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南極ゴジラ

なんきょくごじら

南極ゴジラとは、日本の南極観測船「宗谷」の乗組員が目撃したという未確認生物。
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1958年、南極観測船宗谷」の乗組員が目撃した未確認生物。

船長の松本満次が書籍で「南極のゴジラ」と称したのが最初で、以後南極ゴジラの名前で広まった。


経緯編集

1958年2月13日19時ごろ、南極観測船「宗谷」の前方に巨大な物体が出現する。

その時は白夜の影響で視界がはっきりしており、その全貌を見ることが可能だったという。


当初は前方を進んでいたアメリカの砕氷船「バートン・アイランド」が投棄したドラム缶かと思われていたが、よく見るとそれは巨大な生物だったという。

特徴としては尖った耳に焦げ茶色の体毛、正面から見た顔は牛に似ており、頭部の長さは70~80cm、背中にはノコギリのような背びれがあったらしい。背中まで含めて15mほど見えたという目撃情報もある。

そこから推測される全長はどんなに小さく見積もっても20〜30m以上あり、場合によっては本当にゴジラ並の巨体だった可能性すらある。


その生物は宗谷のほうに顔を向け、30秒ほど宗谷を見ていたが、松本船長がカメラを持って戻ってきたときにはすでに姿を消していたという。


目撃例はこの一件のみで、それ以後は確認されていない。しかしこれよりも半世紀ほど前に、台湾でも海棘獣という大きさも見た目もそっくりな怪獣が目撃されており、関連性が指摘されている。なお海棘獣の全長は60mもあったと言われており、南極ゴジラもこれくらいの大きさがあった可能性がある。


正体編集

最も有力なのは白夜の影響で睡眠と覚醒のリズムが乱れ、さらには長期間の船内生活による乗組員のストレスが原因で発生した集団幻覚というものがある。

また、目撃地周辺には大型のアザラシであるヒョウアザラシが生息しているので、前述の集団幻覚などと合わさって大きさや形態を見誤ったという説もある。大きさからクロミンククジラなどのクジラの可能性も否定はできない。


なぜかデスモスチルス説を語っている書籍もあるが、デスモスチルスおよびその一族は北太平洋でしか化石が知られていないため信憑性は皆無に等しい。


余談編集

ゴジラシリーズの作品である『ゴジラ・ザ・シリーズ』、『ゴジラファイナルウォーズ』、『キング・オブ・モンスターズ』ではゴジラが南極で敵怪獣と戦う様子が描かれている。

流石に関係ない……よね?


ちなみに松本船長は「ゴジラのように巨大だった」という意味で南極ゴジラと書いたのだが、後に発売された子供向けのUMAを取り扱った書籍などでは、本当にゴジラそっくりに描かれてしまっていた

1971年に発売されたなぜなに学習図鑑「11 もうじゅうと大怪獣」で描かれた際は、何故かゴジラの必殺技である放射火炎みたいなものを口から吐いている参照画像


また、同じく1979年に発売された、小学館の児童向け書籍「学習まんが・ふしぎシリーズ」の一冊「怪獣のふしぎ」にも、本UMAは紹介されている。

目撃証言が詳細に描かれ、最後に松本船長が、

ゴジラだ、南極のゴジラだ

と口にしており、それを聞いた他の乗組員たちも、

そうだ」「それがいいや

と、同意。以降、この名前が定着する。

ちなみに同書内の当UMAは、それほどゴジラには似ておらず、むしろ短毛に覆われたカバ(前述のデスモスチルス説はこの書籍のイラストが原因だろうか?)、またはネッシーに近いデザインで描かれている。


この記事も含め、「頭のサイズが80m」と誤記されていることがあり、たまにYouTubeでも間違った方の情報が拡散される。しかし正確には「80cm」らしいので注意してほしい。


関連項目編集

UMA ゴジラ

宗谷(船)

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