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蠍座のミロ×水瓶座のカミュのカップリング。腐向け。


親友同士であり、十二宮編の氷河戦では互いの心情を慮る描写があった。

ゲームなどでもこの二人を選択すると、特殊会話が用意されていたりする。

ハーデス十二宮編OVAではミロがカミュの首を絞め泣き崩れるシーンが追加されている。

キャラ同士の関係性がよくわからないことが多い作中ではっきりした友人という設定、とっつきやすいキャラクターやルックスもあり歴史の長い星矢界でも安定したカップリング。

二次創作ではカラーリングは原作カラーが多め。


原作カラー(左)/アニメカラー(右)

おかえり!それでも親友には変わりない


原作およびアニメ等派生作品におけるミロとカミュの軌跡編集

聖闘士としての忠義に一途で直情径行なミロと、クールさを標榜しつつ実は情に篤いカミュは名コンビであるが、一方で原作およびアニメのオリジナルストーリー中では、ミロがどんなに懸命にカミュを思いやっても、肝心のカミュはひとりで思い詰めたあげく唐突に破滅的な行動をとり、結果的にミロの思いやりを無にしてしまうことが多く、ぶっちゃけミロがいつもカミュに振り回されている傾向がある。


聖域十二宮編編集

十二宮編において、(自分の守護する宝瓶宮よりかなり下にある)天秤宮に赴いてまで、弟子のキグナス氷河をいきなり氷漬けにしてしまうというびっくり行動を(そもそも敵の襲来中に自分の宮を抜け出す行為自体が、黄金聖闘士としては褒められたものではないらしいのに)取ったカミュの内心を、ミロは懸命に忖度しようとしている。そして仲間の力を借りて氷漬けから脱出し、自分の天蝎宮に攻め込んできた氷河に対して、「どうにかしてお前の命を守ろうとしたカミュの思いを無駄にするな」と、らしくもなく説教をかまして制止しようとする。言葉の足りないカミュの通訳を、ミロが不器用ながらも買って出ている形である。(もっともこれはミロの勝手な解釈で、カミュはそこまで考えていなかったんじゃないかという説もある)

だがこのとき、氷河はすでに師であるカミュを尊崇しつつも、同年代の青銅一軍との友情、および真の女神アテナである城戸沙織を守る正義のほうが大切になっており、ミロならびにカミュの温情を受け付けようとしなかった。聖闘士として一人前の気概を見せる氷河を見て、ミロは「弟子として甘やかすのではなく、ひとりの聖闘士として認めた証として、正々堂々の戦いで討ち取るべきだ」と考え、これを宝瓶宮のカミュに小宇宙通信で伝えている。「お前の弟子討ってもいいよな?」なんて聞かれても、カミュも困ると思うのだが(実際、黙認はしたものの返事はしていない)、どこまでもミロは直球である。

結局ミロは、対決を通して氷河の力を認め、最後には天蝎宮の通過を許す。だがこのことは、結果的にカミュが宝瓶宮にて氷河の手で討たれる展開に繋がってしまう。

カミュの(たぶんそこまでやるとは思っていなかった)死に直面したミロの心情は察して余りあるが、戦いに身を置く聖闘士としての美学からか、それとも友の弟子への思いを汲んでか、カミュの悲壮な討死に対して、ミロは特に悲嘆を見せていない(単に車田正美の取りこぼしかもしれないが)。

しかし原作では、ポセイドン戦が始まる前に、ミロが氷河のキグナス聖衣の修復のために大量の血液を提供する場面があり、そのさい亡きカミュに対して「お前が命懸けで一人前に育て上げた氷河はオレが引き受ける」と決意表明しており、実際に以後は氷河の後見人となったようである。カミュと氷河の師弟の相克に振り回されつつ、亡き友の残した弟子を引き受けるミロの漢気が光る場面である。


なおミロから見て「友の弟子」にすぎない氷河への、ミロの関わりが妙に濃厚なのは、雑誌掲載ギリギリまで氷河の師はカミュではなくミロになる予定だったという事情が、いくぶんか反映しているものと思われ、結果的に氷河はカミュとミロが共同で育てたような格好になっている。


冥王ハーデス十二宮編編集

冥王ハーデスとの聖戦の序盤戦である十二宮の戦いが起こると、カミュはある目的を秘めてハーデスに寝返ったフリをし、他の死亡した黄金聖闘士と共に冥闘士として甦り、ミロがアテナの聖闘士の一員として守護している聖域十二宮へ攻め込んでくる。

このときのミロは、アテナ神殿へ沙織の安全を確認しに伺候したり、聖闘士として戦いたいとやってきたカノンに禊ぎとして制裁を課したり、それが済むと冥闘士を迎え撃つためにまた自分の天蝎宮に戻ったり、最終的にはシャカが殺されたことに憤激して処女宮まで降りてきたりと、じっとしていられない性格のままに、せわしない動きを見せている。そんな慌ただしい展開のさなかだったせいか、攻め寄せてきた裏切り者のひとりが生き返ったカミュであることに、特別衝撃を受けたような描写はない(他の旧黄金聖闘士とひとまとめに「アテナの聖闘士でありながら…!」という怒りは見せているが)。

