概要
モグール帝国の離反者ノストラーが遺した、モグールの地上侵略を知らせる「ノストラーメモ」の記述を元に由利元来博士が建造させた戦闘ロボット。
その操縦には機械をコントロールする超能力「エレパス」が不可欠であり、強いエレパスを持つ者であればより強力なパワーを発揮できる。
操縦者は各機の頭部に変形する戦闘機フリーダムに搭乗し、アストロ母艦内に格納されている胴体部と合体して出撃する。
腹部のエンブレム部分がスライドして発射されるミサイル「ダイナモクラッシャー」とエレパス波を直にぶつけるビーム(各機ごとに名前は異なる)が共通装備。
当初のエレパス同調可能限界時間は保って20分であったが、第12話で強化改造が施され、エレパス波の使用継続可能時間が10分間延長される。その際、パイロットスーツのヘルメットにシールドが追加され、イアパッド部分に変化が生じている(但しこの強化ヘルメットはOP及びEDで第1話より既出である事に注意)。
12話のマシーンブラスター強化は、故・石田博士の特殊理論「科学式メソッドXO-1」入手前だが、エレパス反応盤と電子的リンクを用いて、とりあえず可能としている。尚第30話のスサーナ博士による再強化プランは、適用されたか否かは不明。
フリーダムI・II・III・IV、セットイン!
コクピットとなるVTOL機はフリーダムI〜IV(表記はローマ数字、読みは英語アラビア数字。)と呼ばれ、パイロット各人は出動体制が完了した際に上記のコールコードを発し、アストロ母艦上部側面カタパルトを「OPEN」ボタンで展開し発進する。
その構造も様々な形状で、各々マシーンブラスター頭部に合体する。
各機の操縦技術と操作方法は、エレパス検査装置での検査時に適性を確認。この時点で検査装置で各人に刷り込み、記憶させている。
搭乗しての操縦の他、エレパス波による無線操縦も可能。各機体の詳細は下記を参照。
※尚、各機の火器はこれ迄立体化再現された事はない。
フリーダムI(ワン)
ロボクレスの、頸部以上の頭部を構成するフリーダム機。
主翼はロボクレスの耳を構成し、根元に格納され直結するミサイルポッドを装備している。火力はフリーダムIIより劣るものの、フリーダムIII及びIVより優る。
合体時は機首から合体し、垂直尾翼を下方に摺動格納する。合体後、主噴射ノズルは格納される。
ミサイルはその構造上(もしくは安全性から)、発射機構はロックされ合体後には使用不可能。
フリーダムII(ツー)
ブルシーザーの頭部を構成するフリーダム機。
ミサイルポッドを、コクピット前部(ブルシーザー時の口部分)、および、ブルシーザーの耳を構成するバルジの根元支柱部に装備。そのため、フリーダム機中で最も火力が高い。
合体時は主翼と垂直尾翼を格納し、機体の後部から合体する。
フリーダムIIのみ合体後でもミサイルの発射が可能で、その際は「ブルミサイル」と称する。
フリーダムIII(スリー)
サンダイオーの頭部・鼻より上半分部を構成するフリーダム機。
機体の後部上面にある、ミサイルポッド格納型のバルジを左右各1対有する。この為フリーダムIVと同程度の火力を有する。
合体時には、後頭部から接近しそのまま合体、後主翼を上方へ畳んで格納する。合体後には火器はロックされるのか、(構造上は使用可能な筈の)ミサイルは使用されていない。
フリーダムIV(フォー)
ボスパルダーの頭部、顔面と額より上の部分を構成するフリーダム機。
コクピット後部に、支柱部格納型のミサイルポッドバルジを左右各1対有する。この為火力はフリーダムIIIと同程度。
合体時はメインスラスタが下部方向に回転して浮遊、機体底部に折り畳まれた顔面が展開し、後ろへホバリングし合体する。フリーダムIIIと同様、ミサイルはロックされるのか合体後は使用不可。
燃える正義の!怒りを込めて!世界の平和の!盾となる!マシーンブラスターここにあり!
