概要
もともと18歳未満は買えないおねショタ、かつクトゥルフ神話二次創作という、2つの意味で「ウ=ス異本」(同人漫画)として展開されていたが、『電撃G'sコミック』にて2016年より連載が決定。
同人版の内容をリライトして18歳以下でも読める(?)ようにして本誌に掲載されるほか、この電撃G'sコミック版はtwitterにおける配信も行われる。コミックウォーカーでも掲載。
同人誌と電撃コミック掲載版は登場人物が共通しているパラレルワールド展開(同人版は夕が「契約を果たす」と宣言した場合のifストーリー)となっており、ストーリー上の接点は無いものの同人版のエピソードを全年齢版に置き換えたエピソードもある。同人誌に比べて一般誌版はより原点のクトゥルフ神話を意識したストーリー展開となっており、コズミックホラー色が強いのが特徴である。
2022年から、原作者が深刻な体調不良に見舞われてしまい、同人誌・一般誌連載ともに長期休載中である。
※もっともその間もVtuber配信業は続けていたのだが…こちらも体調不良から更新がまばらになっている。
- 各媒体での掲載に際して同人版の再販が行われた。同人版の展開も続けていくと発表されている。ただし、どちらも続きが出るかどうかは売上次第である(重要)。
2023年新しい同人作品として『透子先輩と旧校舎で』が発売されたがシリーズ化されて姉なるものと並行して出版されるのかは現在では不明。
ストーリー
人生のうちのある時を、『姉』とともに暮らした。彼女の優しい声が、甘い髪の匂いが、柔らかな肌の温もりが、今でもありありと思い出される彼女との日々は、僕のすべてになった。
僕のお姉ちゃんは、悪魔だ。
登場人物
蓮沼 夕(はすぬま ゆう)
14歳の少年。5歳の時に両親を亡くし、親戚中をたらい回しにされた後、母親の従弟(父の弟)にあたる人物に引き取られるが、その「おじさん」が突然入院、一時的に一人暮らしになる。
苗字については基本触れられていないが、改姓していなければ両親の位牌より蓮沼だと推測できる。
入院したおじさんの保険証を探す為、彼から立ち入りを禁じられた蔵に立ち入り、隠し階段の奥で謎めいた存在と遭遇する。
やや他人行儀なところはあるものの、基本的に穏和で心優しい性格。霊感があり、常人には視えないものが視える。この為に普通に振る舞っていても周囲にいる人間は疎外感を感じ、それが元で「他所の子」として親戚中をたらい回しにされて辛い目に遭っていた過去が窺える(一部の者の歯に衣着せぬ物言いが主に回想に書かれている)。
千夜のことは「千夜姉(ちよねえ)」と呼んでいる。尚「悪魔のときもヒトのときもどっちも僕の大好きなお姉ちゃん」だそうである。
犬が怖い。尚、結構な美少年であるが、それに触れられるのは展開上、同人誌版の方が主である。
後述の陽から「千夜と会う前からとっくに正気でない」と評されているが、原因は過去にあり、両親を交通事故で喪い悲しみに暮れる中、母の陽子の妹から「お前が泣くなっ!」「姉さん達は死んでもっと辛いんだっ!」等の暴言と暴力を共に浴びてしまい、それが「真実」だと幼心に受け入れてしまった為(そもそも、陽子の兄弟・姉妹のほぼ全員が彼女を神聖視・妄信的な感情を抱いており、後述の涼も陽子と彼女の夫にして夕の父・翔との結婚に対して内心では快く思っていない程である)。
千夜(ちよ)
夕が出会った謎めいた存在。通常時は「お姉さん」にあたる年頃の美女(20歳くらい)の姿をしているが、「悪魔」状態の時は頭からは角を生やし、足は蹄、髪は触手とただならぬ雰囲気を漂わせている(コミック版と同人版では「悪魔」状態のデザインが若干異なる)。また、分裂することもできる。「千の子孕む森の黒山羊」と名乗ったことからシュブ=ニグラスと思われる。
蓮沼 翔(はすぬま しょう)
夕の父親。故人。交通事故で妻と共に夕が5歳の時に死亡。従姉の陽子とは従姉弟同士であったため結婚を反対され、駆け落ちしたらしい。
蓮沼 陽子(はすぬま ようこ)
夕の母親。故人。呼吸系の病気を患っていたらしくときおり発作を起こして吸入器を使っていた。「病気のせいでいつも周囲に助けられてばかり」と気にしていたが。親戚や家族は気にしておらず、彼女を崇拝にも似た扱いをしていた。結婚した実の妹(夕にとっては叔母夫婦)がいる。
従弟の涼のことを「涼くん」と呼んでいた。
蓮沼 涼(はすぬま りょう)
夕の母親の従弟であり、2巻では夕の父の弟と語られている(続柄を理解していれば両者の説明は矛盾していない)。作中では「おじさん」と呼ばれている場面が多い。夕を最終的に引き取った男性。蔵のある大きな家に1人で住んでいて、いつも蔵にこもっていた。親類からは面倒くさがられている。夕に対しては食事と部屋を保証した上で放任主義を採るが、「追い出されたくなければ蔵には入らないことだ」と厳命する。立ち入りを禁じた蔵には地下への階段が長持に偽装され隠されていたが、地下室は奇妙な角度をした天井をしており、そこには謎の古書が山積みされ、奇妙な文様が描かれていた。
夕を引き取って一月程した所で錯乱し入院してしまう。鎮静剤を打たれ、意識が一時的に戻っても錯乱する程の重篤な状態にある。ちなみに若い頃は夕に似ていた。
陽を「姉さん」と呼び、陽は彼を「涼くん」と呼んでいるが……?。少年時代から陽子が好きだったが兄の翔と相思相愛なのを知っており身を引いた。死んだ陽子を生き返らせようと悪魔召喚の儀式を蔵の地下室で実行し、後述の陽(ハル)が言うには成功して異界への扉を幾つも開けてしまい、千夜や陽などの人ならざるものが数多くこちらの世界にやって来てしまう。陽が言うには眠っているときは「美味しそうな匂い」を発するため、人ならざるものが捕食(?)のために寄ってきてしまう。
陽(ハル)
夕が病院で出会った謎めいた少女。初対面のはずだが何故か夕の名前を知っている。従叔父の病室に出入りしているが目的は不明。後に眠っている涼に惹かれてやって来る人ならざるものを退治していたと判明。涼が家に帰ってきてからは毎晩蓮沼の家の屋根の上に陣取って退治していた。召喚されて涼と契約し(涼はおぼえていない)涼の記憶から陽子の顔を写し取った。(夕には「君の母親の顔を盗んだ」と説明。また、その容姿は夕に実の姉がいたら僕みたいになると言いかけて夕に遮られる。)
涼を守り続けていたのは千夜姉によると「一目惚れ」のためらしい。
飄々とした性格のボクっ娘で皮肉の効いた言い回しをする。
その正体は千夜と同じく人ならざるもの。悪魔状態の時は蒼い液体を滴らせる歪な爪、3対のケモ耳、ムチのような尾を持つ、また自他共に「野良犬」と呼ばれている事実から、ティンダロスの猟犬と思われる。同人版ではおまけコーナーにて登場。「大人の陽あーと」を披露している。
関連動画
CV:堀江由衣
コミック1巻2巻CM動画
千夜お姉ちゃんからのメッセージ
その1
その2
その3
その4
その5
その6
関連タグ
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