トイサイダー村とは、音楽ゲーム『pop'n music』に存在する村。
いわゆる廃人隔離施設、魔境である。
概要
『Sunny Park』におけるLv49の譜面の数々を薙ぎ倒した後、その道が開かれんとされる伝説の村。
そこに存在するのは現最高難易度であるLv50のEX譜面を持つ楽曲群である。
ジャンル名(タイプ) | 曲名 | アーティスト | 担当キャラ | 初出 |
---|---|---|---|---|
トイコンテンポラリー | シュレーディンガーの猫 | Cait Sith | テント・カント | 16 PARTY♪ |
サイレント | 音楽 | 弁士カンタビレオ | サイレントルーム | 17 THE MOVIE |
ダージュ | ピアノ協奏曲第1番”蠍火” | virkato | サイレントルーム | 20 fantasia(IIDX REDから移植) |
ムラクモ | 少年は空を辿る | Power Of Nature | MZD | 20 fantasia |
エンジェリオン | 生命の環を紡いで | han@*mori | フローラ(フレーム) | Sunny Park |
L-an!ma | Master of Lapis | MZD(ラピス) | ラピストリア | |
НУМЛ | Zutt | エクラ | うさぎと猫と少年の夢 | |
Chaos:Q | nonuplet | ? | うさぎと猫と少年の夢 | |
辿る君を超えて | BEMANI Sound Team "Power Of Nature" | MZD | うさぎと猫と少年の夢 | |
o†o | aωc | MZD | うさぎと猫と少年の夢 | |
カウボーイ(UPPER) | Blue River | T-BONE | キング | peace(楽曲自体はCS11) |
ふること(UPPER) | 序 | かむがたりべ | ヒトリ | peace(楽曲自体は18 せんごく列伝) |
BabeL ~MODEL DD101~ | BEMANI Sound Team "Mutsuhiko Izumi" | the TOWER | peace(UniLabより昇格) | |
コアダストビート(UPPER) | 真超深TION | Des-あさ | 鬼-BE | peace(楽曲自体は13 カーニバル) |
25 o’clock the WORLD | BEMANI Sound Team “Power Of Nature” | ノルニル | peace | |
Popperz Chronicle | pop'n masters | MZD | peace | |
(UPPER) | Popperz Chronicle | pop'n masters | MZD | peace |
(UPPER) | perditus†paradisus | iconoclasm | MZD | peace(楽曲自体はラピストリア/IIDX 18 Resort Anthemから移植) |
インボルク(UPPER) | 生命の焔纏いて | WALPULG | フレーム(フローラ) | 解明リドルズ(楽曲自体はSunny Park) |
ΔΟΓΜΑ | iereas | the TOWER | 解明リドルズ | |
(UPPER) | virkatoの主題によるperson09風超絶技巧変奏曲 | Wakhmaninov Akhutaninov | サイレントルーム | 解明リドルズ(楽曲自体はLively/ノスタルジア Op.2から移植) |
Mecha Kawa Breaker!! | BEMANI Sound Team "ZAQUVA" | トア | UniLab(Jam&Fizzより昇格) | |
F/S | BEMANI Sound Team "Power Of Nature" | エルム | UniLab | |
(UPPER) | ma plume | nonuplet VS BEMANI Sound Team "Power Of Nature" | ポエット | UniLab |
(UPPER) | Megalara Garuda | SYUNN | エクリプス | UniLab(楽曲自体はLively/jubeat Qubellから移植) |
