概要
ジュラ紀前期のジンバブエやレソトに棲息した植物食恐竜で、属名は「大きな背骨」を意味する。命名されたのは1854年と比較的古く、しかも命名者は「恐竜」という分類を作ったあのリチャード・オーウェンである。
プラテオサウルス等と同じ古竜脚類の一種だが、全長は4メートル程とあまり大きくはなかった。首と尾が長く、先細りした、幅の狭い頭骨を持っていた。歯はかなり大きく、前歯と奥歯とで形が違っているのも特徴である。また、かつては四足歩行と二足歩行を両立すると言われてきたが、近年の研究では前足が短すぎることから専ら二足歩行で行動し、前足は土や樹皮を引っかいたりドラコヴェナトルなどの捕食者への防衛手段に用いたと考えられている。
21世紀に入ってからは保存状態の良い卵や胚の化石が多数発掘されており、ジュラ紀初期の恐竜としては比較的成長などの詳細が分かりつつある。生まれた時は全長20cm程で、成体よりも頭が大きく四足歩行で行動していた。また、歯が未発達であったことから、暫くの間親が子育てをしていた可能性が示唆されている。