概要
話者の特定の人物像(年齢・性別・職業・出身・階層・時代・容姿など)を想起させる言葉遣い。ステレオタイプなものなので、現実に使われている話し言葉とは必ずしも一致しない。
男性であれば「〜ぞ」「〜だぞ」、「〜ぜ」「~だぜ」、女性であれば「〜わ」「~わよ」、「~ですの」「~ですわ」といった語尾で表現される。また「ガハハ」と笑えば男性、「うふふ」と笑えば女性であろうと推測される。
日本語以外にもそれらしい表現はないことはないが、典型的な役割語は日本語文に特徴的なものである。女性の英語話者のインタビュー記事を日本語に訳す際、折り目正しい敬語で訳すか、砕けた首都圏方言で訳すか、役割語(女言葉)を多用して訳すかによってかなり印象が変わる。
特定のキャラクターに限定される言葉遣い(兎田ぺこらの「~ぺこ」など)は役割語ではない。