- 「Cait Sith」=TOMOSUKE、「弁士カンタビレオ」・「virkato」・「かむがたりべ」=wac、「Power Of Nature」=PON、「han@*mori」=m@sumi & PON、「Master of Lapis」=PON & wac & TAG、「Zutt」=PON & wac & MarL、「nonuplet」=red glasses、「aωc」=wac(& ギター/ベース:あさき & ボーカル:chiLdish cLoud)、「T-BONE」=good-cool & Backy、「Des-あさ」=Des-ROW & あさき、「iconoclasm」=dj TAKA & wac、「WALPULG」=wac & Sota Fujimori、「iereas」=m@sumi、「Wakhmaninov Akhutaninov」=wac & Akhuta
- 「Popperz Chronicle」は「J-テクノ / Quick Master」+AC14~peaceの歴代ボスメドレー。編曲者は不明。
- キャラの括弧内は同キャラ戦時変化キャラ。フローラを使用してエンジェリオンをプレーすると相手キャラがフレームに、MZD(ラピス1P)を使用してL-an!maをプレーすると相手キャラがラピスに、フレームを使用してインボルクUPPERをプレーすると相手キャラがフローラになる。
現在エンジェリオンとSunny Park以前初出曲のUPPER譜面を除いた楽曲のジャンル名の頭文字を取って通称「トイサイダー村」と呼ばれている。(UPPER譜面を除き、ラピストリア以降の楽曲に関してはジャンル名無し)
なお、この村の住人は皆総じてゴリラである。
歴史
名称定着まで
元々は、『pop'n music 16 PARTY♪』において隠し曲「トイコンテンポラリー / シュレーディンガーの猫」が登場した際、EX譜面がアーケード版初出曲としては初のLv43となったのが始まり。かつてのポップンシリーズでは最高難易度が43であり、それ以前のシリーズで登場した43の曲は全て家庭用出身曲だった。その中ではあまりの酷さにアーケードですると筐体を壊しかねないため移植されないものも存在している。
なぜ「43」というこんな中途半端な最高数値になったのかというと、『pop'n music 7』にてそれまでのレベル表記を整理し直して一応の40段階に整理した際、その範疇を超える人外レベルを「41」に設定(デスレゲエEX・クラシック4H)、次作『8』にてさらにそれを超える「42」が登場(トラウマパンクEX)、そして家庭用『7』&アーケード『9』で初の「43」が登場(クラシック7EX、ただしすぐ降格)したため。以降、家庭用ではスクリーンEX(42から昇格)、クラシック8EX、クラシック9EX、カウボーイEX、もうしまEX(AC未収録)といったLv43がどんどん増え続けたが、アーケードでは上記のトイコンが出るまで最高42止まりであり、当時の43は家庭用だから許されるネタ譜面のような扱いになっていた。
しかし、トイコンテンポラリーがARCADEでLv43として登場し、通称「わけのわからないもの」と呼ばれる発狂部分の名と共に事実上のラスボスとしてその名を知らしめ、次作『17 THE MOVIE』が稼働。
前作の衝撃の後に登場した『17 THE MOVIE』の隠し曲「サイレント / 音楽」は、EX譜面がトイコンより一つ下のLv42でありながらも、前作のトイコンEXを撃破した人ですら撃沈されるという有様で解禁直後からレベル詐称の声が絶えず、「どうしようもないもの」という通称が与えられる事になった。
また、同じく隠し曲であった「メタリックオペラ / Geiselhaus」のEX譜面もLv42で登場し、サイレントEXの理不尽さには大きく及ばないがやはりLv42としては難易度が高かった。
以下は当時メタリックオペラに寄せたwac氏のコメントである。
「レベル42」ってなんなんですかね。なんでポップンは「レベル42」という数字を大事にしてたんですかね。
EXでテンポチェンジがされなかったのは
PONくんが無意識に大切にした、レベル42の美学、ってやつなのかもしれません。
ちなみに「レベル43」は美学の先にある、哲学の世界です。
しかし、続く『18 せんごく列伝』において大幅なレベル改定がなされ、サイレントを含む元42の楽曲の一部がLv43へ昇格。そして『19 TUNE STREET』ではメタリックオペラまでLv43へ昇格。42の美学とはいったいなんだったのだろうか……。
ちなみにサイレントがこうなってしまったのはどうやら事故らしい。
(wac氏によるコメント - pop'n music 17 THE MOVIE公式サイト / 17稼働初期のQ&Aより)
難易度には個人差がありますけども、前作のCait Sithさんの言葉を借りるならば
「相対的にトイコンテンポラリーのわけがわかった」、といえるほどの事態にはたぶんならないので安心してね!
