第7回ガンプラバトル選手権・世界大会にイタリア代表として出場したフェリーニと、選手権のイメージキャラクター兼レポーターとして大会に密着することになったガンプラアイドル・キララのコンビ。
両者とも、大人は基本的にサブキャラになりやすいビルドファイターズの中で、前面に出てくる数少ない大人キャラであった。
作中の絡み(ネタバレあり)
初対面 第10話「開幕!世界大会」
二人が顔を合わせたのは、世界大会の開催を祝うレセプションパーティでのこと。
出逢って早々、フェリーニの口説きに撃墜されたキララ。うっとりとした眼差しでフェリーニに連れられていった彼女を待っていたのは、ぐでんぐでんに酔ったガンダムオタクの長い長いガンダム談義であった(会話の内容から察するに作画オタらしい)。この醜態にセイやマオはドン引きしていた。
このあとキララが酔っ払いをどうあしらったのかは知る由もないが、少なくともフェリーニは二日酔いに苦しみながらバトルに参加することになる。(それでも、4人同時の勝ち抜き戦を制した)
最終予選前夜 第15話「戦士(ファイター)のかがやき」
決勝トーナメントを目前に、会場のバーで再び顔を合わせたフェリーニとキララ。
この時初めてフェリーニはキララの普段の姿(ミホシ)を見ることになる。それまでフェリーニはオフの彼女を見たことながったため、ミホシを全くの別人と認識したうえでナンパしていた。
勝ち進むことが決まっているフェリーニに対し、予選のラストを飾る対戦相手のセイとレイジは、フェリーニに勝たなければ大会から消えてしまう。両サイドと関わりのあるキララにとっては、ひときわ注目するべき組み合わせだった。
棄権してしまえばフェニーチェを温存出来る上、地区予選の時期からセイやレイジと親しくしているフェリーニが、勝ちを譲らないはずはない――キララはそう考えていた。
しかし始まったバトルは手加減なしの激闘。フェリーニの意図を測りかねるキララだったが、ファイターとしてのプライドをぶつけ合う両者の姿に涙を流す。かつてセイに向かって「ガンプラに興味はない」と言ってのけた彼女の姿は、もうそこにはなかった。
決勝トーナメント 第20話&21話「裏切りのアイラ」「きらめく粒子の中で」
無敗どころか、大会で傷ひとつ付けられることのなかったアイラのキュベレイパピヨンとの戦いに臨んだフェリーニ。アイラの不調も相俟って善戦するフェリーニだったが、エンボディに囚われたアイラの猛攻を受け、愛機であるフェニーチェは半壊。
かくなる上はとパピヨンもろとも自爆を企てたフェリーニを一喝したのは、駆けつけたキララだった。「フェニーチェと一緒に勝て」と叱りつけるキララに、フェリーニは平静を取り戻し降参を宣言。しかし数値を強制的に引き上げられて暴走したパピヨンの攻撃は止まず、フェニーチェは無残にも破壊されてしまう。
フェリーニを下して勝ち上がったアイラとのバトルを前に、敵討ちだと息巻くレイジ。相手を憎むことで自分の葛藤を抑え込んでいる事を見透かすフェリーニは「余計なお世話」とレイジを挑発し、拳で語り合う。年下相手に喧嘩をしたフェリーニを手当てしつつ、お人好しだと言うキララに、フェリーニは「憎しみでバトルをするべきではない」という戒めを語る。
波乱は必至のレイジとアイラのバトルを見守るフェリーニとキララだったが、予想を飛び越えて痴話喧嘩を始めた二人に呆れる姿に、大半の視聴者が突っ込んだとか。
決勝前夜 第23話「ガンプラ・イブ」
選手権も決勝戦を残すところとなった前夜祭、来場者が大会出場者とバトルする企画に、大幅な改修を加えた愛機・ガンダムフェニーチェリナーシタを持ち込んだフェリーニは、バトル中だったススム(中学生)を相手に圧勝。
その後も一般参加者を次々と沈めていくフェリーニの暴挙に主催者側が業を煮やしたのか、イメージキャラクターのキララが自作のガーベラ・テトラで参戦。
大人気なく暴れていたフェリーニもキララの愛機には手が出せず、地球をバックにまさかの締め技を喰らった上でなぜか恍惚としていた。その光景を見ていた彼の友人と因縁の相手、更に大会ベスト16も10話のセイとマオと同じ目をしながらドン引きしている。
アリスタ破壊 第25話「約束」
クライマックスのアリスタ破壊戦では、避難を促すフェリーニに伴い、「冗談言わないでよ」と不敵に笑うキララも出撃。自動操縦の敵軍勢が埋め尽くす宙域を縦横無尽に飛び回り、危な気のない共闘を見せた。間もなく援護にやって来たラルさんと珍庵の規格外の強さに眼を輝かせるフェリーニに対し、キララは驚愕のあまり引いており、まだまだ一般人寄りの感覚であるらしい。
その後、重ねてきた努力が花開き、武道館を満員にしたキララの勇姿を見守るフェリーニの姿が描かれている。恐らく元ネタはフェニーチェの元となったウイングガンダムのパイロット、ヒイロ・ユイがリリーナ・ピースクラフトの演説を見守るシーン。
ちなみにフェリーニは24歳、対するキララは20代ながらも崖っぷちのアラサーアイドルであるらしく、子供心を持った軟派な熱血青年と、夢を諦めないド根性系の姉さん女房という、非常に骨のある組み合わせとなっている。