マシーンブラスター各機は、通常はアストロ母艦下部ハンガーに、仰向けに格納されている。
フリーダムコクピット内での機体名呼称から起動、
始めに円柱側面の半円柱扉が、中央から左右に両開きで摺動開放される。
続いて、機体がベッド毎外側に摺動移動、
それから上方へ起き上がる形で合体体勢に入る。
四機揃ってはじめて真価を発揮する為に、一機でも欠けた場合には実力を発揮出来ない。それ故に、由利博士は基本的に全員を揃えたうえで起動・活躍させるようにしている。
各機は戦闘開始時に厳介->ビリー->仁太->天平がこの名乗り口上を雄叫ぶが、全員が揃わない時には最後の一人が二人分を兼ねる。単機発進の場合は、一人で全員分を兼ねる事がある。
由利博士は当初からパイロットを血眼になって探索してはいたものの、候補者全員のデータが揃ったのが拠りに拠ってモグールの侵攻直前だった。そのため、説明して同意を得るのが略間に合わない状態であり、止むを得ず当初から適性があった厳介を除き、候補者を拉致して連行し、強制的に着任させる以外になかった。
各ブロッカーには、共通武装の他、各々の専用武装を装備している。
ブロッカーI・ロボクレス
ブロッカー軍団のリーダー・石田厳介が操縦するリーダー機。
専用装備は前腕バルジ部から射出される鎖分銅「クレフンドー」と、
斧「クレスホーク」を装備している。
「クレスホーク」は投擲したり、二刀流のダブルトマホークで使う場合が多い(なおこの時石田はちゃんと「ダブルトマホーク!」と叫ぶ。
共通の武装は、腹部から発射するミサイル「ダイナモクラッシャー」、
および、頭部からエレパス波を放つ。こちらはそれぞれで名称が異なり、ロボクレスは「クレスパーク」。
また、正義のロボットとは思えないほど人相が悪い。コクピットキャノピーは鼻の上・眉間の下にあり、起動時のドリーアウト場面でしか確認出来ない。
ブロッカーII・ブルシーザー
ビリー剣城が操縦する。重装甲タイプとのことだが、そのせいか割とやられ役。
専用装備は、
肩アーマー内蔵の連射砲「ショルダースピン」。
又、四機中唯一、フリーダム時のミサイルを展開使用可能で、その際は「ブルミサイル」として用いる。
設定上は、肩アーマーを左右合体させた巨大分銅の「ブルテクター」と云う装備も予定されていたが本編未使用。
共通の武装は、腹部のダイナモクラッシャーと、頭部から放射するエレパス波「ブルスパーク」。
尚、コクピットキャノピーが丁度鼻部位置に見える。これも起動時のドリーアウト場面でしか確認出来ない。
ブロッカーIII・サンダイオー
早見仁太が操縦。格闘戦に優れるヒットアンドアウェイタイプで、四機中最も背が低い。
共通武装は腹部のダイナモクラッシャー、および東部からのエレパス波「サンスパーク」。
専用装備は投擲槍の「サンダースピア」と
腕部のバルジを展開して使用する回転刃「スクリューブレード」。
また、スパイク付のナックル「トゲッターパンチ」も用いる。
どことなく魔神なあのロボっぽいのは気にしてはいけない(アレほど露骨ではないが)。又、構造上カメラアイが上述の通り人間よりも上に位置している。
ブロッカーIV・ボスパルダー
4号機だが、後述の理由で最初に完成している。主人公の飛鳥天平が操縦。天平が最も強いエレパス能力者であるためか、火力に優れる。
主役機らしく専用装備も豊富で、
トゲ鉄球のフレイル(もしくはヌンチャク)の「パルダーチャック」、
胸部を展開してミサイルを発射する「マルチストーム」、
肩パーツの回転砲「ガトルスピン」を装備している。
ダイナモクラッシャーも共通武装として搭載しているが、エレパス波を放つ「パルダービーム」は、他三体と異なり唯一光子力ビームのようなまっすぐなビーム(他の3機はギザギザのビーム)である。
更に、腕をある程度伸ばせる「ロングアーム」なる機能を持っている。
35話では、テスト用機体として最初に完成されていた。この際にはテストパイロットのアンドリュー・ノートンが操縦しているが、エレパス能力が足らず完全な性能は出せなかった。この為にテスト機としては完成していたものの、実働に際しては4号機に格下げされたものと推測される。
エレパス
マシーンブラスターを稼動させるために必要な超能力。
エレパス同調時には、厳介はじめパイロット全員が「エレパス」と叫ぶ(雄叫ぶ順番は名乗り口上と同じ)。
エレパス波とは人体脳幹内に存在する「ハンク器官」を元として発信する一種の精神波で、電子機器に介入してその制御をする。