と当時は思ってたんですけども実際のところはどうなんでしょうか僕にはもはやよくわかりません。
よくわからないので、とりあえず謝っておきます。すみません。
以降、アーケード版では長い間トイコンとサイレントの2強時代が続き、この2曲を合わせて「トイサイ」または「トイレント」などと呼ばれていた。
そして時を経て『20 fantasia』が稼働し、Dormir & wac 1stAlbum発売記念イベント隠し曲として『beatmaniaIIDX11 IIDXRED』からの移植曲「ダージュ / 蠍火」がEX譜面Lv43で登場。IIDXでもボス曲であったが、今作では本家IIDXのSP Anotherを超えるノーツ数にされ、発狂部分が本家DPAベースのため本家SPAの倍近い密度にされてしまった(IIDX-SPA:1414<POP'N-EX:1515<IIDX-DPA:1730)。当然ながらポップンでも最強クラスの位置に。「美しく、儚く散りな。」
さらに同作の解禁イベント終盤の隠し曲として「ムラクモ / 少年は空を辿る」が同じくLv43で登場。BPM140でありながらも大量のノーツによる辛ゲージや複雑な変拍子などでプレーヤーを苦しめ、曲名になぞらえて「少年は空ゲージを辿る」などと呼ばれた。
そしてこのダージュ・ムラクモ登場後は、この4曲がポップンにおけるレベル43の中でもとりわけ難しい四天王扱いとなり、そのいかにも魔境っぽい素敵な響きから「トイサイダー村」という呼称がすぐに定着することになった。
(ただし上級者の間ではこの4曲の中にも格差があり、見解としてはサイダー>トイムラであるようだ。)
そして21作目SunnyParkではレベルが50段階表記になり、ほとんどの旧43は49に、その4曲は人外を超える最高レベルの50に迫害された。
が、稼働してから早くも1年、多くのトイサイダー村攻略者が増えてきたと思ったころに大変なことが起こった。
名称定着後~うさ猫まで
2014年2月6日の「わいわいポップン動物園」で、過去に追加された楽曲をすべて解禁すると突如、黒い雲の上に上る。そこで99匹の動物を送ることで解禁される楽曲「インボルク」はボスの風格が漂う高難易度ではあるが、サニパ新曲では8曲目のLv49だった(ちなみに「THANK YOU!!」という文字配置ができる)。問題はその次である。
次は白い雲の上に上ることになり、21匹の動物を送ると解禁ができる。その曲が「エンジェリオン / 生命の環を紡いで」である。
いかにも直前のボス風格のあるインボルクと対になる姿で、黒い雲が晴れて明るくなり、解禁時に明るいエンディングが流れるため、おそらく癒し系エンディングポジションであるだろう…と思われたが、その曲のEXレベルはなんと50であったのだ。
ちなみに同レベル曲では初めてとなる「担当キャラが女」というおまけつき。
解禁初日にパーフェクトを叩き出されてしまったが、それでもLv50の門番として立ち塞がっている。
そして時は経ち22作目『ラピストリア』が稼働。2015年7月9日に追加されたラピストリアのメインストーリーのクライマックスとなる「神のつくりしもの」の隠し曲として「L-an!ma」が登場。既にストーリー上のメインキャラとしてラピストリアの新衣装の「MZD」が登場していたため、新曲の担当キャラも当然ムラクモと同じくMZD……と思われたが、いざ解禁時になるとプレーヤーキャラ側が強制的にMZDになり、相手キャラが原初の「ラピス」(原石そのもの)となっていた。このため絵面のあまりのインパクトから、情報が出回った当初は「ラスボスが無機物」「石が新たに入村」等と話題になった。
しかし、実際のメイン担当キャラはやはり「MZD」であり、実はラピストリア版MZDの1Pを使用した時(楽曲解禁時は強制使用)に限り相手側が「ラピス」(石)に変化するという仕様であった。このため、解禁後に他のキャラを使ってプレーすると担当は「MZD」となる。なお、新衣装MZDは使用できるが、ラピス(石)の方は残念ながらラピストリア時点ではプレーヤー使用不可であった。MZDに倒された後改心したらしい。ちなみに次回作のエクラルではなんと「ラピス」(石)がプレーヤー使用可能になった。誕生日はラピストリア稼動日の6月25日である。絵面が非常にシュール。
譜面としては中盤でソフラン(BPM209→104→209)かつ総ノーツ1827とニエンテEXに次ぐ超物量譜面であり、ラピストリア新曲では唯一の辛ゲージ譜面となっている。また歴代Lv50では初めて日本語ではない曲名となった。
ちなみにこの曲を解禁する前座のパーツストーリーが「神のおとしもの」であったことから「神のおとしもの(物理)」等と揶揄されることも。
その後の23作目『éclale』では、PS2版pop'n music 11(CS11)から「カウボーイ / Blue River」が10年の時を超えて移植された。長らく家庭用限定だった未移植の旧Lv43のひとつ(残りはクラシック8EXともうしまEX)であり、CSではかなりの高難度譜面で当時から話題となっていた。そのカウボーイがついに長年の沈黙を破りアーケード上陸と聞き、新たなLv50として期待を膨らませるプレーヤーが多かった。案の定その譜面はLv50として登場し、新たなトイサイダー村住民として高難度の一角を背負うことになると思われていた。しかし…
譜面が変更され弱体化していた。
CS11の譜面に比べて、序盤と休憩後の左右振りが無し、ノーツ数約70位減少(1680→1607)と、かなり易化しており、例の高難度譜面の移植を期待していたプレーヤーにとってはガッカリな内容だった。難易度に関しても現状のトイサイダー村の中では圧倒的に弱いとされている。
(ただし元々のレベルである旧Lv43=現Lv49と考えると、49として見るならば充分の強さがある。弱体化された上でLv50を名乗ったことに問題があったと思われる。)
そして、3月22日のアップデートにて49に降格。ついにトイサイダー村から初の追放者が現れたのである。
この譜面変更について、配信前日のBEMANI生放送(仮)第111回では、
気になる譜面なんですが、実は、ちょこっとだけ変更されております。
変更せざる、を得ませんでした。理由は、察して下さい。
ヒントをちょっとだけ出すとしたら、物理的に色々と無理でした。
“アレがやりたかった”という方は、今こそレッツお願い公募だ!
