概要
動労千葉はJR東日本千葉支社の労働組合である。正式名称は国鉄千葉動力車労働組合。別の略称には千葉動労がある。警察庁によると、動労千葉は中核派の影響下にあるとされている。
元々は国鉄千葉鉄道管理局の労働組合「国鉄動力車労働組合千葉地方本部」であり、国鉄動力車労働組合の支部に過ぎなかったのだが、方向性の違いから執行部と対立。後述する成田闘争に関与したことで、1979年3月30日に本部と決裂する形で分離独立した。国鉄が民営化し、千葉鉄道管理局がJR東日本千葉支社となった現在でも、国鉄千葉動力車労働組合と名乗り、一応現在も活動を続けている。
特徴
動労千葉の特徴としてJR上層部及び国と対立している事と乗客そっちのけで活動する点である。
動労千葉は福知山事故の一時期、鉄オタ界隈でもそれなりに支持された「ボルスタレス台車危険論」を支持しており、ボルスタレス台車が基本のJR車両に否定的だった。その為、新車の導入が遅れ、国鉄型車両が長期間居座り続けていた(詳細は國鐵千葉を参照)。併せて成田エクスプレス及び総武快速線に対して「高速運転危険論」を唱え、他にもワンマン運転を始めとするJRの合理化や動労千葉に対する対抗措置に強く反対している。
また、国鉄動力車労働組合本部の意向に反して成田闘争にも関与し、成田空港に猛烈に反対しており、成田新幹線計画は頓挫している(その後、成田空港線が開業し、成田エクスプレスの運行が開始された。後に京成電鉄が運営する成田スカイアクセスもできた)。 現在でも成田空港反対派のデモ活動に参加している。
更に、2001年から2010年までは春闘を始め、動労千葉が争議行為を行った際にはストライキなどによって、総武本線などに間引き運転、運休、ダイヤ乱れなどが発生していた(2010年に終わった理由は、組合委員長→顧問を務める男が死去した事による)。
このように、動労千葉は交通輸送や乗客の利便性などお構いなしに労働争議や政治活動を行っている。そのため、沿線住民の大半は彼らに対して反感を持っており、前述した運休についても俗に「花見スト」と揶揄され、悪しき春の風物詩として忌み嫌われていた。かつての版や昔の國鐵千葉の記事を見れば、動労千葉がどれだけ嫌われているのかが分かるだろう。
なお、2013年には久留里線のワンマン化に反対すべくストライキを起こした事もあるが、この際にはJR東日本側が代務でのやりくりを行った為にストライキとはならなかった事や、2023年現在において動労総連合全体におけるJR東日本所属社員は16名以下とされており、「久留里線すら止められない」と揶揄されるなど形だけの組合となりつつある。