概要
学園都市のネット上で囁かれる都市伝説。 正式名称は幻想御手で、ルビを振ってレベルアッパーと呼ばれる。
使うだけで能力レベルを引き上げる事が出来るといわれる道具であり、
どこかの学者が残した論文だとか、料理のレシピだとかその正体については複数の噂話がある。
その正体は共感覚性を利用して使用者の脳波に干渉する音声プログラム。
同じ脳波のネットワークに取り込まれることで能力の処理速度が向上し演算能力が一時的に上がること、同系統の能力者の思考パターンを共有する事でより効率的に能力を扱えるようになることから、結果的に能力が増大するという仕組み。
音楽ソフトなので使用がバレ難く、音楽プレイヤーを使うことで手軽に使用することが出来るが、一定の脳波に無理矢理矯正し他人の演算のために自分の脳を用いる特性上、その副作用で使用者は数日もすれば脳の機能全てを他人の演算のために使われ昏睡状態に陥ってしまう。 まさに文字通りの電子ドラッグである。
ちなみに、この一定の脳波というのは開発者たる木山の脳波であり、幻想御手の犯人が木山だと見破れたのも幻想御手にプログラミングされた脳波を逆算してバンクから割り出した結果である。
美琴や風紀委員(ジャッジメント)もそもそも幻想御手がどういった形をしているのかが分からず、その時点でかなり手こずっていた。まさか彼女らも音楽ソフトだとは思いもよらなかっただろう。
本来の用途は、樹形図の設計者(ツリーダイアグラム)の使用許可を得られなかった木山が、
複数の人間の脳を繋げた「一つの巨大な脳」状のネットワークを構成し、 樹形図の設計者に代わる高度な演算装置を作ることを目的としたもの。
レベルの上昇はあくまでも副産物的な効果である。
しかし手軽に能力レベルを上げられるその効果が人気となり、学園都市を席捲。
最終的には一万人もの利用者が集まり、ツリーダイアグラムの代用に足るほどのネットワークとなった。
なお、木山がこれを必要とした理由は、かつて自身が知らずに加担してしまった非人道的な実験の被害者たち(木山の教え子でもある)を救う手段を探し、事の真相を探り当てること。
この理由から、当然木山も解除プログラムを別個に用意しており、教え子達の昏睡原因を探った後に、この解除プログラムを用いてちゃんと約一万人の利用者全員を助けるつもりでいた。
ちなみに、これの副産物として「多才能力(マルチスキル)」、すなわち全く方向性の異なる能力を同時に用いることが木山には可能となっている。
AIMバースト
幻想御手が木山の手を離れて暴走したことにより出現した怪物。
その正体は、幻想御手の使用者約1万人ぶんのAIM拡散力場が寄り集まった結果ヒューズ=カザキリと同じ要領で実体化したものである。
人間の胎児のような姿をしているが、天使の輪や羽のようなものが見られるのが特徴。
また、カザキリ同様に高い再生能力を有しており、幻想御手がもたらしたネットワークを破壊しなければ戦う相手はいわゆる千日手に陥ってしまうことになる。
体内は赤い三角柱状の中心核が存在しており、これを破壊することで消滅させることが可能。ただし上述の再生能力があるため、そのままでは狙うことすら困難。
いくら破壊してもきりがない再生能力によって、対峙した御坂美琴を苦戦させたが、解除プログラムによる音声が学園都市全域に流れたことで再生できなくなり、表面を電熱で焼き飛ばされて中心核が露出したところを美琴の超電磁砲で破壊され、消滅した。
関連タグ
ガイアメモリ、ゾディアーツスイッチ ダークライブ・・・・弱い人間の心に付け込んで利用する、使った人間を強化するが副作用が出ると言った点では似ている。