との「wacからの伝言」が事前告知されていた。
※ちなみに現在はCS11の譜面もACに移植されているが、詳しくは同項の『peace』の行にて。
24作目『うさぎと猫と少年の夢』では稼働してわずか1週間という超速で「НУМЛ」が登場。担当キャラの名前も「エクラ」であり、前作の『éclale』をイメージしたキャラクターであると語られているため、おそらく前作で収録する予定だったが遅刻してきたラスボス曲だと思われる。
過去の譜面通り辛ゲージ、二重階段、ソフラン、ラス殺しと最高難易度にふさわしい要素も兼ね備えている。
さらに同作の解禁イベント「ナビくんとオーパーツ巡りの旅(ナビ旅)」の最終隠し曲として「Chaos:Q」が同じくLv50として登場。担当キャラの「?」は単独キャラとしては「ニエンテ / neu」以来約10年ぶりの再登場。またLv50では史上初のロングポップン君搭載曲でもある。
これまでのLv50と比較すると明確な発狂と呼べる配置こそ少ないものの、暴力的な速度変化が猛威を振るうイロモノ譜面であり、また階段や縦連打が主体で稼ぎどころも少ない。辛ゲージやラス殺しもあり「サイレント / 音楽」を差し置いて最難関曲に挙がることも少なくはない。
そして同作の後半戦になる解禁イベント「ナビフェス」の最終ステージ「RAINBOW STAGE」の1曲目の隠し曲として本作3曲めのLv50となる「辿る君を超えて」が登場。担当キャラの「MZD」は「ムラクモ / 少年は空を辿る」の色違いでハリアイを新絵柄にしたものであり、楽曲自体も続編を思わせる作りになっており、それに匹敵するくらいの全体難の総合力譜面となっている。
1828ノーツもの高密度でムラクモに匹敵する物量譜面であり、クロス、二重階段、同時押しの嵐、さらに最後には発狂と容赦のない配置があるにもかかわらず、辛ゲージという鬼畜仕様なのでクリアは一筋縄ではいかないだろう。なおこの曲には逆再生としてナビくんのボイスが仕込まれているギミックがある。
これで本作のラスボスが出たことで終了……かと思いきや、次の2曲目のフェスでもう一人のMZDが登場。彼が語るところによると先に登場したMZDは「ナビくんがMZDの過去の記憶に触れて変身能力と特別な反応を起こし実体化してしまった姿」、つまり過去のMZDの記憶ということであり、このままだとMZDが二人になったことで時空にひずみができて「無の雨」で世界中の音と色が消えてしまうとのこと。「ま 何とかやってみっか~」とのことで、MZDが引き連れてきた新曲はまたもやLv50の「o†o」。これで本作のLv50は4曲目という前代未聞の事態になった。こちらの担当キャラのMZDは「リナシタ / uən」の新ハリアイであり、楽曲自体も「ニエンテ / neu」等の過去のwac曲を意識したものになっている。ソフランこそ無いもののラスボスに相応しいまさに「無の雨」と言える難易度であり、全体密度も全曲トップクラス。ポップ君数も1947ノーツと非常に多く、かつてLONGや特殊譜面を除いて最多ノーツだった「ニエンテ / neu」EXの1899ノーツを約11年ぶりに更新して現行pop'n収録曲最多に躍り出た。ほぼ全域でLv50相当の配置が降り注ぎ、中盤には発狂でゲージを大幅に奪っていく。そしてとどめには8分3連(=12分)の同時縦連と16分階段を合わせたラス殺しであるにもかかわらず辛ゲージ仕様。クリアするにはラス殺しまでに出来るだけゲージをクリアラインまで維持することが大事だが、前述の通り道中は常にLv50相当の密度である上、縦連やロングポップ君の複合など接続しにくい配置が多いので並のプレーヤーではそれすらも難しい。KAC8連覇を偉業を持つあのTATSUですら当初はFAILEDのリザルトを上げているほどだった(その16日後にフルコン達成)。
これまでLv50の最上位には長らく「サイレント / 音楽」が君臨していたが、今作で登場した「Chaos:Q」や「o†o」の方が難しいという声もあり、この3曲がLv50の中でも最難関ランクに位置する三狂となったという見解が強いようだ。
peace
