概要
CV :津川雅彦
読みは「うげつ」。人間とは対を成す種族・バケモノの社会の最大都市である渋天街の宗師(街の長)を永年に渡って務めている白兎の老紳士。身長はただでさえ小柄な部類に入る多々良はおろか、幼少年代の九太や一郎彦、二郎丸といった並の子供よりも大分低い。
八百万の神への転生の特権を得る故にどのバケモノよりも有徳な存在であるべき宗師の職に相応しく、温厚篤実、且つ寛大な慈悲深き性根と振る舞いから、街の住民達からは多大なる敬慕を受けている。
親無しで破天荒な態度がままある故に、幼い頃から他者にぞんざいな扱いを受けてきた熊徹の身を案じていたことから、その器の広さが窺える。故に熊徹は兼ねてより自身を気に掛けてくれた数少ない恩人である彼に対しては、普段の横柄さに反して他の者たちと同じく腰を低くしている。
その性格と相当小柄な体格からは想像し難いが、渋天街史上最強の武人と評されている他、瞬間移動の念動力を扱え、唐突に誰かの前に出現したり、対面していた者の背後に回り込んだりする場面がある。
期せずして街に迷い込んだ人間の少年・九太を弟子にすると言い張る熊徹に対して、その因果が齎すものを見込んでそれを許可したり、身内の者以外誰一人として感付いていなかった一郎彦の正体を密かに見抜いていたりと、並外れた先見の明も持つ。尚、九太を熊徹の弟子として渋天街に住まわせたのは、一郎彦の正体から生じる問題を解消する意図もあったと思われる。
高齢を理由に宗師の職を辞し八百万の神への転生を決意することを宣言。それから9年悩み抜いた末に「決断力の神」に神化しようとしたが、訳あって後任を務める予定だったバケモノに転生の権利を譲渡したことで、引き続き宗師の役目を続行することとなった。
尚、劇中では専ら彼の役職名である「宗師」と呼ばれ、本名が判明したのは小説版である。
余談
劇団四季版では女性が演じている。
老人を女性劇団員が演じるのは、ライオンキングのラフィキ等の前例がある。