でも九分九厘コレ⇒ギルトニョ
概要
二種類以上の細胞が組み合わさって一つの細胞に変化する「細胞融合」を人為的に施すことで生み出された、ポテトとトマトの雑種お野菜。
地上部はトマトとして育ち実をつけ、地中では地下茎を発達させてジャガイモを収穫することができるようになるというスグレモノで、1970年代のドイツで開発された。本来の目的は、暖かい気候で育つトマトに、ジャガイモの耐寒性を持たせること。魔改造のようにも見えるが、実はどちらもナス科の野菜であることから成し得た品種である。
ところが、植物としては生長したものの、トマト部分もジャガイモ部分も野菜として利用できる品質には到底及ばず、本格的な生産には至らなかった。「未来の植物」として期待されたのも束の間であり、やがて細胞融合による品種の開発そのものが、後に台頭してきた遺伝子組み換え技術に取って代わられ、廃れてしまった。
ジャガトマ
ジャガイモの茎にトマトを接ぎ木することでわりと簡単に両種の雑種を作り出すこともできるが、こちらも野菜としての出来には期待できない。
細胞融合によって生み出されたポマトと、台木と穂木の接合癒着で雑種になるジャガトマとは区別されるらしい。
トムテト
tomato + Potato = TomTato である。
イギリスの園芸業者 Thompson & Morgan 社が十数年をかけて辿り着いたという手法を使って生み出された新たなジャガトマ。接ぎ木ゆえに安心安全というセールスポイントに加えて、トマト部分に実るフルーツトマトは甘みが増している、とのこと。
この会社、ジャガイモとナスをくっつけた品種も開発・販売しており、イギリスの家庭料理にちなんで「 Egg and Tips 」と命名している。