レッドサイクロンではない。
初代レッドトルネード
1939年『All-American Comics #3』でデビュー。ゴールデンエイジ・レッドトルネードとも。
コミックの歴史において最も早く登場したスーパーヒロインとして知られる。
本名はアビゲイル・マチルダ・ハンケル(Abigail Mathilda Hunkel)、一般にマ・ハンケル(Ma Hunkel)と呼ばれる。
二人の子供を育てながら食料品店を営む中年女性だったが、ギャング団の脅威にさらされたご町内を守るため、ソースパンを改造したヘルメットを被った「レッドトルネード」を名乗り、怪力を活かした格闘でギャング団を圧倒。
当時から流行し始めたスーパーヒーローもののコミックに対するパロディ的な作品であり、1941年から多数登場するスーパーヒロインたちとは趣を異にする(ワンダーウーマンも1941年デビュー)。
彼女の子供であるヒューイ(Huey)とアメリア(Amelia)も覆面を着用し「ザ・サイクロン・キッズ(The Cyclone Kids)」として母親のサイドキックを務め、マ・ハンケルを主人公に据えた連載は1944年まで続いた。
1940年のJSA創設時にはレッドトルネードも参加したが、ハプニングにより正式入会はできなかった。後に名誉会員として迎えられるが、その後長く姿を見せなくなり、2004年に復活登場。
現役当時の怪力は喪失しており、JSA本部の管理者としてヒーローたちを支える裏方に徹している。
二代目レッドトルネード
1968年『Justice League of America #64』でデビュー。シルバーエイジ・レッドトルネードとも。
「レッドトルネード」といえば大体この二代目を指す(メイン画像もこのキャラクター)。
地球で造られたアンドロイドの肉体に、惑星ラン(The planet of Rann)から飛来した竜巻生命体の人格が宿ったという複雑な出自の持ち主。
竜巻生命体には善のトルネード・チャンピオンと悪のトルネード・タイラントの二つの人格が宿っており、アダム・ストレンジのアンタゴニストとして1960年から登場している。
アンドロイドの肉体はJSAと敵対する悪の科学者トゥ・モロー(T.O. Morrow)が作成したもので、トルネード・チャンピオンが内部に宿った結果、独立した新たな人格が形成され、機械の体に大気を操る超自然の力、正義の心を持つヒーロー・レッドトルネードが誕生。JLAとJSAをはじめ、複数のヒーローチームに参加している。
アニメーション作品では『ジャスティスリーグアンリミテッド』『バットマン:ブレイブ&ボールド』『ヤングジャスティス』『Justice League Action』に、実写ドラマでは『SUPERGIRL/スーパーガール』に、この二代目レッドトルネードが登場している。
『バットマン:ブレイブ&ボールド』版
『SUPERGIRL/スーパーガール』版
ただし『SUPERGIRL/スーパーガール』ではヴィランとしての登場になっている。