概要
正式名称は「呉市海事歴史科学館」。
広島県呉市の歴史と製鋼造船などの産業展示を主眼に、日本海海戦100周年、太平洋戦争終戦60周年を迎える2005年4月23日にオープンした。
展示内容が海軍関係主体となることから建設当初は主に左翼系の団体から建設に関する批判の声が上がったこともあったが、開館以来盛況で呉市の主要な観光スポットとなっている。
また原爆ドームや平和記念公園を抱える広島市とのある種の対立構造の融和にも成功したとの声もある。
道路を挟んだ向かいには海上自衛隊呉史料館(鉄のくじら館)がある。
展示物
愛称の由来となっている戦艦大和の1/10模型の他、各種艦船や船舶、それを支える建造技術などが展示されている。
特に目玉となる戦艦大和1/10模型は開館後も調査結果を反映する形で改修が行われている。
映画『男たちの大和/YAMATO』のCG合成用素材としても使用されている。
その他海軍関係では戦艦陸奥や重巡洋艦青葉の主砲身、建造当初の戦艦金剛に搭載されていた英ヴィッカース社製のボイラー、零式艦上戦闘機六二型の実機、特殊潜航艇の回天十型および海龍などが展示されている。
かつては名誉館長の松本零士が関わった『宇宙戦艦ヤマト』関係の展示もあったが同作を巡る権利問題の影響か撤去されてしまった。その後れんが通りに姉妹館「ヤマトギャラリー零」がオープンした際に松本の作品や収集コレクションを展示している。
『艦隊これくしょん』のブーム以降は、コラボイベントの開催やコラボグッズの発売をしている。2018年に導入された音声ガイドの日本語音声は『艦これ』の大和役を務めた竹達彩奈が担当している。
クラウドファンディング
2021年には、戦艦大和の主砲製造に使用した大型旋盤を、保管している民間企業から移設するためのクラウドファンディングを実施。
目標4,800万円に対し2億6,948万円を集めた。達成率561%という快挙である。
2023年に設置完了予定。
交通アクセス
呉港から徒歩ですぐ。
関連項目
名誉館長