概要
野球において、投手が投げた球が打者の身体に当たること。和製英語であり、英語圏では『Hit by Pitch』と呼ぶ。
公認野球規則では『デッドボール』、『死球』といった語は登場せず、打者が安全に進塁できる場合の一つとして『打者が打とうとしなかった投球に触れた場合』があり、次のようなものにあっては適用しない旨が規定されている。
- 打者がバットを振っていたり、バントを行おうとしていた場合 → ストライク
- バウンドしない投球がストライクゾーンで打者に触れ、もしくはストライクゾーンを通過している投球に打者が触れた場合 → ストライク
- 故意によるものを含め、球審によって打者が避ける努力をしなかったと判断された場合 → ボール
球審による試合進行における処理としては、投球が打者に触れた時点でボールデッドとなり、上記の条件にあてはまらない場合、打者は走者となって1塁へ進塁し、打席にはカウントされない。
その際、塁上に走者がある場合はフォアボール同様にランナーは押し出しになる。
なお、ぶつかった個所がバッターの首から上であった場合(簡潔に言うと、顔面を含む頭部に当たった場合)、デッドボールの中でも相手の選手生命に関わるリスクが非常に高いという理由で、意図的でないか否かにかかわらずデッドボールを与えてしまったピッチャーには審判の判断により退場処分を言い渡されることがある(いわゆる危険球退場)。
首より下であっても、硬球の硬さや遅い球でさえ100km/h以上のスピードが出ていることから、当たった箇所が内出血して大きな痣ができることが少なくなく、前腕部や指など当たりどころが悪ければ骨折の恐れもある。
派生表現として「アウトでは無いがきわどい表現」の比喩にも使われる。
→デッドボールPの由来。