(もしかして)⇒虫食い
概要
レッド・ホット・チリ・ペッパーの本体・音石明が虹村形兆から奪い取った『弓と矢』を、杜王町郊外の用水路に棲んでいたドブネズミに、遊び半分で使用した結果誕生した『スタンド使い』。
スピードワゴン財団が音石に自白剤を用いる事でようやくその存在が明らかにされた個体で、耳たぶが虫喰い状にちぎれていることから承太郎によって、『虫喰い』の通称が付けられた。
よく泳ぎ、どこにでも住み、何でも食うという高いサバイバビリティを兼ね備えた極めて厄介な性質と用心深さを併せ持つ。さらに、その他のスタンド使いとなった動物達同様に急激な知能の発達が起きたようで、
①本来ネズミは行うことのない“バックトラック”(同じ足跡を踏んで元来た道を戻る動き)で追跡を撒く
②仕掛けられた罠を持ち去り、逆に仕掛け返す
③自身のスタンドの撃った毒針を岩に当てて跳弾にする
といった前代未聞の頭脳プレーを行い、ネズミの性質を良く知っていた承太郎を出し抜き追い詰めている。
さらにスタンド使いになった影響故か、「縄張りに入るものは人間だろうが仲間のネズミだろうが皆殺し、てめーさえ良けりゃあいい」という邪悪な意志をも獲得してしまったようで、それに伴い顔つきもまるで表情があるかのように凶暴なものに変化し、額には悪魔の顔のシルエットを思わせる隆起がある。
おまけに人肉の味まで覚えたらしく、自身と同じくスタンド使いとなった仲間と共に、田園地帯の農家に住む老夫婦をスタンドで襲撃し、冷蔵庫に生きたまま監禁して保存食としていた。
承太郎は「もはやこの地球上に存在してていい生物ではない」と評し、仗助と共に討伐を試みるが、奸智に長けた『虫喰い』は逃げるどころか逆に2人を見晴らしの良い丘陵地帯に誘導して、狩られる側から狩る者へと立場を逆転させることに成功。
クレイジー・ダイヤモンドでは仗助自身の怪我を治せない為、「狙撃手」と「治療係」の役目を彼に託して、承太郎は自ら進んで囮となって『虫喰い』に迫ってゆく。『虫喰い』はそんな承太郎をも手玉に取って追い詰めたが、最後は弾をわざと『虫喰い』の隠れた岩に当てることで、用心深い『虫喰い』が“自分がどこから狙われたか”を確認するために身を乗り出す瞬間を狙い、見事プレッシャーを跳ね返した仗助の放った会心の一撃の狙撃を受け絶命した。
これまでに登場した動物のスタンド使い達に(フォーエバー、イギー、ペット・ショップ)も劣らない強敵と言える。
『虫喰いでない』
音石明が『弓と矢』を用いて誕生させたドブネズミのスタンド使い・『虫喰い』の片割れ。
音石の証言からその存在が判明。ネズミは「喰う」「寝る」「子孫を残す(子供を作る)」の三つしか頭に無い為、いずれ人間に被害が起こる可能性が高いと予測した承太郎・仗助によって、討伐対象として追われる事となった。
最後は油断していた事もあって、承太郎から事前に渡されていたベアリングで仗助に狙撃され、呆気なく射殺されてしまうが、実は音石は『弓と矢』でもう一匹ドブネズミを射抜いていた。それこそが『虫喰い』であり、承太郎と交戦していた『虫喰い』は仲間の死を察し、警戒して逃走。追ってきた承太郎と仗助を相手に、前述の死闘を繰り広げる事になる。
スタンド「ラット」
溶解毒針を発射する砲台型スタンド。詳細は当該記事を参照。
関連項目
ワッカネズミ:二匹一組のネズミつながり。