ストーリー
21世紀末、地球上から戦争や飢餓が消え、人類が繁栄を極めていた折、世界中で女性が大量蒸発する。
秘密裏に組織された「対地球外防衛機構」は原因を究明、未知の伝染病により女性の生殖能力が失われた暗黒星雲の惑星ザンクスが誘拐していると突き止める。
対地球外防衛機構により選出された精鋭ダウソンとボギーは、地球人女性を救い出すため、共に愛するシンディ救出のため、宇宙戦闘機メガブラストを発進させる。
概要
タイトーが1989年に発売した横スクロール方式のシューティングゲーム。奇しくも同年に『ゼノン2 メガブラスト』という似たような名前の縦スクロール型シューティングゲームがイギリスで発売されているが、本作との関連性はない。
企画元は兎も角開発は外部であるらしいが、いかんせんエンディングでスタッフロールが流れないため、社名の確認は不可能。BGMも外作で、後年にタイトーが発売する縦スクロール型シューテイングゲーム『ガンフロンティア』のBGMの作曲者でもある福森秀敏氏が担当しているとのこと。
ゲームシステム
総ステージ数は全8ステージで、周回要素はなく1周エンド。操作は8方向レバーにボタン1個。自機の上下左右(自機の側からすれば上下前後)に計4個のオプションが浮いており、攻撃は1ボタンで同時にそれらから4方向へ放たれる。ロケテスト時は4つが独立してボタンを配されていたが、プレイヤーが使い方を理解できなかったために1ボタンのみに変更されたという。
各種パワーアップアイテムはアイテムが接触したオプションに反映される。つまりは自機ではなく各オプションでアイテムを取る感じである。アイテムには敵弾を防ぐバリアーも存在するが(重ね掛けが可能)、バリアが張られるのはあくまでオプションであり、敵弾がオプションの隙間をすり抜け自機に当たって1ミスという局面もある。ちなみにオプションはバリアーなしで被弾しても一切壊れることはない。
総評
ハッキリ言ってクソゲーである。ゲームバランスが悪いのは勿論ながら、ステージが短い上に敵の攻撃パターンが淡泊かつラスボスの巨大ロボの動きのパターンが少なくかつ不自然な挙句、エンディングのBGMが第九……と何から何まで味気ない。更に、何故か紫のアイテム(貫通弾)と黄のアイテム(誘導弾)がステージ3にしか出てこないという意味不明さである。
また、中ボスとしてタイトーの歴代のゲームのキャラクターが出てくるのだが、『アルカノイド』のD.O.H.や、『レイメイズ』のオルガナイザーはまぁ良いだろう。しかし、『ちゃっくんぽっぷ」のちゃっくんや、「バブルボブル」のバブルンは流石に世界観ぶち壊しである。狙ったのであれば、ハッキリ言ってスベッてると言わざるを得ない。
ゲームシステムの項で述べた通り、当初は4つのボタンで前後左右から襲い来る敵に対処するシステムだったものを1ボタンに纏めた故の弊害としてこうなってしまったとの事だが…いずれにせよ、良ゲーになっていたとは考えにくい。
家庭用ゲーム機への移植はプレイステーション2用『タイトーメモリーズⅡ 下巻』に収録されている…収録すべき作品は他にもあったろうに…。
また、2023年6月にはアーケードアーカイブスにて配信がなされた。まぁ、ゲーム史の端くれには変わりないので…。