ポップン20周年の記念として稼働された25作目『peace』では、解禁イベント「ポップンタイムトリップ プロローグ(ポプローグ)」のスタンプカード「ポップン家庭用編2」の隠し曲として、かつて『éclale』で移植された上記の「カウボーイ / Blue River」のUPPER(所謂追加譜面の部類だが無印とは別曲扱い)が登場。H以下は無印と同一譜面(ただしスコアやメダルは別扱い)だが、EXはあのCS11の譜面そのままであり、Lv50を冠して再び入村を果たした。ACでは判定が変更されたこともあり、CS11と比べるとこれでも難易度は下がっているが、俄然として左右振りや同時押しの発狂は猛威を奮っており、弱めとは言えども十分Lv50を名乗れる譜面となっている。
また、同イベントのスタンプカード「ポップン18 せんごく列伝編」では、当時の『18 せんごく列伝』での解禁イベント「ポップン風雲録」でボス曲として登場した「ふること / 序」のUPPERが登場。当時はポップン14からのボス曲の高難度化の波に乗り切れず、他のボス曲と比べて影が薄かった(しかも前回バージョンのボス曲が上記の「サイレント / 音楽」であるため尚更)この曲もついに日の目を見る時が来た。
こちらは「カウボーイ / Blue River」とは違い、登場当時は未実装だったロングポップ君が使用されている完全新規譜面(H以下も同様に新規譜面)であり、ノーツ数も無印から300近く増加した結果、無印にはなかった辛ゲージ要素も加わった。
内容は主に縦連のオンパレードであり、そこに押しにくい同時押しやトリル、階段などと言った要素が複雑に絡まり、恐ろしい配置を要所要所に散りばめている。また無印における休憩地帯などでは上記のロングポップ君が非常に押しにくい配置で降ってくるなど、無印と比べて全体的な難化が施されている。
この追加により、なんとまだ稼働から3ヶ月経たずで既に2曲もLv50が登場していることになる。これまでと比べるとこの早さは異常レベルとも言える。
また、今作は前述の「ふること(UPPER) / 序」と同日に追加された「BabeL ~MODEL DD101~」や、8th KACの決勝曲として初公開された「西馬込交通曲」、スタンプカード「ポップン家庭用編 5」でCS8からついに移植されてしまった(しかも譜面変更なし)「クラシック8 / Line Times」(EX譜面)など、Lv49にも実質的にはLv50に相当するEX譜面が立て続けに追加されている。今作のインフレは今まで以上に凄まじいと言っても過言ではない。
このインフレはこれだけに留まらず、その後、同イベント(「ポプローグ」から「ポップンタイムトリップ」にリニューアル)のスタンプカード「エクストラ 2」にて、「コアダストビート / 真超深TION」のUPPERが登場。この曲はポップン13にかつて存在した「真HELL13コース」のラスボスとして隠しEX(当時Lv42)が出現したことが話題になったが、実際は旧Lv41入門相当という声もあった逆詐称であり、コースとして見てもウィニングランのような扱いを受けていた。今作でのUPPER追加により、真HELLコースのボス曲としての威厳を取り戻したとも言っていいだろう。
譜面は通常EXから大きく変わり、あさきやDes-ROW曲の譜面の集大成とも言える構成になっている。ラスト付近では非常に横に広い「わけのわからないもの」があり、ここで大きくゲージを削がれやすい。
また、同月には「ポップン2編」にて「ヘビーメタル / I'm on Fire」のHYPER・EX譜面が追加。元々NORMALの時点で癖の強い譜面だったのだが、EXは上述の「クラシック8」を彷彿とさせるような縦連打同時押しが終盤で待ち構えているにもかかわらず、初出Lv48として登場。だが、あまりに批判が殺到したためかたった2ヶ月弱でLv49に昇格している。しかし、「クラシック8」と並んでこれも実質Lv50ではないかと言われることが多い。
そして、長きに亘って行われてきた「ポップンタイムトリップ」もいよいよ「スペシャルなエンディング」を迎える。
ここで追加されたスタンプカード「?」を完走し、「少女と時の花」を解禁すると、スタンプカード「??」が出現。これまでのポップンシリーズの宣伝ポスターが飾られた廊下を進んでいく方式になっており、これを完走することによって「25 o’clock the WORLD」を解禁出来る。(ちなみにこれで終わりではなく、解禁後は新たにスタンプカード「???」が出現する。ここでは「さよならのうた」という楽曲を解禁出来る。)
