『チャンピオンRED』2019年2月号から2019年3月号まで連載された『聖闘士星矢』のスピンオフ漫画『聖闘士星矢ORIGIN』に登場する悪霊。
黄金聖闘士・双子座のサガの内面に潜んでいた悪の心、いわゆる黒サガの正体。
また十二宮編のラストで、アテナの楯の光を浴びてサガの体から飛び出したオーラの正体である。
劇中の様相
シオンと童虎以外の全聖闘士が戦死した前聖戦から約200年後、初の次世代聖闘士であるサガとカノンの誕生に合わせて、運命を司る女神ケールにより、聖域を内側から滅ぼすべく、聖域に送り込まれる。
聖域の双児宮で、まだ赤子のサガとカノンが現れると同時に、「第3の双子座」と呼ばれる、もう1人の赤子として出現する。
童虎は次世代聖闘士の誕生を告げる流星・告知星と共に、ケールの凶星が現れたことを察知し、その第3の赤子をケールの仕業と直感して、シオンに殺害を進言する。
しかしシオンは、まだ赤子であるその子の殺害を躊躇する。
時すでに遅く、レムールはサガに取りついて悪のサガと化し、後に聖域の内乱を引き起こすこととなる。
レムールは姿の無い存在であるため、サガに取りついた後、シオンと童虎の記憶からも消え去る。
そのために童虎は、サガの出奔やアイオロスの死を憂いながらも、それらが間接的にはハーデス軍の一員であるケールの仕業だと気づかず、ハーデス軍とは無関係と思い込んでいた。
また童虎もシオンの弟子のムウも、この時点ではシオンの様子にある程度の違和感を感じたものの、実はそのシオン(偽教皇)の正体がサガであることも、シオン本人がサガに殺害されていることも、気づくことはなかった。
13年後に星矢たちによりサガの乱が阻止され、シオンの死やサガの成り代わりが明るみに出た後も、レムールの存在は気づかれることはなく、サガの悪の心は、単なる二重人格と思われていた。
アテナの楯の力によりサガの心が浄化された後、レムールはサガの体から飛び出してケールのもとへ帰るも、ケールによりあっさりと踏みつぶされる。
ケールは、サガの乱で多くの聖闘士が戦死したとして、次期聖戦におけるハーデス軍の勝利を確信するのであった。