概要
北欧神話における“夜”を司る女神。あるいは夜の擬人化とされる。
“ノット”、“ノーット”とも表記される。
ヨトゥンヘイムに住まうナルヴィ、またはネルという名の巨人の娘であるとされ、生まれつき髪も姿も黒く、暗いとされている。
文献には13世紀頃から見られ、彼女は3度結婚して最初の夫となるナグルファリとの間に息子のアウズを、次の夫となるアンナルとの間に娘のヨルズを、そして最後の夫となるアース神族のデリングとの間に息子のダグを設けたと言われている。
末息子のダグは他の兄妹と違って父親似で明るく美しかった為、後にオーディンは母親であるノートと息子のダグを呼びつけるとそれぞれに馬車を与えて世界を周り続けるようにと命じ、これにより昼と夜か出来上がったとされている。
また、ノートは“霜の鬣”という名の名を持つフリームファクシという名の馬が引く馬車の乗り、12時間ごとに大地の上を通るように天を駆ける様に定められている為、馬銜から滴り落ちる泡が大地を濡らすが、これが谷の露であると言われているという。