CV:大塚周夫
解説
アニメ『名探偵ホームズ』のキャラクター。主要キャラクターでありながら初登場は第2話。
パイロット版では「モロアッチ」という名称だった。
コナン・ドイルの推理小説『シャーロック・ホームズ』のジェームズ・モリアーティをモデルとするが、原作のような高い知能を持つ天才犯罪者ではなく「間抜けな知能犯」といった感じである。
とはいえ、犯行の計画は大胆かつ周到に計算しており、「もしホームズがいなかったら成功していた」「当初の計画自体は問題なく成功しているが、後でホームズに奪い返された」といったものも多いため、間抜けではあるが決して馬鹿ではない。
反面、自身の「犯罪の美学」に拘泥するあまり、計画の変更や妥協を許さない完璧主義的な面も強く、この性格が災いして計画全てが徒労に終わり、ホームズに捨て台詞を吐いてトンズラこくのは本作におけるテンプレである。
欠点の目立つ人物ではあるが、曲りなりにも英国紳士のひとりであり、身だしなみには常に気を遣い、ハドソン夫人や女性にはきわめて丁寧に接する…というか、ホームズと並ぶ本作の事実上の主役といってもさしつかえない。
また、高馬力のスチームカーや、数名程度は楽に乗せて飛べるプテラノドン型飛行機といった、非常に高性能なメカを用いる(自身が発明したのか、他者から購入したのかは不明)が、いずれも高性能な分金食い虫らしく、万年金欠気味で部下ともども貧乏暮らしを強いられている。
ちなみに彼曰く「殺人は一回も成功したためしがない」らしい。
日本版でのキャラクターを造形した宮崎駿氏曰く「天才と超人のあいのこですよね。バイタリティが凄い」。
外見は、紫色の狼っぽい犬で、白いシルクハットにマント、モノクルといった格好。
ロンドン市内の公園地下などに秘密のアジトを有しており、普段はそこで生活している。
出入りは隠し扉から。プテラノドン型飛行機やスチームカーなども、内部で整備している。
掃除をサボっており「(犯罪に忙しく)家事にかまける時間は無い」とは言っている。そのため、アジト内部は不衛生極まりない状態。散らかっているだけでなく、使用した食器などもそのままで放置している。指摘されるまで「そんなに汚いかな」などと気付かなかった。
「ミセス・ハドソン人質事件」の時には、そのあまりな状況に、誘拐されたハドソン夫人自身が掃除を申し出ていた(ちなみに戻ってきた教授は、片付いて奇麗になったアジト内を見て「家を間違えたかな」などと思ってしまった)。
好物はキドニーパイ、ロブスター。特に前者は上記同作において、アジトに囚われていたハドソン夫人が作って教授に振舞っていた(わざわざ好物を聞きだして作ってくれたことに関し、教授は感激して涙を流していた)。
ちなみに普段の食事は、貧乏生活ゆえにろくなものを食べていない様子。あるエピソード(「ドーバー海峡の大空中戦」)では、ダボハゼや公園のコイをフライパンで焼き、ムニエルにしていた。どうやらしょっちゅうのように食しているらしい(トッドとスマイリーに対しては、「今に肉も卵も(仕事が成功したら)たっぷり食わせてやる」と豪語していたが)。
しかし酒に関してはそれなりのものを嗜んでおり、高級ブランデーを台所に置いていた(トッドに飲まれたが)。
彼の下にはトッド(画像の左側の人物)とスマイリー(画像の右側の人物)という部下がいる。
トッドとスマイリーの二人(?)はモリアーティ教授の部下になる前(第1話)はベンガルの海賊であったため、スマイリーの兄貴分であるトッドの台詞には海の男が云々という言葉が見受けられる。