…………いや、ただの「クズ」さ…「お前」も「私」も――
プロフィール
概要
「ケンガンアシュラ」で開催された拳願絶命トーナメントにおける、十王通信代表闘技者。筋骨隆々の肉体と、無精ひげが特徴。
日本史上に残る殺人犯の一人で、理知的な言動をしているが、その目つきはいかにも殺人者と思えるほど酷薄。
神奈川県出身の元・帝都大学医学生で、後に帝都大学総長を務める太宰由紀夫とはこの時に知り合っている。とりわけ人間の脳について関心を持っている描写がある。
だが、3年次に暴力団の事務所を単身で襲撃。さらに後日、身柄の確保に赴いた警官にも危害を加え、19名殺害、6名重軽症の凶行を引き起こして投降、当時のマスコミを大きく賑わせた。ちなみに学生時代は細身であった。
重犯罪者専用収容施設「晒首刑務所」に死刑囚として収監されていたが、十王通信社長の高田清助に闘技者候補として同じ候補である永島銀司と戦わされる。
拳願絶命トーナメント出場によって得られる「人を壊す権利」に興味を示し、未だ道半ばな何らかの「研究」のために権利獲得に挑戦することを決め、永島を一撃で殺害、トーナメント出場権を勝ち取る。
実は本編の25年前に絞首刑による死刑執行を受けて以来、45回に渡って死刑の執行を受け続けているが、そのすべてに耐え抜き、生き延びている。
戦闘スタイル
恵まれた体躯からの怪力と、ためらいのない殺意が武器。格闘技経験こそないものの、長年服役していたにもかかわらず非常に戦い慣れている。
また、各関節の可動域が140度と異常に広い「超軟体体質」とでも呼ぶべき特異体質の持ち主。
前述した死刑を耐え抜けるのもこの体質が理由と思われる。両手足の拘束錠を壊すことなく外すことも可能。
頸椎狙いの攻撃を後頭骨と頸椎で挟み込んで迎撃する、肘を逆方向に曲げ背中に回った相手を絞め殺すといった常人離れした技を使ったり、関節技を無効化したりと、戦闘にも活用される。
そして体質を利用した切り札として、関節を強引に外してリーチを伸ばした腕をムチのように振るい、間合いの外から相手を撲殺する技を持つ。
その速度は一般人では視認すら困難で、対象の頭部に直撃すると「頭が爆発した」と錯覚するほどの破壊力を見せる。
上・横・左・右の四方に攻撃方向が限定され、多用すると肩関節の炎症や関節包面断裂を引き起こし、精密機動が要求されるため距離感を損なうと使えなくなることが欠点。
かつての学生時代の「実戦経験」によりこの事(特に多用した場合)は自覚しており、現在のバンプアップされた身体は「肩関節周りの耐久力を高める」為に鍛え上げた事が原因。
この結果、「長くは持たない」とは言うものの1試合で持久戦をやるぐらいならば問題ない程度には耐久性を持たせている。
活躍
トーナメント1回戦では自らを始末しに来た英はじめと対戦。トリッキーな戦い方に翻弄されながらも、英が放った正中を貫く刺突に対し、脊柱を曲げることで致命傷を回避、カウンターで首をへし折って勝利する。
仕合後、英が体内に仕込んでいた致死性の高いウイルスに血液感染していたことが判明し、余命いくばくもない状態となっていたが、古海製薬の協力を得て治療に成功し2回戦も続投となる。
2回戦では初見泉と対戦、1回戦では出し惜しみをして勝利への渇望が満たせずにいたため、最初から切り札を使って攻める。
柔術使いに対して関節技が通じないというアドバンテージ、一撃必殺の攻撃力、長いリーチを活かして技術の差を覆し、狩りのように持久戦に持ち込もうとしたが、自身の体質を過信していたところで骨そのものを折られるという思わぬ攻撃を受け、反撃を試みるもそのまま投げ飛ばされて脳天から地面に激突。何もかも初見の掌の上だったことを悟りながら敗北した。
本来なら致命的な一撃となるはずが、亀のように頸椎を体内にめり込ませることで衝撃を軽減し、しばらく身動きが取れなくなるほどの大ダメージを受けながらも生存。
その後は厳重に拘束されるが東洋電力のクーデター中に駒田とイワンは拘束中の彼の部屋に逃げ込み、戒めを解き、守護者ランカーである大郷を殺害して彼らを救った。勝利の渇望を満たしたためか、救った駒田たちへかピースサインを作っていた。
『ケンガンオメガ』にて、彼は過去に脳の研究を行い、過去に蟲と言う組織との接触があったことが判明した。
余談
- キャラクターのモチーフはハンニバル・レクター。より正確には、レクター博士を演じたアンソニー・ポプキンスに影響を受けている。