概要
江戸時代に描かれた「化物尽くし」と呼ばれる絵巻物に描かれる妖怪。
北斎季親による『化物尽絵巻』や『百怪図巻』『化物づくし』、川崎市市民ミュージアムが所蔵する『化物絵巻』などにその名が見られ、姿は幽霊のような白い服で下半身が描かれていない杖を持った老人であるが、どのようなことをするものなのかは現在は伝わっていない。
その名前から人に夢を見せたり、夢の中に入って驚かす妖怪であると想像されているが、その姿からあまり良い夢は見せてはくれなさそうである。
一説には「夢」ではなく「草」の精霊であるともいわれており、草木の気が老人の姿で現れたものともされる。
なお同じ姿のものが『十界双六』では貧乏神、松井文庫所蔵の『百鬼夜行絵巻』では山親父という別な名前で描かれている。