天平はこのハンク器官が常人より発達しているため、テレパス波も他メンバーより群を抜いて強い。しかしそれでも、マシーンブラスターの稼働限界は、他人より5分程度だけ長い程度。
加えて、エレパス波の強化は極めて困難であり、厳しい訓練をしても僅かにしか上がらない。
つまりマシーンブラスターを稼働させる必要エレパス波は、非常に強いものが必要とされている訳である。
第25話で、エレパス機構を備えたカイブッダー・ヘルジャイアントが登場しているが、この時はザンギャックの改造手術を受けた地獄警察構成員4人を搭乗させている(それでもマシーンブラスターチームよりも弱かった)。
尚、エレパス波そのものには直接な破壊効果はなく、エレパス波を直接放つビームは全て牽制・抑制程度の効果。
ただし、劇中ではそれらを効果的に使用している。
作中で、エレパス波攻撃を受けた後に破壊された時や、後述の「デンジャーポイント」時などで、メカの稼働限界を超えた出力を発生し、動力炉が稼動していた。そのために、カイブッダーは爆発破壊、マシーンブラスターは爆発はぜず、機体は略溶融固化状態に陥った(後述)。
ブロッカー陣形
「ブロッカー体勢に入れ!」
マシーンブラスター各機が、機体を接触させて体勢を組むことで可能な必殺技、それが「ブロッカー陣形」である(別名組体操)。この状態の時はエレパス波の相互作用で機体の出力が通常より上がり、以下の様な大技を繰り出せる様になる。
円月廻転
4機が一列に手足を繋いで輪を作り、回転して炎を巻き上げながら突撃する。
OPでも見られるような、「各機が前の機体の足を掴んで輪になる」のが基本形だが、一部足同士をくっつけたり、横並びで手を繋いで円になるパターンもある。
しかし、破られる事も多い。そのせいか、この技を強化する専用追加パーツが作られたことも。
一文字崩し
各機が密着して弾丸のように突進する、攻防一体の技。モグールとの最初の決戦でもこの技でとどめを刺している。
こちらは、破られた事がほぼない無敵の技。尚唯一破られた第35話も、ボスパルダーを除く三体での敢行か、或いは天平が乗る前にパイロットだったノートンが絡んだ時だけだった。
不動組み
内側に背中を向けて隣同士で腕を組み、回転することで敵の攻撃を弾く防御の技。
名前の由来は「使用時には、その(回転している)場所から動かない」為で、故に「不動」らしい。時には、この状態でマシーンブラスターが攻撃する事がある(回転時に、足を水平に上げて蹴りを放つなど)。第38話ではこの状態で、氷山攻撃を退けている。
四機が揃わずとも使用は可能。3機で行なった場合には、「不動組み3(スリー)」と呼称する。
武者固め
左にブルシーザー、右にサンダイオーと並び、上下から挟むようにボスパルダーが上、ロボクレスが下になって密着。この十文字の体勢から、鳥形のエレパス波をまとって体当たりを行なう技。
注:
「不動組み」および「武者固め」は、媒体によっては、
騎馬戦のような地上戦向けの陣形として描かれており、そちらが本来の形態であるとも思われる。
ただし、劇中での戦闘シーンは空中戦及び水中戦が9割を占めており、地上戦は殆ど描かれていない。それゆえ、この騎馬戦状態は未登場。
デンジャーポイント
2クール目終盤の、モグール帝国との最初の決戦で解禁された隠し機能。
いわゆるリミッター解除であり、発動するとエレパスが暴走するのか、動力炉が暴走状態となり、機体が炎を吹き上げた状態になる。
よほどの熱量を発しているらしく、一文字崩しでモグールの空母ヘルグライドを撃沈させた後海中で発見された際、機体が解けて固まった状態になっていた。
機能の名前自体「危険点」を意味し、この機能を使用するとパイロットの命に関わるのが目に見えているためか、当初由利博士は禁じ手としていた。それだけでなく、ブロッカー軍団の方も以後はこの機能を封じてしまい、二度と使用されなかった。
余談
マシーンブラスターの各ロボットの名前には指導者・統率者の称号(クレス、シーザー、大王、ボス)が組み込まれているがその他に、恐ろしいマニアックな名前が隠されている。
それは、各ロボットの名前にプロレスラー関係の名前が含まれている事である。
中でも顕著なのはブルシーザーであり、能く見ると"ブルーザー・ブロディ"の名前が分解されて入っている。その他各ロボット名にも隠れているので、プロレスクラスタはこれらの名前から各人で隠されたレスラー名を見出してみて欲しい。
関連タグ
:「探偵オペラミルキィホームズ」に登場する探偵及び怪盗の持つ超能力。エレパスと原理は同じ。