この「25 o’clock the WORLD」は、peaceで追加された楽曲としては4曲目だが、完全新曲としては初のLv50であり、本作のボス曲ポジションと見ていいだろう。担当キャラの「ノルニル」も本作初の完全新規キャラクターであり、前作うさ猫の「The last of world music」のエステル以来、実に1年10ヶ月ぶりの登場となる。
譜面はLv49でも詐称クラスとされている「24/7 Popperz」の強化版ともいえる構成。ロングポップ君による片手拘束や、高速階段、同時押し、隣接同時押しを含めた複雑な交互連打といった厄介な配置が多いが、問題は特に終盤。低速ソフランを越えた後、ロングポップ君との複合トリルおよび同時押しが頻出するが、これがかなり複雑。このような配置はこれまでの譜面にはあまり見られなかったため、多くのプレーヤーが度肝を抜いた。
やがて年も変わり2020年2月、KONAMIの公式大会「The 9th KAC」が行われた。
初めに女子部門が行われ、決勝に進んだファイナリスト達がしのぎを削る戦いを見せた。やがて3曲目までが終了し、恒例となった最終楽曲の発表に入った。
よう、待たせたな
ここからが本番だぜ
新たな衣装を身に纏ったMZDと共に現れたバナーには「Popperz Chronicle」の文字が。
「Chronicle」とは、日本語で「記録」や「物語」を意味する。
そう、この楽曲は今までのpop'n musicシリーズに登場したボス曲達のメドレーなのである。内容は概要の通り。特に必要以上の編曲はされていないので、基本的には原曲が、そして譜面もそのまま流れてくる。
とはいえ全てがそのままというわけではなく、「サイレント」「ムラクモ」「L-an!ma」などの箇所は弱体化されている。だが「トイコンテンポラリー」「エンジェリオン」「НУМЛ」などの箇所は弱体化されていないので、当然原曲そのままの発狂地帯を捌かなければいけない。加えてBPM(62~210)が全編に渡って変化し続けるので、初見では当然混乱必至の代物なのだが…
ファイナリスト3名はこのとんでもない譜面を初見でプレー。結果3名全員がFAILEDという前代未聞の事態を招くことになった。
続く男子部門でも、ファイナリスト達によるしのぎを削る戦いが繰り広げられ、やがて最終楽曲の発表に。だが…
まだまだ物足りないって?
そんなお前らにプレゼントだ
2PカラーになったMZDと共に現れたバナーには「Popperz Chronicle」の文字と共に新たに「UPPER」のマークが。ただでさえとんでもなかった通常譜面の、更に上の難易度の譜面が用意されていたのである。
基本的に原曲そのままの譜面が流れてくるのは通常譜面と同じ。だが通常譜面で原曲そのままの発狂が降ってきた「トイコンテンポラリー」「エンジェリオン」「НУМЛ」などは弱体化し、その代わり「サイレント」「ムラクモ」「L-an!ma」などの発狂地帯はそのまま降ってくるという真逆の構成になった。また通常譜面と違い「Chaos:Q」のソフランが部分的に再現されている。
女子部門と同様にファイナリスト3名は更に強化されたこのとんでもない譜面を初見でプレー。結果この内2名はFAILEDに倒れたものの、唯一TATSU選手は初見にもかかわらずフィーバー-1本という好成績でクリアし、KACポップン部門9連覇(オジャマ部門を含めれば10連覇)を達成した。
後に通常譜面は「ポップンタイムトリップ」のスタンプカード「The 9th KAC編」にて、UPPER譜面は「ポップンイベントアーカイブ」(詳細は下記参照)のイベント「EXTRA」にて解禁出来るようになった。
「ポップンタイムトリップ」の終了後、2020年3月より新たな解禁イベント「ポップンイベントアーカイブ」が開催された。過去に開催されていたイベントを再び進めて新曲を解禁していくイベントなのだが、その中のイベントの一つ「ラピストリア ストーリーモード」にて、なんと通常EXがLv49を冠しているはずの「perditus†paradisus」のUPPERが登場。当然Lv50を冠していた。移植曲のLv50は「ダージュ / 蠍火」に次いで2曲目であり、実に8年9ヶ月ぶりの登場となった。
通常EXがIIDXのHYPER譜面準拠の配置になっていたのに対し、UPPER版はANOTHER譜面準拠の配置になっているため、恐ろしく密度が上昇。辛ゲージ要素も加わった他、階段や左右振り、ラス殺しなどの要素がより一層激しさを増す形になった。
