概要
アニメ『美少女戦士セーラームーン(無印版)』42話「S(セーラー)ヴィーナスの過去、美奈子の悲恋」に登場した妖魔。
愛野美奈子の知人であるカタリナが、クンツァイトによって妖魔化された姿。
カタリナは美奈子が妖魔を追ってイギリスに渡った際に知り合い、美奈子がセーラーVだった過去を知る人物。クンツァイトは彼女を操り、カタリナから美奈子に協力を申し出る形でセーラー戦士達の正体を探ろうとするも失敗。クンツァイトはカタリナを妖魔パピオンへと変化させて美奈子を襲わせた。
※なお、書籍によっては本項目の「パピオン」の他に「パピヨン」と名前が記述されている物もあり、どちらが正解なのかは不明。ただ、ネット上では「パピヨン」名義の記述が多めで、東映ビデオの作品解説では「パピヨン」名義になっているなど、こちらが正しい可能性がある。
パピオン・カタリナ共に、CVは三田ゆう子。
特徴
蝶の能力を持った妖魔で、容姿にも蝶のイメージが反映されている。
頭部に蝶の触角と複眼と翅(羽)を有し、臀部には尻尾のように蝶の腹部が付いているものの、それ以外は人間の女性とほぼ変わりない見た目をしている。多くの妖魔は顔にも怪物の要素が加わるが、パピオンにおいては元のカタリナの面影こそ無いものの人間の女性の顔そのものであり、その顔立ちも美人と言って差し支えないものである。
胴体・腕・足が体毛と思しき素材で覆われており、それぞれベアトップのワンピース水着・ロンググローブ・ニーハイブーツのような形状をしている。
シリーズ中に登場する女怪人的キャラクターの中でも、比較的に見た目が人間の女性に近く、美人な顔立ちや魅力的な衣装も相まって、特に美しい部類に入ると思われる。
頭部左右に有した蝶の翅を広げて飛行できる。地上では邪魔にならないように畳むこともできる。
右腕を鎌状に変化させて攻撃する。また鱗粉を光る蝶の群れへと変化させ、自分の身にまとって技を防いだり、相手にまとわせて動きを封じることが出来る。
戦闘シーン
美奈子の動きを熟知しているカタリナが妖魔となったパピオンは、変身したヴィーナスの攻撃を鱗粉で無効化。逆にその鱗粉でヴィーナスを捕らえて難なく追い詰めるも、駆けつけたうさぎによって救出されてしまう。
パピオンはうさぎとヴィーナスを追って再戦。変身したムーンとヴィーナスを腕の鎌と飛行による突進で襲うも、ムーンの「ムーン・ティアラ・アクション」を避けきれず正面から受けて吹き飛ばされる。辛くも立ち上がるが「ムーン・ヒーリング・エスカレーション」を受けて浄化され、元の正気なカタリナへと戻された。
余談
ヴィーナスが光る蝶の群れに捕らわれるシーンについて、いかなる攻撃に晒されていたのか全容が分かりにくく、放送当時も解釈が難しかったのか、書籍によっては、
「スキをつかれた」
「動きを知りつくされていてピンチに」
「ヴィーナスの動きを熟知し、美奈子の弱点を知っている」
などと、攻撃の具体的な方法についてはぼかされており、その中でも当時のアニメージュの記事ではこれを「幻惑攻撃」といちおう称してはいたものの、詳細は今も明らかにはなっていない。
ただ、攻撃に晒されているヴィーナスが頬を赤らめて悶えているなど、明らかに性的なニュアンスが見られ、推察するに、「未奈子はイギリス滞在時にカタリナとただならぬ関係を結んでおり、パピオンの「彼女の弱点」を熟知しているという発言から、あの攻撃の瞬間、そこを突かれていたのでは?」とも解釈出来る。