概要
【破壊力-B/スピード-C/射程距離-D/持続力-B/精密動作性- E/成長性 - C】
『虫喰い』そして『虫喰いではない』の2匹のドブネズミが発現させるスタンド。両匹共にまったく同じスタンドを持っている珍しいケースである。
多脚に支えられた大きな頭部に巨大な単眼を供える、小型ロボットのような外見。機械の砲台のようでもある。東方仗助は「ネズミが発現した割にはメカっぽい」との感想を漏らしている。
その実態はスタンドさえも溶かしてしまう毒針を発射することが出来る、長射程の『スタンド固定砲台』。能力を使う際は大きく反転して逆側に備え付けられたロングバレルの砲身が標的に向けられ、後側に回った単眼の様に見えるものはターゲットスコープの役割を果たす部分となる。また照準は本体がスコープ越しに目視で行う必要がある。
ちなみに足に見える部分はスタンドを固定する台のようなものなので、移動する事は出来ない。
毒針は着弾した瞬間に、刺された対象を 『スタンド毒』 とでもいうべきもので侵し、そのものの中身を溶かしてしまう。溶かしたものを煮こごりのように固めることも可能。発射される際は一度に数発をまとめて連射してくるのが常であり、5~6発被弾すれば人1人程度なら容易にドロドロの肉の塊にされてしまう。
しかも触れただけでも即座に発動、スタンドにも有効という厄介な代物。空条承太郎はスタープラチナでキャッチしたものの、腕が溶けてしまう被害を受けた。
毒針を避けるか、何か固い物で跳ね返してガードするしか手立てはない(ただし、後者は跳ね返る事を利用して跳弾で相手を攻撃するという応用が利く)。ちなみに貫通力は意外と低く、9mm拳銃の半分ほどである。劇中では仗助にはフライパンで咄嗟に防御されてしまっている。
たとえ被弾しても速やかに毒針と、刺さった周囲の肉を排除しさえすれば、毒に侵される心配は無い。とはいえ、毒の回りは非常に早いため、スタープラチナのような、時を止めて時間を稼ぎつつ、正確かつ速やかに毒針と患部を切除できるスタンドでなければこの方法は不可能である。
なお、この毒に侵された者は直ぐに死ぬわけではない為、たとえ原形をとどめない程に溶かされていても生きてさえいればクレイジー・ダイヤモンドで治療を施すことが出来る。
劇中では、農家の老夫婦をドロドロに溶かして保存食にしていたが、「生きたまま」エサにされたのが幸いし、無事に元の状態に治されたことが示唆されている。
ちなみに毒針もスタンドである為、空気抵抗や引力のような通常の物理法則には影響されることはなく、撃てば射程距離内ならどこでも真っ直ぐ飛んでいくしリロードも必要ないという長所がある。その代わり、標的をロックオンするには目視で位置を確認しなくてはならないので、狙撃地点がバレてしまうと逆狙撃を受けてしまうというのが短所。
名前の元ネタはLAメタルバンド「ラット」から。
補足
千差万別のスタンド能力の中において、『虫喰い』及び『虫喰いではない』双方とも完全に同型・同能力という異色のスタンドなのは先述の通りだが、
- 「二匹が血縁などの近しい関係なのか?」
- 「それとも人間と比べてごく単純な精神構造しか持ち合わせていないネズミが矢に選ばれれば、全てこのスタンドを発現するのか?」
- 「音石明が放った矢が2匹同時に当たったため同型になったのか?」
・・・などの考察があり、実態は謎に包まれている。