概要
ジャッカー電撃隊のうち、初期メンバーの4人が変身する際に使用する装置。スーパー戦隊シリーズとしては、2024年現在でも唯一となる「携行不可能な変身アイテム」である。
その名の通り円筒形のカプセルで、成人の人間1人が入れるほどのサイズと、前面に設けられた四角形ののぞき窓が特徴である。設定上カプセルは8基存在し、ジャッカー本部とスカイエースのコンテナにそれぞれ4基ずつ配備されている。
この中にメンバーが入った後、カプセル自体が仰向けに倒れつつ壁側へと移動、壁面のエネルギー噴出部に接続される。そしてカプセルの上下に内蔵されたエネルギー発生装置から、各々に対応する動力エネルギーを内部のメンバーに浴びせることにより、サイボーグ・プロテクターが装着され、ジャッカーへの変身を完了する。
チャージタイム、即ち変身の所要時間は20秒とされ、数多存在するスーパー戦隊の中でも長い方となっている。
備考
正式名称は「強化カプセル」だが、話数や媒体によって表記にも以下の通り様々にブレがある。
このような変身方法となった理由として、本作が従来より少し上の年齢層へのアピールを企図して、大人っぽい路線を志向していたことが、桜井五郎役の丹波義隆によって明らかにされている。
また、丹波は本作への出演以前、変身ポーズや決め台詞への恥ずかしさなどを理由に、前番組の『秘密戦隊ゴレンジャー』へのオファーを断っていたという経緯があるが、本作では変身ポーズが排されたこともあり、断る理由がなくなって出演を引き受けたとも語っている。このことから強化カプセルの導入について、「丹波が変身ポーズを嫌がっていたので、変身ポーズが排された」との文脈で語られることも多いものの、実のところこの2つの事象は特に明確に直結している訳ではなかったりもする。
この他の背景事情として、本作と同時期に展開されていたアクションフィギュアシリーズ『ミクロマン』の影響も指摘されている。
ポピーの競合他社であるタカラから発売され、大ヒットを博した同シリーズでは、本体であるフィギュアを収納可能なカプセルが付属しており、ポピーも同シリーズのヒットに対抗して、「ビクトラー」と呼ばれる同様の玩具シリーズを展開、本作においてもこれが主力商品として位置づけられていた。
こうした事情から、前述のミクロマンのカプセルを意識する形で、同様のカプセルを変身アイテムとして盛り込みたいというポピー側の思惑があったのではないか、と考えられている訳である。もちろん、これについても明確にそれを裏付けるだけの証言が今のところ出ていない、という点に留意すべき必要はある。
放送当時には前出の「ビクトラー」のフィギュアの付属品の他、プレイセット「ジャッカー電撃隊 司令本部」の付属品という形でも、強化カプセルの立体化がなされている。こちらも同梱のジャッカーフィギュアを収納可能な他、オリジナルギミックとしてプロペラやロケット、台車などのパーツを装着し、基地本体のカタパルトで射出することも可能となっている。
関連タグ
電脳警察サイバーコップ:東宝制作の特撮テレビドラマの一つ。同作でも、移動用のマシン内部に搭載されたカプセルに入って変身するという、ジャッカーの強化カプセルと近似した変身プロセスが導入されている
強化カプセル→バトルシーバー