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天北線

てんぽくせん

北海道に存在し、国鉄→JR北海道が運営していた路線。音威子府駅で宗谷本線から分岐し、枝幸郡中頓別町・同郡浜頓別町・宗谷郡猿払村を経て稚内市の南稚内駅で再度宗谷本線と接続する形で結んでいた。
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概要編集

宗谷本線音威子府駅から分岐し、中頓別町浜頓別町猿払村を経て南稚内駅で再び宗谷本線に合流した路線。

かつてはこちらが宗谷本線を名乗っており、この路線は1922年に稚内まで全通し、樺太への連絡鉄道として機能していた。

その後、1926年に現在の宗谷本線ルートとなる幌延経由の天塩線が開通し、そちらが宗谷本線となり、それまでのルートは北見線と改称され分離された。

しかし、1942年6月10日に常呂郡野付牛町が市制施行し北見市となり、そして1961年10月1日の白紙ダイヤ改正(サンロクトオ)の際に混同を避けるために北見線は天北線へと改称される。

廃線に至った経緯編集

1980年に国鉄再建法が成立すると、その基準をもとに第2次特定地方交通線に指定されたが、冬季の代替輸送に問題があるということで、一時的に廃止は見送られる。しかしその後問題がなくなったということで、追加承認されてしまう。

そしてJR北海道へ継承された直後の1989年5月1日に全線廃止となった。

駅一覧編集

駅名乗り換え路線備考
音威子府駅宗谷本線当路線の起点。
上音威子府駅1987年に臨時駅に変更。半ば自然に還っているが、一応ホームが現存する。
小頓別駅
上頓別駅
恵野駅
敏音知駅駅跡は公園となっている。
周磨駅
松音知駅駅舎が良好な状態で保存されているのだが、立ち入りはおろか撮影も禁止。忌み地と化している。
上駒駅
中頓別駅駅跡は公園となり、キハ22 208が保存されている。
寿駅
新弥生駅
下頓別駅
常盤駅
浜頓別駅興浜北線
山軽駅
安別駅
飛行場前駅板張りホームの秘境駅。サイクリングロード跡に現存している。
浅茅野駅ホーム跡が現存。
猿払駅
芦野駅
鬼志別駅
小石駅
曲淵駅
沼川駅
樺岡駅
恵北駅
声問駅
宇遠内駅
南稚内駅宗谷本線当路線の終点。
稚内駅

急行「天北」編集

1961年から札幌~稚内間をこの天北線経由で結んでいた急行である。

運行当初は気動車で運転していたが、1985年からは宗谷とともに14系客車に置き換えるという奇策を行い、天北線内は路線規格の関係でDE10が牽引した。(ただし、この当時は14系のほうが全車冷房つきで、客室のグレードは急行としてはこちらのほうが高かったという事情もある)また一部の列車は利尻との共通運用だったため、昼行急行ながら寝台車を連結していた。(寝台車はコンパートメントとしてグリーン席扱い、のちに自由席)

なお、運賃については音威子府~南稚内を途中下車しない場合は宗谷本線幌延経由で計算されていた。

最末期にはキハ400系で運転され、廃線まで運転されていた。優等列車が運行された状態で全線廃止となった路線は、国鉄・JRの歴史上当線が初めてである。


関連タグ編集

JR北海道 宗谷本線

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