概要
調査兵団の第57回壁外調査の際に出現した、女性の形をした巨人(殆どの巨人は男性型)。
他の巨人と違い、知性を持っているような節があり、人間を捕食することはなく、自分に襲い掛かってきた人間や目的を邪魔する人間しか殺さない。
また、巨人を呼び寄せる能力を持ち、5年前に超大型巨人と鎧の巨人がウォール・マリアのシガンシナ区を襲撃した際、大量の巨人を呼び寄せてシガンシナ区に侵略させたのはこの巨人ではないかとアルミンは推測している。
第57回壁外調査では大量の巨人を引き連れて右翼部隊を壊滅させた。しかしあっさり殺せたはずのアルミンを見逃し、エレンを執拗に追うなど不可解な行動が目立つ。
後にエレンが巨人化した経緯から、人間を捕食しない点や知性を持っている素振りを含めて、この巨人や超大型巨人と鎧の巨人もエレンと同じように巨人化能力を持つ人間ではないかと推測されるようになる。
外見と強さ
大きさは14m級。普通の巨人よりスリムな体型に、女性的な丸みをおびた体つきが特徴。
高い戦闘技術を持ち、多方向からの攻撃に対し軽やかな身のこなしで対処し、立体機動装置のワイヤーを逆に利用して兵士を地面に叩きつける、食べずに足で蹴っ飛ばしたり踏み潰す、といった知性ある凶悪な戦い方を得意とする。また、鎧の巨人のように身体の一部を硬質化させることもできる。
何より、巨人化したエレン相手にどこかで見たような構えをとり、エレンの巨人体を撃破して本体のエレン自身をうなじから引きずり出し連れ去るなど、圧倒的な強さを誇る。
以下ネタバレ注意!
正体
変身者の正体はアニ・レオンハート。
本体のアニが兵士としての訓練を受けている事から、立体機動を使う兵士の戦い方を熟知しており、女型の巨人を通常の奇行種と思い込んで挑んだ調査兵団に大損害を与えた。エレンは巨人化して立ち向かい、一度は勢いで押したものの、直後に反撃を食らい敗れ、逆に捕らわれてしまった。これはようやく巨人の力をコントロールできるようになったばかりのエレンに比べ、アニは自分自身の体のごとく巨人体を操ることができたためである。
アルミンの見立てでは、人類最強のリヴァイと兵士100人分の戦力のミカサの二人がかりなら何とかなるかもしれないとの事で、実際にリヴァイの実力はアニ巨人体を圧倒するも、エレンの救出を優先しなければならなかったのに加え、激昂したミカサが暴走して窮地に陥り、彼女を庇ったリヴァイが負傷したために倒すことはできなかった。
尚、先述のアルミンの考察は的中しており、シガンシナ区に巨人の群れを呼んだのはアニである。
後に知性巨人は皆無知性巨人に優先的に狙われる性質がある事が判明しているが、女型は明確な能力として呼び寄せる事が可能。
その誘引力は強力で、他の知性巨人を狙う巨人は近くに人が居ればそちらも襲うのに対し、女型に引き寄せられる巨人は他のモノに全く目もくれずに女型に向かっていく。
ただし呼び寄せるだけで操る能力ではないので、呼び寄せられた巨人はそのままだと真っ先に女型に喰らいつく事になる。
但し呼び寄せられた無知性巨人が目指すのは飽くまで「女型の巨人」そのものであり、呼び寄せた後巨人化を解除した場合、巨人達は最優先目標を見失い他の目標も襲う様になる。
巨人の身体を残しつつ本体だけ脱出すれば、無知性巨人が中身の無い身体を喰っている間に本体はその場から逃げると言う事も可能である。
更なる正体
後に、壁外の国家「マーレ」が保有する7種類の知性巨人の一つであること、そして元をたどればフリッツ王家の始祖ユミルが所持していた「始祖の巨人」から分たれて生まれた「九つの巨人」の一つでもあることが判明した。
部分的な硬化から無知性巨人の誘導、他の知性巨人よりも一段優れた変身の持続力(車力の巨人に次ぐ長さ)、戦闘まで何でも一通りこなせる汎用性の高さが売りとされる。
また、女性型故の軽量でしなやかな体躯は瞬発力と運動能力に優れ、アニが体得した格闘技との親和性も非常に高く、特に硬質化を交えた打撃の威力は並外れたものがある。
これらの能力は他の巨人の一部を取り入れる事で発現した力らしく、女型の巨人は特に発現しやすい傾向にあった為、様々な脊髄液を飲まされた様である。
関連タグ
進撃の巨人 巨人(進撃の巨人) アニ・レオンハート マーレ(進撃の巨人) マーレの戦士