そしてアイオリア・ミロ・ムウVSサガ・カミュ・シュラという三対三のアテナエクスクラメーション対決を経て、アテナの命令によりサガたちをアテナ神殿にまで連れて行く展開となるが、OVAの「冥王ハーデス十二宮編」では、このときミロが半死半生状態のカミュを担いで歩くシーンに、「友よ、なぜに裏切ったのだ…」という悲しげなモノローグが被せられている。

これはサガの反乱事件における十二宮戦での(弟子への愛情と聖域への忠誠心の板挟みになった末の)カミュの死を、ミロは「弟子の氷河を真の聖闘士に導くために命を懸けた末のものであり、カミュは聖闘士としての本分を彼なりに尽くしたのだ」と見なし、受け入れていたのに、その友が甦るや、アテナの命を狙うという聖闘士としてあるまじき行動をしたことが理解できず、混乱している様子を表わしたものと思われる。

さらにこの後、アテナの自決という衝撃の場面に直面したミロは、半ばパニック状態のまま衝動的にカミュの首を絞め、苦悶するカミュを睨みつけながら車田泣きするという場面がある。

友よ なぜに裏切ったのだ…

本気でカミュを殺すつもりであれば、黄金聖闘士であるミロには他にいくらでも手段があるものを、わざわざ素手で首を絞め、しかも結局は殺すことなく苦しめるにとどめているているあたりに、このときのミロの言いしれない心情が表われている。基本的には単純で一本気なミロにも彼なりに(身勝手なことばかりする)カミュへの、憎もうとしても憎みきれない複雑な思いがあるのだとわかる場面である。

またこのときカミュは抵抗もせず(すでに廃人同然で抵抗する力がなかっただけかもしれないが)ミロの手を受け入れており、怒り狂う友に相対するその心情にも涙を誘われる。カミュだってどこまでも正義の漢であるミロのことが愛しいのである。少なくとも、命を差し出してもいいと思うくらいには。でもできればもっと幸福な方法でミロの想いに応えてあげて欲しかった…。

ちなみに前述ふたつの場面は原作にはなく、OVAにおけるオリジナルである。原作では親友であるカミュの裏切りに対するミロの心情がまったく描写されていないため、ドラマ性を深めるための補完が行われたものと思われる。熱血漢ではあるがあまり思慮深いとは言えないミロのキャラクターに、悲哀に満ちた宿命の戦士としての陰影を与えることに成功している演出である。


アニメ黄金魂 Soul of gold編集

アニメ派生作品のひとつである「聖闘士星矢黄金魂」では、とある神のもくろみにより、冥界で散った黄金聖闘士十二人が北欧アスガルドの地に甦る展開となる。

当然ながらミロとカミュもふたたび黄金聖闘士として黄金聖衣をまとい戦うこととなるのだが、やっぱりこのふたりはすんなり共闘することができず、またしても敵味方として対決する羽目になってしまう。

ふたたびのカミュの敵対行為に直面したミロは(さすがにハーデス戦で学習したのか)「カミュには何かそうせざるを得ない事情があるに違いない」と考え、対戦に先だってそれを問い質す。だがカミュは例によって親しい間柄の人間への複雑骨折した愛情から、今回は本気でかつての仲間たちと戦う覚悟を固めており、ミロにもこれを止めることはできなかった。

討ちかかってくる友にミロも応戦するが、やはりカミュ相手では(寒冷地での戦いがミロにとってアウェーだったこともあって)やりにくかったのか、二度にわたって殺されかけてしまう。ちなみに一度目は乙女座のシャカが川から救助し、二度目は双子座のサガが対戦に割って入って、ミロを命拾いさせた。両名とも本来は黄金聖闘士仲間を助けるような義に篤い性格ではないのだが、毎度毎度カミュの唐突な行動に翻弄されて苦労するミロが、さすがに哀れになったのかもしれない。そりゃメンタル頑丈なミロじゃなきゃ、とっくに闇落ちしかねないくらいの仕打ちを普通にされてるものなぁ…。

そんな目に遭わされながらも、最後にはアテナの聖闘士として戻ってきたカミュに、ミロは「目的は果たせたのか?(だったらそれでいい)」と何も言わせず、再び戦友として受け入れ、今度こそは本当に共闘する。いつもながら漢気あふれるミロだが、そんなんだからいつもカミュに甘えられてしまうんじゃないのかと思わなくもない。

腐的な観点では、カミュが本当に大切にするべきは昔の男じゃなくて、今そばにいてくれるミロだろ!とキレたくなるところだが、まあ最後はふたりで肩を並べて浄土へ逝くことができたので、一応ハッピーエンドとなったCPと言えよう。

もうミロがいいならそれでいいです…。


総括編集

以上のように ミロはだいたいいつもカミュに振り回されているが、いい意味で単純なミロは、そのつど怒ったり苛立ったり車田泣きしたりしつつも、結局最後にはカミュを許してしまう。非常に高潔だが、情の篤さゆえに色々しがらみを抱え込んでしまいがちな面倒くさいカミュの性格には、もうある意味悟りを開いちゃってるのかもしれないが、

世界はそれを愛と呼ぶんだぜ。


関連タグ編集

聖闘士星矢 腐向け

ミロ カミュ

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