概要
ルドシリとは、クロスメディアコンテンツ『ウマ娘プリティーダービー』に登場するウマ娘、シンボリルドルフとシリウスシンボリのコンビ・カップリングタグ。
関係性
シンボリルドルフが生徒会長としてトレセン学園をまとめ上げている一方で、シリウスシンボリは学園での落ちこぼれや不良を束ねており、対照的な2人の仲はかなり険悪。一応ルドルフは仲を深めようとしているが、シリウスはそう思っていないようだ。ただ、ルドルフのことが嫌いなのかと問われた際は「好きとか嫌いとかそういうことではない」と話しているため、彼女を人間的に嫌悪しているというわけではない様子。
2人は幼馴染であり昔は仲が良かったようで、これは二人とも認めている。
また2人の幼馴染であるメジロラモーヌはシリウスシンボリとシンボリルドルフはお互いが唯一無二の存在であったと話している。
二人がまだ幼いころ、ルドルフと走ったウマ娘はルドルフに怯え二度と走ろうとはしなくなった。しかしそんな中シリウスのみはルドルフと走り続けていたという(これは史実のシンボリルドルフ号とシリウスシンボリ号のシンボリ牧場内での関係を再現していると思われる)。
当時のシリウスは『底冷えするまなざしで出走者を見据え完膚なきまでに潰すシンボリルドルフ』を心から尊敬していた。
「いつかはルドルフを超える」と、尊敬する相手であると同時に超えたい相手でもあった。
しかしながらゲーム内でシリウスのSRサポートカードが実装されて以来、なぜそのような関係になってしまったのか、理由は判然としないまま長い期間が過ぎ、ユーザー間の考察の種にもなっていた。
本人は言及していないがイベントの描写や史実での両馬の関係から、シリウスはルドルフにある種のコンプレックスを抱いている、あるいは恵まれた環境にいる者(ルドルフ)が制度などの枠に嵌っていることをよく思っていないのではとも推察されていた。
反面ルドルフの方もそんなシリウスの言い分を否定できない節があり、イベントストーリーでは潔く自身が傲慢であると認め自分が満足したいからと再度シリウスにイベント参加を呼びかけた際は(皇帝という称号をつけてだが)シンボリルドルフと名前で呼ぶなど、シリウスもいくらか機嫌を良くしていた。
以下ゲーム版シリウスシンボリの育成シナリオのネタバレを含みます
ルドルフはトレセンに入学し『すべてのウマ娘に幸福を』という目標を掲げ、シリウスやラモーヌの知っている“ルドルフ”とは変わっていき、次第にシリウスのこともルドルフにとって導くべきウマ娘の一人となっていた。
これは誰かに判断を委ねたり、導かれたりすることを嫌うシリウスの地雷を踏み抜く結果となり、同時に無二の関係から幸福にすべきウマ娘のうちの一人に変わってしまった。これが、シリウスがルドルフに対し邪険にしていた原因である。
シリウスの心の底にあるのは「元に戻ってほしい、元の関係に戻りたい。昔のように、私を見てほしい」という思いであった。
しかしそれは傍から見れば矮小なようにも見え、シリウスはその本心に蓋をし、否定するために有馬記念でルドルフとの勝負に臨んだ。
シリウスは勝負の最中にようやく蓋をした想いと直面し、その心に整理をつけた。
ああ、なんだ。みて、欲しかったのか
昔のように、“私を”
そうだ、ずっとわかってた。もう戻れはしねぇんだ。アンタも、私も。
せいぜいのたうち回りながら……“すべてのウマ娘”のために輝き続けろ。
シンボリルドルフ
憑き物がとれたように穏やかな表情を浮かべながら、心の中でルドルフを激励した。
対するルドルフもシリウスに裏方に回る自分の代わりに、現役のウマ娘としてどうか輝いてほしいと願った。
こうして互いの思いは、一旦は解決した。
史実
史実ではシリウスの方が1年後輩。血縁としては、ルドルフはシリウスの母スイートエプソムの異母弟でありシリウスから見て叔父にあたる。
産まれが1歳差で同じシンボリ牧場というのもあり当時からメディアやファンの間で何かと比較されていた。
シンボリ牧場では、調教時にその強さからかルドルフとの併せ馬を経験した多くの馬が壊れてしまう中で、ルドルフに唯一喰らいつき壊れない馬がシリウスであった。
また、牧場内には馬房の他にオーナーの自宅脇に2頭のみが入れる特別な厩舎があり、ルドルフとシリウスはそこで過ごしていた。
共に馬主が同じであり、日本ダービー(ルドルフの場合は三冠も)を制しているという共通点がある。またこれにより二年連続で同冠がダービーを取るという偉業を二頭は成し遂げている。
ルドルフは4歳時(1985年)に海外遠征の予定があり、シリウスはその帯同馬として遠征に赴くはずだったが、ルドルフがその前哨戦として挑むはずだった宝塚記念の直前に怪我をしたことで遠征は中止。シリウスのみがヨーロッパへの海外遠征に赴くこととなった。
シリウスは約2年に渡る長期の海外遠征を過ごし、勝ち鞍こそ上げられなかったものの頻繁に掲示板入りを果たした。当時の日本競馬・海外競馬の実力差や母国のサポートが乏しかったこと、帯同馬もいなかったことなどから考えれば十分健闘した結果であり、以後の海外遠征の先駆けとして後進に多くの影響を与えた。
一方のルドルフは最終的にGⅠ7勝を挙げ、5歳時(1986年)にいよいよ海外遠征に赴くこととなる。予定ではアメリカ遠征をした後秋にヨーロッパに遠征する予定で、もしそれが叶えばシリウスと合流したと考えられるが、アメリカ遠征初戦でルドルフが左前脚繋靭帯炎を発症して大敗・現役引退に追い込まれたことで合流することはかなわなかった。
もし海外の舞台で直接対決したらどちらが勝ったのかは、結局永遠の謎となってしまった。
余談
シンボリルドルフの幼名がルナ(月のことであり、恒星の光を反射して輝く)であるが、一方シリウスシンボリはシリウス(おおいぬ座の恒星)と名前が対照的な2人である。また、馬の額にある白い斑点模様のことを「星月」と呼ぶのだが、史実では2頭ともその模様を持っていてキャラクターの外見にも反映されていたりする。
関連イラスト
別名・表記ゆれ
シリルド:ルドシリの逆カップリング。