開催の経緯
遡ること2018年夏。
瑞雲祭りを除くと艦隊これくしょん初の地方開催イベントとなった長崎県佐世保市での佐世保鎮守府巡り、翌年となる2019年9月には日本海軍の主要基地の一つであった『佐世保鎮守府』の開庁から130周年を記念して開催された佐世保鎮守府開庁130年」。
この「佐世保鎮守府開庁130年」スペシャルライブの最終日に、同じく開庁から130年を迎える『呉鎮守府』の史跡がある広島県呉市においてもコラボレーションすることが発表された。(当該ツイート)
なお、正式名称及びC2機関設定ハッシュタグは『呉鎮守府開庁130年』ですが、pixiv登録件数は当該記事タイトルが多いためこちらを記事化しました。
開催までの流れ
- 佐世保から引き続き日本航空が羽田からの空路戦略機動便を手配するよ
- スペシャルライブは佐世保と同様、公式ガールズバンドが担当するよ
- 艦娘音頭も当然やるよ 場所は大和ミュージアムの裏!(大和波止場)
- 佐世保で好評だったコラボメニューもれんが通りを中心に展開するよ
- (さも当然のように)3日前だけど呉市内のローソンでコラボするよ
- 佐世保と対になるスタンプラリーも10箇所用意したよ 坂道が多いけど頑張って!
概ね、先行して開催した佐世保鎮守府130周年と同じ内容だが、更に
- 空路戦略機動は「往路のみ」だった佐世保から、羽田空港-広島空港の「往路+スペシャルライブチケット付き」「往路+ライブチケット+1泊宿泊プラン(土曜or日曜)」「往復+ライブチケット+3連泊プラン」のバリエーション追加(空1号~空5号改計画)
- これに付随する形で、広島空港-呉駅までのシャトルバスを広島電鉄バスを追加要請
- ウィラートラベルでも『陸路戦略機動』として大阪梅田バスターミナル-広島駅北口バスステーションの専用便を展開。こちらも「往路のみ」「往路+ライブチケット」「往復+ライブチケット」の3種類を追加(陸1号~陸3号計画)
- 当初10/19のみ予定していた艦娘音頭は翌20日にも開催
と各部で強化が図られている。
佐世保といい、コラボというものはもう少し穏やかなものではなかったのだろうか・・・
開催期間中
音楽
スペシャルライブ『ちんじゅふ。艦娘 Special Live in 呉鎮守府』は呉市文化ホール(呉信用金庫ホール)にて開催。
上記の通り「公式ガールズバンド1MYB」が参加、佐世保からキャラクターが一部替わり、「ギター:雪風、ベース:磯風、キーボード:大和、ドラム:北上」となった。
この他、イベントでは直前に誕生日を迎えた出演者の藤田咲・野水伊織両氏の誕生日祝い、現職の呉市長・新原芳明(しんはら よしあけ)氏が登壇。
更にはコラボ発表直後から(主にボクカワウソへ)熱烈なラブコールを送っていた、呉市公式ゆるキャラ・「呉氏」も登場して会場内のボルテージが最高潮に達し、彼の持ち歌である「君くれハート」をタニベユミの歌唱の下で踊った。
艦娘音頭ではスペシャルライブで登壇した新原芳明市長・呉氏が共に登場。呉鎮守府コラボで登場した赤法被(広島県のイメージカラーでもある)に包まれた提督たちとと赤い誘導灯の元で出迎えられた。
スタンプラリー
達成特典はクリアファイル(赤城・曙・霞・雪風、全て開庁記念の新柄)
佐世保と同様の範囲で10箇所を巡る
・・・といえば聞こえはいいのだが、市街地から離れた「アレイからすこじま」・「歴史の見える丘」に至る道は急勾配の続く傾斜路であり、車社会の呉市において急激に増えた徒歩人は地元民においても『こんなところを歩いてる人を見たことがない』という言葉が出たほど。
交通機関
日本航空:
佐世保にて登場した『乗客姉』こと翔鶴に続き、妹の瑞鶴も登場。
乗客姉に対し、こちらは『瑞客』と呼ばれてたり・・・。
呉コラボで新設された大阪梅田-広島駅では大阪・藤永田造船所で建造された縁から藤波が特別仕様で登場。こちらも空路戦略機動同様、オリジナルグッズが乗客に進呈された。
行政
呉市:
前述の通り、呉市市長・新原芳明氏と公式ゆるキャラ・呉氏がスペシャルライブと艦娘音頭に登場。
この内、呉市が公開している『市長動向』において、新原市長もスタンプラリーに参加していたことが判明している。
呉市海事歴史科学館(大和ミュージアム):
コラボ記念として特製ポスター、19日・20日各日限定で利用可能な『コラボ入館券』が発売。
コラボ入館券は平時発売している「常設展+企画券」のセット券と同じ効力を持ち、ポストカード大のサイズで各日毎に絵柄が異なるという凝ったものである。(大和と雪風)
また19日の開館挨拶、20日の閉館挨拶は『佐世保の時雨』ことタニベユミ女史が担当している。
入船山記念館:
こちらも大和ミュージアム同様、ポストカード大の入館券が用意されており、19日・20日で絵柄が異なるのも同じ。(大淀と霞)
経過とその余波
プレ開催の19日は「呉海自カレー事業者部会」主催の『呉海自カレーフェスティバル』が海上自衛隊呉地方総監部にて開催されており、こちらにも呉コラボで訪れた提督の多くが足を運んでいた。
当初予定では呉地方総監部とC2機関の協議の上で、艦これとは進水直後から何かと縁のある護衛艦かがによる呉コラボの計画もあったのだが、直前に発生した台風19号被害に伴う『故郷を取り戻すために JTF(Joint Task Force:統合任務部隊)』の発動により、『かが』が洋上拠点として招集されたため参加が絶望的と思われていた。
しかし想定されていた状況より被害が深刻で搭載物資に不足が生じたことから、姉妹艦の護衛艦いずもが横須賀から出港。『かが』がこれと交替したことで開催前日に呉に帰還、休む間もなく来場者を迎えるために急ピッチで準備を行われたそうな。
このコラボに合わせる形で「『かが艦長』として第一種礼装に身を包んだ加賀」がお披露目されている。
なお礼服は防衛記念章の種類から、『現職のかが艦長』である水田英幹1等海佐のものと同じであるという考察がなされている。
横須賀・佐世保と同様に通年開催している軍港クルーズも、特に呉でしか見れない「日没に行われる護衛艦の旭日旗降納」が間近で見れる『夕呉クルーズ』で満席が発生する一方、その乗客が「洋上から艦娘音頭を見る」という一種異様な光景を目撃している。
また、今年は10/22が「即位礼正殿の儀」に伴う国民の休日となったことから中日の10/21に休暇を入れると4連休になったことから、呉コラボ翌日以降も多くの提督で呉市街が賑わったばかりか、海の向こう側である江田島市に向かうフェリーがあることから、江田島市へ観光へ向かう提督も多く見られた。
中には市内の「海上自衛隊第一術科学校」で入場待ちが発生するほどの来客に見舞われたそうな・・・。
夕方のニュースにも・・・
広島地区のローカル放送局中国放送にも、この一連のコラボがニュースとして取り上げられた。
本来、艦娘音頭を始めとした公式イベントは『関係者以外の撮影・録音が禁止』とされており、「"サバト"が記録映像として公開されること」もレアだったりする。
総括
だから誰がここまでやれと言った