CV:小山剛志
概要
ク国に「力」を求め、弱肉強食を信条とする屈強かつ冷徹な武人で「紅き鎧」の異名を持つ。その異名の通り真っ赤な甲冑を全身に着込み鬼のような仮面を着けた格好と、「軟弱めが」「笑止!」といった尊大な口癖が特徴的。戦ではキングダムの将軍さながらの突撃を敢行する。
民や国を想う心優しい弟とは対照的に目的の為には手段を選ばない性格で、弟の優しさを『軟弱』と否定しさらに彼を『愚弟』と見下し疎んでおり、それだけでなくク国が覇権を握る為に、ヒカリ編第一章の後半にて、ヒカリに王位を継がそうとする父王ジゴに反旗を翻す。
城下町を焼き払いヒカリの従者ツキを含めた大勢の民を虐殺し、ヒカリの元へは刺客として剣士リツを送り込みその間に王の命を狙う。リツを退け、ベンケイら家臣の奮闘によって亡命を果たしたヒカリに対しては「弟王子が反乱を起こした」と事実とは真逆の内容のプロパガンダを放った。
なお、彼の発言より、ヒカリはク家の純血でないらしい。
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【警告】これより先、ヒカリ編5章のネタバレを含みます。未プレイ、未クリアの方は注意して下さい。
国王へと即位した後は和平同盟を一方的に破り捨て隣国へ侵攻するなど暴虐の限りを尽くしていたが、軍師カザンや重臣ベンケイ、槍術師ライ・メイらかつての同胞の集結を果たしたヒカリに城へと攻め込まれる。
一度は自身を破り、陰の力をも克服し「陽の力」へと転じさせたヒカリに追い詰められたムゲンは家宝の大剣、黒血剣を掲げるが…
「”炎を消せ”……”夜を呼べ”……」
暗黒に飲まれし国王
黒血剣から吹き出すドス黒いオーラに包まれた後に姿を表したムゲン。体格は更に巨大化し、前作の豪武匠ウィンヒルドのような六本の腕で六種類の得物を持つ、悪鬼としか言い表しようのない姿へと変貌していた。
まさかのヒカリ編ラスボス第二形態との連戦である。ここで満を持して専用アレンジBGMの「至る、王道の果て」が流れ始めるが、ここからが本番とばかりに攻撃も苛烈になるため油断しないようにしたい。
戦闘後、ムゲンはとうとう絶命し元通りの姿へと戻った。赤い仮面を外し、久しく見ていなかった兄の素顔を確認したヒカリは、屍のように老いさらばえていたムゲンの顔を見て改めて自分が敵対していたものの底知れなさを実感するのだった。
余韻に浸る暇もなくカザンも玉座の前へと駆けつけてきた。勝ち鬨を上げるよう促され、兵たちがまだ戦う城外へと向かうヒカリ。
ようやく、長く苦しい戦いが幕を下ろし、血塗られた歴史に終止符が打たれ、ヒカリがク国の王となる日が来たのだった。
【警告】これより先、クリア後のネタバレを含みます。未プレイ、未クリアの方は注意して下さい。
ヒカリの母クラは物語開始時点で故人だが、その原因である事件の首謀者はムゲンであった。その命を狙った理由は、ヒカリとクラには”灯火の血族”の血が流れていたためである。
即ち、ク家の純血とは大魔術師ダーケストの血であり、父王ジゴは戦を繰り返すク家の運命から脱却すべく”灯火の血族”の血を入れるためにクラを側室に迎え入れたのだった。
上述したク家の純血ではないとはこのことに由来する。しかし母亡き後のヒカリは長らく、ダーケストの血による殺人衝動(ゲーム内では底力「陰の力」として使用可能)に苛まれてきた。長年続いたその苦しみを克服し、暗黒に飲まれたムゲンとは異なる道を歩めたのはカザンやライ・メイ、リツたち”友”を想うヒカリの心身の成長によるものである。
なお、ク国の内戦は実は軍師カザンの策略である事が後に判明。
彼はク国への復讐の為に長年
名と心を偽ってきた。
明日に失望していた彼はその計画に必要な黒血剣を手に入れようと考えていたが、それは簡単な事では無い為、ムゲンを利用し彼に反乱を起こさせた。
父が弟に王位を継がせようとした事を知ったのは恐らく彼から聞かされた可能性も高い。
故にク国の内戦の真の元凶はカザンとも言える。
その事を知らずにヒカリはカザンから仲間達にムゲンを討った事を報告するように伝えられ報告しに向かうが、その時にカザンが彼の様子を見ているように立ち尽くしていたのに不信感を抱いたプレイヤーも多い。
その後、ムゲンの側近であるアゲハが明日に失望していた人間である事から彼を生贄にして静かの洞窟にある聖火を消した…その際、カザンはヒカリへの想いを伝えた…これで血が流れぬ世が始まる…明日が無くなるからと。
力に執着し過ぎた故に利用され自業自得とはいえ、彼なりにク国の事を考えていたのは確かである。
…ただ、弟や父と対照的に暗黒の力を受け入れてしまった(序盤でヒカリから「兄上もあの声が聞こえるのですか?」と聞かれた辺り、彼にも弟と(序盤の父の様子から父も恐らくそうだろう)同じもう一人の自分の声が聞こえただろう)故にそうなってしまっただろう。
なお、ヒカリは側室クラの息子である事は判明したが、彼は国王ジゴの正室の息子である事は間違いないだろうけど、その母親の詳細は不明である。
ハーヴェイ教授いろいろと共通点が多い本作の悪役。彼も一人の男に嫉妬し多くを奪い無実の罪で投獄させたりと悪質で、化け物にならないものの末路は近い所もある。
なお、オズバルドの物語も光の血が関わっていた(それは彼の妻子だが)
パーディス三世こちらは父親だが、共通点が多い悪役。
彼の場合は若い頃は父王に認められようと努力してきたものの相手にされず優秀で民への思いやりがある兄王子への嫉妬から堕ちた事が語られていた(ムゲンの場合は父である王はちゃんと彼にも向き合っていたが、呪われた血。を抑えようとした父や弟と対照的に呪われた血に支配されたのも原因でもある)
化け物になる所は同じだが、老いた素顔を出すムゲンと対照的にパーディス三世は何も得られなかった孤独な自分に気づいてその失望から絶命したのである。