以上により、最終的には『peace』1作だけで7譜面もの新規Lv50が誕生してしまい、村が大きく拡張されることになった。
解明リドルズ
2020年12月、『peace』の稼働から約2年越しとなる26作目『解明リドルズ』の稼働が開始された。新たな版権曲やオリジナル楽曲が多数追加される中、同時に新規のUPPER譜面も版権曲を中心に一部楽曲に追加された。そしてその中にはEXがLv50になっている楽曲もあった。
その楽曲はSunny Parkのイベント「わいわいポップン動物園」でエンジェリオンの前座として登場した「インボルク / 生命の焔纏いて」のUPPER。フローラの入村から約7年の時を経てついに相方のフレームも入村を果たしたのである。勿論ながら稼働時デフォルト配信でLv50となった楽曲も歴代初のことである。
譜面は同時押しや縦連打が12分間隔で容赦なく押し寄せてくる他、左右振りも通常EXと比べてより一層激しくなっており、更に体力を求められる形となっている。ちなみにノーツ数はエンジェリオンEXと同じ1769である。
そして本作の解禁イベント「解明!MN探偵社」にて、2022年1月に「冬のポップン!スペシャルコンボ!」第5弾と銘打ち、特別な依頼が登場。それまでの依頼と異なり「非常に困難な内容の為、今までいくつもの依頼をこなしたベテランにお願いしたい」という触れ込みであり、他の依頼を40個以上クリアした状態でないと出現しないというもの。
そしてその依頼をこなした先に現れたのは、新イラストのthe TOWERと共に登場した本曲のボス格とも言えるLv50の新曲「ΔΟΓΜΑ」。読みは「ドグマ」で「各宗教・宗派独自の教理・教義」を意味するギリシャ語である。
ロングポップ君拘束が多く、ノーツ数も1882と「ニエンテ / neu」に次ぐ多さである。
その1ヶ月後、コナステ版『pop'n music Lively』にて楽曲パック「ノスタルジア セレクション 楽曲パック vol.1」が販売開始。
なんと、そこに含まれていた「virkatoの主題によるperson09風超絶技巧変奏曲」はLively初出では初のLv50となっていた。
…だが、初出50としては初の非辛ゲージ譜面であり、ノスタルジア側での強さとは裏腹に、その譜面内容は逆詐称としか言えないものになっていた。
後に同じサイレントルーム担当曲としてAC側に「ピアノ独奏無言歌 "灰燼"」が上陸したのだが、そちらは縦連のあまりの速さが「クラシック8」や「ヘビーメタル」を思わせるものだったためLv49最難関クラスであり、本曲とレベルが逆ではないかとまで言われていた。
そのためか、配信から半年後の2022年8月、期間限定イベント「出張!ポップンクエスト Lively II」で本曲がACへ移植される直前にLv49へと降格してしまった。
…のだが。
本曲のAC移植から一週間後、同イベントを締めくくる「THE FINAL」として「virkatoの主題によるperson09風超絶技巧変奏曲」のUPPERが改めてLv50として新規登場。無印版のリベンジと言わんばかりに移植曲最多ノーツを誇る物量階段譜面となっており、さながらかつての「カウボーイ」→「カウボーイUPPER」のリベンジを思わせる様相となっていた。
UniLab
2022年9月稼働開始の27作目『UniLab』。稼働時点でのデフォルト曲は最高でも47と抑えめだったが、今作では久々に旧曲の大規模なレベル改定が行われた。
その中にはpeaceで登場以来長らくLv49に君臨して猛威を振るった「BabeL ~MODEL DD101~」の姿もあり、ここでようやくLv50への昇格を果たした。
そして2023年10月5日の「なるなる♪ユニラボ実験室」最終ラボ「?????」にてLv50楽曲「F/S」が登場。担当キャラは4年ぶりのポップン新キャラとなる「エルム」。このキャラクターは後に「覚醒のエルム」というイベントで主役に抜擢されている。
譜面はソフランが無いながらも、階段発狂を始め、襲いかかる難所の数が非常に多い。ノーツ数が1939と、当時としては「o†o」に次ぐ歴代2位(現在は後述の「ma plume(UPPER)」に抜かれ3位)の記録を有しており、また「ニエンテ / neu」のように曲が長い訳でもないため、Lv50の中でもトップクラスの密度を誇る譜面になっている。
