロット社の設立者が名前だけは海外系のバッカス財閥※であったこと(コクリュウの父親はあくまで設立者の一人である)が明かされ、「資本主義経済の基本原理である自由競争に反したメダロット社の独占状態のためにより良い商品が生まれないと考え、日本経済の活性化と発展のためにメダロット市場に進出する」目的で、一般発売されることとなった。※
この話より前に暴走したブロッソメイルが街で暴れて破壊活動を行い、人々を混乱させたにも拘らず問題なく販売されているが、コクリュウの絶大な財力と影響力で黙らせた説や、一般販売以前はそもそもデスメダロットがデスメダロットとして殆ど認知されていない説も考えられる。
後者についてはローカルニュースにデスメダロットが姿を見せる機会は何度かあったものの、それ以前はデスメダロットの認知は子どもを中心にあまり広まっておらず、例えば第15話のメダロット社主催のロボトル大会は明らかにデスメダロットであるユニトリスが出場していた上、デスメダロットの存在を認知していたメダロット博士も観戦していたにもかかわらず、決勝戦のコクリュウの乱入を除き大会自体は何の問題も無く進行していた。
もっともユニトリスは外見的には通常のメダロットと同様(それどころか原作ゲームではウォーバニットの後継機に相当)なので、世間的に認知されているか怪しいデスメダロットを出禁することによる大会のイメージダウンを避けた可能性も考えられるが、真相は不明。
ただしデスメダロットの開発方針は、「ビジネスとしてデスメダロットを販売したい」株主と、「強いデスメダロットが欲しい」だけのコクリュウとの間で意見の対立があり、特にグレインについては商品化することで既存のデスメダロットの販売が意味を成さなくなる文字通りの「兵器」であることから、株主側は開発中止を決めていたが、第35話時点ではマイヅル博士が主導しグレインの開発が進み、第37話ではマイヅル博士は開発チームから外れたもののブラックビートルのネオデスメダルを装着すればグレインが完成する段階まで開発が進んでいた。
※同話のナエの言及から、ロボトルの楽しさを知らない子どもたちにとってはデスメダロットという「強さ」をお金で買えることが魅力的に思える見込みがあるため、バッカス財閥はデスメダロット社を設立したと類推しているが、この推測が正しければデスメダロット社の設立者の一人である父親シンスイは息子の才能に投資する息子の理解に深い人物とも、息子の才能で金もうけを企てる親子愛の欠片も無い人物とも解釈できる。上記の通りデスメダロットの開発資金は海外投資家の影響が大きいと見られる上、販売経緯も悪く言えばコクリュウを利用して金もうけする意向も強かったが……最大の誤算は下記の「*デスメダロットのその後」を参照。
デスメダロットを使うメダロッターはデスメダロッターと呼ばれる。普通のメダロットに比べ高火力かつ高装甲である。
通常のメダロットに使われるメダルが遺跡で発掘されたレアメダルの複製品であるのに対し、デスメダロットに使われるメダルはデスメダルという完全に人工の物である。メダロットとはパーツに互換性が無く、メダロットにデスメダロットのパーツを装着しようとしてうまく動作しない場面が何度か描かれている(デスメダロット側はそうでもないのか何度かゴリローダーを装着している)。
戦闘プログラムが100%と言われるほど戦闘に重点を置いて設計されているため、基本的にはデスメダルには感情や意志といったものが存在しない(初期はそこまで設定されていなかったのか、タンクダンクがあっち向いてホイに引っかかった上に汗をかいたり、ロビンアーチがギンカイと一緒にずっこける場面もあった)。そのためデスメダロッターの命令次第では躊躇することなくロボトルのルールを無視した行動を取るばかりか、倒した相手のメダロットの排出されたメダルを破壊する※事でメダロットを「殺害」する場面さえもあった。そのためデスメダロットを使用しないメダロッターからデスメダロットは嫌われている。
※アニメ版では描かれていないが、その他のメディアミックスではメダロット社のメダルには「メダロット三原則」が存在し、メダロットがメダルを破壊する行為は制限されているため、既存のメダルとデスメダルの大きな差別点と言える。
その一方で「車を止める」といったロボトルと関係のない命令を理解できない等、思考の柔軟性に欠ける部分も示されている他、「経験値を積む事で熟練度が上がりメダルが成長する」というメダロットの特性も持たないらしく、初登場当初はたった1体で複数体のメダロットを圧倒していた強力なデスメダロットが後期には逆に複数体がかりでも対デスメダロット戦の経験を積んだメダロット1体(時にはレアメダルやファーストメダルですらない一般メダロットのペッパーキャットにも)にまとめて倒されるといった描写もあった。
また、デスメダロットもデスメダロッターなどと会話は可能だが、一般的なメダロットと比べると事務的だったり機械的だったりで感情的な発言は見られず、良くも悪くもドライな印象があるが、作中でこの点が問題視されることは無かった。
ただしブラックビートルだけは使われているデスメダルがファーストメダルを基に開発されたネオデスメダルであるため、メダロットと同様の感情や意志を持っている。
既存のデスメダルの性格については、社長であるコクリュウの性格がそのまま反映されているとも解釈できる。
戦闘以外の命令が理解できないのも、コクリュウの精神面が幼かったり他人に命令して解決できてしまったりすることを鑑みれば、納得がいくだろう。
問題になるのはコクリュウのような目的以外でデスメダロットを所有することにあるとも言えるか。
競技性の観点でも、1対1、かつ特殊な条件でロボトルを行わないのが基本であるならば、ロボトルに特化する機体を持てば強くなれるのも確かである。
まあルールを守る気が無い我儘を貫くことでロボトルとして成立するのかが作中で問題視されているのだが。
登場する機体はゲームではメダロットR、メダロット3、メダロット4に通常のメダロットとして登場した機体が多い。
また、大半がゲームの出演に乏しく『メダロットS』で再登場した際に20年振りになることもしばしば。
無論、『S』での再登場も通常のメダロットとしての登場である。
ネタバレ注意
最終回にてデスメダロット社本社が崩壊したが、その直前にバッカス財閥の株主やコクリュウの父親もコクリュウのロボトルを見ていた。
コクリュウはメタビー・ドークス・アークダッシュやグレインに救われたことで本当の友達の存在を知り、バッカス財閥の株主は強いデスメダロットを提供することが子どもたちのためになるという彼にとっては紛れもない善意で開発・販売していたことが明かされた一方でロボトルを通じて子どもたちの成長も促すというメダロット博士の理念が正しかったことを認め、コクリュウの父親は母親を失ったことで愛を忘れてしまったことを悟っており、本社の崩壊は彼らにとってのパラダイム転換も意味していた。
コクリュウもメダロットに対する考えを改めた事で、デスメダロットは作られなくなり販売もされなくなった。コクリュウが譲渡したものやすでに買われたものを全部回収することはできなかったが、コクリュウの影響も受けてかデスメダロッターもルールを守るようになり、メダロッターにもデスメダロットを既存のメダロットに近しい扱いで受け入れられるようになった。