CV:入野自由
概要
キングダムハーツシリーズ「バースバイスリープ」に登場するキャラクター。
名前の由来は、ラテン語で「空虚・空(から)」を意味する「vanitas」
マスター・ゼアノートと同行する謎の人物。闇の力とキーブレードを使いこなし、ヴェントゥス達の冒険を阻む。相手を挑発して心を惑わせたり、他人の思い出を無下に扱ったりなど非情で非道な性格である。立ち位置的にはゼアノートの弟子のような立場らしい。
黒いヘルメット型の仮面で顔を隠しており、筋肉を纏ったかのような姿をしている。
pixivでは、ヴァニタス→ヴァニ→バニ→バニー という流れで兎と表記される事がある。
※以下はネタバレを含みます。
今一度、完全なるχブレードの誕生を!
その正体は、ヴェントゥスから引き抜かれた心の闇そのもの、即ち"純粋な闇の存在"である。
仮面に隠された顔の造作は『KH』の主人公ソラそのもの(但しヴァニタスは黒髪と金の瞳)である。これはヴェンがヴァニタスと分離して心が崩壊した際に生まれたばかりのソラの心と繋がり、常にヴェンとリンクしている彼もその影響を受けた為。(闇を引き抜かれ心が欠けてしまった部分をソラの心で補ったヴェントゥスとは対照的に、心だけで引き抜かれたために身体がなかったヴァニタスはモデルとしてヴェントゥスと繋がった少年=ソラの身体をかたどった肉体を生成した、という形)
ちなみに小説版によると、この影響を受ける前の素顔は通常のアンヴァースと同じ顔をしていた模様。
アンヴァースを生み出し、世界にバラ撒いた張本人。アンヴァースはヴァニタスの感情の一部であり、主人公達が倒してもヴァニタスに還元される上、またヴァニタスが主人公達の行く先々に解き放っていた。そのため本体であるヴァニタスを倒さない限りアンヴァースを幾ら倒してもまた現れるという無意味に等しい状態だった。
彼の目的は、自分と対なる存在のヴェントゥスと融合してχブレードになることであり、それまでの行いは全てヴェントゥスが自分と同等の強さになるように仕向けたことである。
χブレードを創成することによって、かつてキーブレード戦争によって失われた真のキングダムハーツを再び出現させることがゼアノートの目的であり、ヴァニタスはその為に動いていたと言える。
BbSにおけるヴェントゥス編のラストでヴェンと融合を果たすも、融合は不完全だった。
精神世界で目覚めたヴェンと今一度融合を果たそうとするも彼がこれを拒否、精神世界では一騎打ちの末にヴェンに敗れ、そして現実世界でもヴェンの身体を乗っ取った状態(ヴェントゥス=ヴァニタス)でアクアに襲いかかるもミッキーの加勢によりχブレードを破壊され敗北。
心がχブレードそのものと化していた為にそのまま消滅したが、ヴェンの心もこの状態を共有していた為に心が壊れ、KH3まで長い眠りにつく事になる。
なお、精神世界のヴェントゥスvsヴァニタスと現実世界のアクア&ミッキーマウスvsヴェントゥス=ヴァニタスの戦いの時系列は曖昧となっており、「アクアの一撃でχブレードが砕けた際にヴェントゥスが目覚めてヴァニタスを打倒した」「2つの戦いは平行して行われており、χブレードが砕けたのと同時にヴァニタスも打ち倒された」の二通りの説が存在する。
……はずだが、続編の3Dのとある場面でソラが青年時代のゼアノートと接触した際、彼の背後にヴァニタスの幻影が現れるという形で意外な再登場を果たした。
キングダムハーツ3
真XIII機関のメンバーとして、モンスターズ・インクの世界「モンストロポリス」に登場。
ランドールを利用し、過去に貯蔵されていた人間の子供たちの悲鳴を材料にしてアンヴァースを増幅させていたが、自身もサリーに油断を突かれ、投げ込まれたドアを二重三重に廃棄される形で追い出された。
遂にソラと対峙し、彼の中にいるヴェントゥスの心の存在を見通した模様。
この時、ソラの中のヴェントゥスの心を指して「お前の中に眠る俺の半分」「俺の心の残滓」と口にしている。…「半分」と「残滓」ではかなり意味が変わってくると思うのだが、本人的にはどちらのつもりなのだろうか。
