概要
イギリス海軍が第一次世界大戦終結後初めて建造した軽巡洋艦の艦級。1930~1933年にかけて起工され、1933~1935年にかけて竣工した。
保有枠があるので気乗りしないまま建造された重巡洋艦と違い、そのコストパフォーマンス、汎用性は通商保護・植民地防衛の為の巡洋艦を多数必要とするイギリス海軍にとって理想的であった。
次級はリアンダー級を小型化したアリシューザ級軽巡洋艦で、以降もこれに準じた軽巡洋艦を多数建造する予定であったが、日本海軍の最上型軽巡洋艦という15cm砲塔を15門も備えた大型の軽巡洋艦が登場したため、対抗してタウン級軽巡洋艦を建造する事となる。
準同型艦としてパース級軽巡洋艦がある。リアンダー級が機関を全缶全機配置で一本煙突なのに対し、シフト配置で二本煙突となっている。パース、ホバート、シドニーが建造され、全てオーストラリア海軍に供与された。
性能諸元
排水量:9740t(満載排水量)
全長:166m
全幅:16.9m
速力:32kt
武装:
152mm連装砲×4基
102mm連装高射砲×4基
12.7mm四連装機銃×2基
53mm四連装魚雷発射管×2基
装甲:水線102mm 甲板:32mm 主砲前盾25mm
乗組員:570名
同型艦
リアンダー アキリーズ ネプチューン オライオン エイジャックス
リアンダー級軽巡洋艦の映画出演
ラプラタ沖海戦とアドミラル・グラーフ・シュペーの自沈を描いた映画「戦艦シュペー号の最後」(1956年公開)にアキリーズ(当時はインド海軍在籍でデリー)がアキリーズ役で出演している。
エイジャックスはタウン級軽巡洋艦シェフィールド、エクセターはフィジー級軽巡洋艦ジャマイカが代役を務めているが、実際の軍艦を撮影に使用した製作スタッフのこだわりは評価されるべきであろう。
ちなみに重巡洋艦カンバーランドは本物が出演、アドミラル・グラーフ・シュペー役はデモイン級重巡洋艦セーラムで似ても似つかない。