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概要編集

の大帝・孫権の長女。諱は魯班。大虎は字。歩夫人歩隲の同族)の娘。同母妹に朱拠朱桓の同族)に嫁いだ孫魯育(字は小虎)がいる。


正史によると孫魯班は最初、周瑜の長男・周循に嫁ぐが周循は早世してしまう。のち全琮に再嫁したため全公主と呼ばれた。子に全懌・全呉がいる。


生年は不明だが、母は211年頃に寵愛を受けるようになり、そして妹は210年代後半に生まれたことから、この間に生まれたと思われる。


二番目の夫・全琮とは年の差が大きい夫婦である。義理の息子である全緒(全琮の長男、209年から213年の間に誕生)とは同年代であった(当時は珍しいことではなかった。父、妹の場合はもっと大げさだ)。


孫峻とも私通していたという話がある。『呉書』孫峻伝に「(孫峻は)宮女たちをおもちゃにし、公主の魯班と密通した」とあり、いつのことかははっきりしない。2人の仲が良かったのは事実であり、また孫峻は専権をふるったために人々の憎しみを買っていたこともあって、殊更にそういう噂がなされたのかもしれない。

メディアにおいては、SEGAが発表し現在も稼動しているアーケードカードゲーム「三国志大戦」に登場している。


人物像と三国志上での大虎編集

妹と真逆で気の強い野心家。皇太子だった孫登の死後に発生した跡目争いである「二宮の変」の実質の首謀者。目的の為なら手段を選ばない冷酷さを持つ。


讒言の女王編集

孫魯班は長弟・孫登や次弟・孫慮との関係は悪くなかったが三弟・孫和については生母の王夫人(琅邪出身)と不仲だったため関係は悪かった。また孫和が皇太子に据えられたことに不満を抱き普段から少しずつ王夫人や孫和の悪口を孫権に吹きこんでいた。孫権が病で寝込んでいた時、代わりに祭祀を行なった孫和が、近くにあった張妃(張昭の長男・張承の娘)の叔父・張休(張承の弟)の家に立ち寄ったのを「宗廟にこもらずもっぱら謀議をこらしている」と上言し、さらに、王夫人は孫権が病になって嬉しそうだと讒言した。孫権は立腹し、その結果、王夫人は憂いのあまり死に、孫和への寵愛もなくなり太子の座まで危うくなった。これで孫和と孫覇の派閥による争いが激化し張休・顧譚(顧雍の孫)・吾粲・陸遜らの重臣たちが次々命を落としてしまったのである。


日頃から王夫人の讒言をしていた孫魯班は、孫和や孫和派の仕返しをおそれ、孫権の寵愛を受けるようになっていた七弟・孫亮やその生母・潘皇后に取り入ろうとし、全尚(全琮の族子)の娘を勧めて孫亮に嫁がせた。250年、とうとう孫権は太子を廃して長沙へ流し、四男の孫覇に死を賜り、孫亮を太子にたてた。孫権は死に臨み、孫和の無実に気がついて、再び召還しようとしたが、全公主・孫峻・孫弘ら旧孫覇派の頑強な反対によって沙汰止みとなってしまった。孫権が死んで孫亮が即位すると、孫峻は元孫和派で権力者だった諸葛恪を殺害して最高権力者となり政治を牛耳る。そして孫峻をそそのかし張妃の母が諸葛恪の妹でもあることもあり孫和夫妻を連座させ自殺に追い込んだ。


かつて孫和を廃位させようとしたときに妹の魯育が夫の朱拠と共に反対し、孫魯班はこれを根に持っていた。孫峻の専横に怒った孫英(孫登と周姫の息子)や孫儀(孫皎の息子)らが暗殺を企てて失敗した時、孫魯班は魯育もこの謀議に加わっていたと告げ口し、孫峻は魯育も処刑した。さらに魯育の死の真相を知った孫亮に問い詰められると、罪を魯育の義理の子である朱熊・朱損になすりつけ、2人は誅殺されてしまう。


悪業の報い編集

政敵を片っ端から葬った孫魯班だったが、孫峻の死によって運気が下向きになってしまう。孫峻の死後、権力を握った孫峻の従弟である孫綝の暴威は孫峻以上。天子すら眼中になく、孫峻と結託していた孫魯班でさえほとんど無視した。


さすがの孫魯班も孫綝に対しては危機感を抱き、全尚・全紀・劉承らとともに孫亮の孫綝排除計画に乗った。しかし孫綝の方が上手であり全尚の妻(孫峻の姉、つまり孫綝の従姉)または全皇后から事が漏れてあえなく失敗。孫亮は廃位させられ会稽に流され、孫魯班は豫章に流された。その後の消息は伝わっていないが、それまでに自分の手で失脚させた人々の恨みに怯えつつ過ごしていたのかもしれない。ましてや次の皇帝に就任したのは朱拠と魯育の娘を皇后とした孫休であり、その次は孫和の長男・孫皓であるからなおさらである。


孫魯班は三國志の時代すなわち後漢末期~三國時代~西晋期においては賈南風と一二を争う悪女扱いされている。孫権に溺愛されたためかわがままに育ち、自分の権力の為なら肉親さえも陥れることを厭わなかった。これだけ好き勝手をすれば流刑など当然とも思えるが、その一生を権力のみに捧げつづけた果てに流刑というのを考えると、哀れである。


メディアでの大虎編集

コーエー三國志編集

三國志11のPK版のシナリオ「女の戦い」で、柴桑で君主を務める。彼女の側にいるのは夫の全琮と…

三国志大戦編集

字の「大虎」で登場。通称ビッグタイガー。ピーキーかつロマン追求な素敵計略の持ち主。

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