同年の11月25日、KONAMIの公式大会「KAC2023」が行われた。
例年同様、初めに女子部門が行われ、決勝に進んだファイナリスト達がしのぎを削る戦いを見せた。やがて3曲目までが終了し、恒例となった最終楽曲の発表に入った。
いつか…
ママみたいな天使に
新たな衣装を身に纏ったポエットと共に現れた楽曲は「ma plume」。
この譜面自体はLv49だったこともあり、ファイナリスト3名は全員クリア。またこの内1人は初見にもかかわらずフルコンボを達成している。
続くフリー部門でも例年同様、ファイナリスト達によるしのぎを削る戦いが繰り広げられ、やがて最終楽曲の発表に。だが…
ポエット
未来を信じて
進むのです
白を基調とした2Pカラーのポエットと共に現れたバナーには「ma plume」の文字と共に新たに「UPPER」のマークが。こちらはLv50を冠し、ポエットは3での初登場から実に24年もの時を経て入村を果たすこととなった。すっかり一人前の天使となったその姿に感動を覚えた古参ポッパーも多いことだろう。
譜面はひたすら片手階段や縦連が降ってくるなど、体力要素に強く特化した形である。またノーツ数1943は「o†o」に次ぐ歴代2位の記録であり、更に「F/S」と同様に曲が長い訳ではないため、やはり密度の高さもLv50トップクラス。
こんな譜面ではあるが、初見で挑んだファイナリスト3名は全員がクリア。そして初見にもかかわらずGOOD・BADの両方を一桁に抑える好成績でクリアしたTATSU選手はKACポップンフリー部門11連覇(オジャマ部門を含めれば12連覇)を達成した。
余談
コナミのWeb連動型音楽配信企画『ひなビタ♪』のキャラの一人である芽兎めう(めうめう)には「ドラムマニアやポップンミュージックといった音楽ゲームが大好きで、その腕前はトップランカー級」という設定があり、公式のfacebookでは「そのあとはポップンのトイサイダーむらのスコア詰めめうっ。」などという恐ろしい発言を行なっていた。きっとエンジェリオンも初日で撃墜したことだろう。
また、2015/08/22にBEMANI SUMMER DIARY 2015にて「ムラクモ / 少年は空を辿る」がbeatmaniaIIDXに移植されたことにより、初期に「トイサイダー村」と呼ばれた4曲がbeatmaniaIIDXにも揃ったことになった。
『pop'n music éclale』の「ポップンスターメーカー」では、MZD・テントカント・サイレントルームの3人コンビネーションが「トイサイダー村」となっており、BEMANIスタッフも公認しているようだ。
pixivでは
これらトイサイダー村の担当キャラであるテントカント(トイコン)・サイレントルーム(サイレント/ダージュ)・MZD(ムラクモ/L-an!ma)をセットにして描かれることがある。
四天王なのに実質3人しかいないのは気にしてはいけない。
だがサニパで紅一点のフローラ(エンジェリオン)が登場したためついにメンバーが4人になり、
今後は彼女が新たな四天王の一角を担うことになるのだろう。
また、MZD使用時のみL-an!maで登場するラピス(石)も含める場合もある(~村のオブジェ)。
うさ猫では新たな女性キャラであるエクラ(НУМЛ)も加わり、さらにMZDの後ろの影として付き従う「?」(Chaos:Q)や、MZD本人が2種類も登場(辿る君を超えて・o†o)。
さらにpeaceでは過去曲のUPPER譜面含むLv50が多数登場し、MZDもPopperz Chronicleの無印&UPPERやperditus†paradisus UPPERでさらに増加。
これにより2020年11月時点でLv50の18曲のうちMZDが7人も居るという事態になってしまっている。
(「無の雨」は大丈夫なのだろうか……)
そしてpeaceでは3人組のノルニル、UniLabでは(キマイラだが)エルム、さらにポエット(2Pカラー)も仲間入りと徐々に女性キャラの村民も増え続けている。
関連タグ
テント・カント サイレントルーム MZD フローラ フレーム エクラ ? キング ヒトリ the TOWER 鬼-BE ノルニル トア エルム ポエット エクリプス
(同キャラ戦時のみ) ラピス