路線データ
路線名 | 名寄本線 |
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路線区間 |
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路線距離 |
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軌間 | 1,067mm |
駅数 |
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非電化区間 | 全線 |
単線区間 | 全線 |
閉塞方式 |
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第一種鉄道事業者 | 北海道旅客鉄道(JR北海道) |
廃止日 | 1989年(平成元年)5月1日 |
概要
北海道旅客鉄道(JR北海道)が第一種鉄道事業者として運営していた鉄道路線で、地方交通線。名寄駅(北海道名寄市と遠軽駅(紋別郡遠軽町)を結ぶ本線と、中湧別駅(紋別郡上湧別町※)と湧別駅(同郡湧別町※)を結ぶ湧別支線で構成されていた。全線が非電化の単線だった。
日本国有鉄道(国鉄)末期に第二次特定地方交通線として天北線、池北線、標津線と共に追加承認され、国鉄分割民営化後にJR北海道が継承したものの1989年(平成元年)5月1日に廃止された。
特定地方交通線で唯一廃止された「本線」であり、現在に至るまで全線廃止された唯一の「本線」でもある。
なお同じJR北海道の留萌本線が2026年(令和8年)3月末をもって廃止予定である為、同線廃止後は唯一ではなくなる。
因みに追加承認された残りの3線は、天北線が名寄本線と同日、標津線が前日の4月30日にそれぞれ廃止、池北線は同年6月4日に北海道ちほく高原鉄道ふるさと銀河線に転換されたものの、2006年(平成18年)4月21日に廃止された。
第三セクターへの転換も検討されたものの、赤字額が大きく自治体が負担に耐えられないと判断された為、結局バスに転換された。
※2009年(平成11年)10月5日に旧・湧別町と上湧別町が合併し新・湧別町となった。
沿革
鉄道敷設法による「天塩国奈与呂(名寄)ヨリ北見国網走ニ至ル鉄道」の一部で、道央とオホーツク海沿岸地域を結ぶ幹線鉄道として建設がすすめられた。当初は湧別地方の軽便線(湧別軽便線)を延長する形で敷設されたが、これらを改良し、のちに湧別線と改称した。
その後、名寄と中湧別の双方から石北峠、北見峠を避ける形で建設が進められ、名寄方は名寄西線、中湧別方は名寄東線として建設され、1921年(大正)10年)10月5日に全通、名寄線に改称された。その後支線として渚滑線が開通した為1923年(大正12年)11月5日に名寄本線と改称された。
1932年(昭和7年)10月1日に石北線(現・石北本線)が全通すると、湧別線は遠軽駅で分割され、遠軽駅~下湧別駅(後の湧別駅)間は名寄本線に、遠軽駅~野付牛駅(現・北見駅)間は石北線に編入された。それと同時に幹線の機能が石北線に渡り、名寄本線はローカル線となった。
1980年(昭和55年)に国鉄再建法が制定されると、第2次特定地方交通線に指定されるが、冬季の代替輸送に問題があるとして一時廃止承認が保留された。しかし1985年(昭和60年)8月2日に問題が無くなったとして前述の通り追加廃止承認された。
1987年(昭和62年)4月1日に国鉄が分割民営化されJR北海道が継承したものの、1989年5月1日に廃止された。
運行形態
国鉄末期に急行「紋別」(興部駅〜遠軽駅間普通)が廃止されて以降は普通列車のみ運行されていた。なお一部の駅を通過する列車が存在した。
全線通しの列車は下り7本・上り3本、うち1往復は宗谷本線旭川駅まで直通し、宗谷本線内を快速「てしおがわ」(下り)・「えんれい」(上り)として運行していた。これは廃止された急行「紋別」の代替列車だった。
区間列車としては下りの名寄発下川行が平日1本、上りの興部発名寄行が1本、上りの遠軽発興部行が1本、上りの紋別発名寄行が3本、紋別駅〜遠軽駅間に下り2本・上り5本設定されていた。なお区間列車は下り全列車と上りの夜間2本を除き、待ち時間の長短はあれど終着駅で名寄行列車と連絡していた。
湧別支線は中湧別駅が起点だが運行系統上は湧別駅を起点とした。本数は2往復のみで全て湧別駅〜遠軽駅間で運行された。なお下り1本を除き中湧別駅〜遠軽駅間は本線の列車と併結して運行された。
駅一覧
本線
●:停車 ▲:一部通過
駅名 | 普通 | 乗換路線 | 備考 |
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名寄 | ● | ||
中名寄 | ● | ||
上名寄 | ▲ | ||
矢文 | ▲ | ||
岐阜橋 | ▲ | ||
下川 | ● | 当駅止あり | |
二ノ橋 | ▲ | ||
幸成 | ▲ | ||
一ノ橋 | ● | ||
上興部 | ● | ||
西興部 | ● | ||
六興 | ▲ | ||
中興部 | ▲ | ||
班渓 | ▲ | ||
宇津 | ▲ | ||
北興 | ▲ | ||
興部 | ● | 国鉄興浜南線※2 | 当駅発着あり |
旭ヶ丘 | ▲ | ||
豊野 | ▲ | ||
沙留 | ● | ||
富丘 | ▲ | ||
川向仮乗降場 | ※3 | ||
渚滑 | ● | 国鉄渚滑線※4 | |
潮見町 | ▲ | ||
紋別 | ● | 当駅発着あり | |
元紋別 | ● | ||
一本松 | ▲ | ||
小向 | ● | ||
弘道 | ▲ | ||
沼ノ上 | ● | ||
旭 | ▲ | ||
川西 | ▲ | ||
↑湧別支線湧別まで直通運転 | |||
中湧別 | ● |
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厚生病院前仮乗降場 | ※6 | ||
北湧 | ▲ | ||
上湧別 | ● | ||
共進 | ▲ | ||
開盛 | ● | ||
北遠軽 | ▲ | ||
遠軽 | ● | 石北本線 |
湧別支線
※2:1985年7月15日廃止
※4:1985年4月1日廃止
※5:1987年3月20日廃止
※6:1966年10月1日廃止
使用車両
国鉄民営化後廃止まで使用された車両のみ記載。
旭川運転所所属の気動車。廃止時まで使用されていた。
苗穂運転所所属の急行形気動車。国鉄時代は急行「紋別」として運用されていた。廃止直前に臨時列車として名寄本線に入線した。