また、ここは自身の容貌のオリジナルとも言えるソラとの対面シーン…なのだが、諸事情により(実際に2018年2月10日に公開されたトレーラーなどを見ることをお勧めする)何だかシュールな絵面になってしまっている。
この謎は本編とDLC『Re Mind』で明かされるのだが、詳しくは→ヴェントゥスの記事で。
また、ソラは「闇の存在だからって悪者をやる必要はなかった」「協力すればいろんなことができた」としていたが、ヴァニタスは「俺が闇だからお前達は光でいられる」「俺は望んで闇の側にいる」と真っ向から否定し、自身のあり方を誇っていた事が判明した。
その上で「俺が闇だからお前達は光でいられる」という自身の台詞を指して「(俺という闇を踏み台にしてお前達は光を強くしてるだろ?)協力出来てるじゃないか」と皮肉を返している。
この時同時に相手をするテラ=ゼアノートも撃破ムービーで、自身とヴェンやアクアの間に結ばれた絆を闇の力で鎖として具現化し、二人を縛った上で振り回し昏倒させ「この鎖はお前達には切れん、"絆"だからな」と皮肉(そもそも「絆」は本来家畜を繋いでおくための楔を意味し、転じて呪縛や束縛を意味していて、実は良い意味で使われる様になったのはつい最近のこと)を言っている為、ゼアノートもヴァニタスも師弟揃ってそっくりである。
ヴァニタスの思念
Bbs・BbsFMの本編クリア後、キーブレード墓場に登場する裏ボス。
KHIIFMに登場した隠しボス「留まりし思念」の圧倒的強さがプレイヤーから好評を得た事により、それを超える強さにするというコンセプトの元に登場した。
体は白黒になっており、仮面にはアンヴァースのマークがついている。こちらの出方によってパターンを変えていく怒濤の連続攻撃によって苦しめられたプレイヤーは少なくないであろう。
正攻法で勝つのは至難の業だが、実はデトネ系やトルネドによる攻撃でハメる事が可能。堂々とトラップの上を通過したり竜巻に何度も吹き飛ばされる彼の姿は何ともシュール。
しかし、FMでは思考パターンが変化し無印版で出来たこれらのハメ技による攻略が難しくなっている。
倒すと合成素材アイテムの「秘められし原石」が手に入る。
FM版では、ヴァニタスが使用しているキーブレードの色違いである「ヴォイドギア」が手に入るようになった。
余談
ヴェントゥスとヴァニタスの両名はほぼ同一人物と言っていい生まれであり名前も似ているが、実は名前が似ているのは全くの偶然との事、陸海空の三人が強い繋がりを持っている初期三人組(リク、ソラ、カイリ:テラ、ヴェントゥス、アクア)のなかで陸地組でも海水組でもない
空(ソラ)と対応した存在に風という意味のヴェントゥスを設定した後、対の闇の存在の名を考えている時に、空虚(どこまでも広がる空や自由な風とは真逆の"大きいだけで空っぽ"と言う意味)の意味を持つ上似た語感の「ヴァニタス」という単語を見つけた時はプロデューサー曰く「運命を感じた」とか
彼との戦闘時のBGMである「Enter the Darkness」には、よく聞くとヴェントゥス・ロクサス・ソラのそれぞれのテーマ曲が混じっている(特にソラはわかりやすい)。
…更に余談だが、2017年に上演されたKINGDOM HEARTS Orchestra -World Tour-において演奏された「Heroes and Heroines: Characters' Medley」(キングダムハーツシリーズの主人公キャラクターたちのテーマ曲メドレー)に、なんとこの「Enter the Darkness」もばっちり入っている。
これが一体何を意味するのかは……当分は聞いた人の解釈次第だろう。
戦闘時の反撃として用いる、錯覚だ・・・して消えたと思ったら相手の上部にワープして斬りつける技が特徴的でその際に発する「諦めろ」が「アキラメロン」に聞こえると言われている。