「それを聞いて、安心しました」
概要
米澤穂信の〈古典部〉シリーズ第2弾。前作『氷菓』に比べて様々な意味で「ミステリー」を題材にした作品。
京都アニメーションによってアニメ化され、シリーズ8~11話に該当する。
ストーリー
夏休みも終盤、古典部員の4人は2年F組が文化祭に出品予定の自主制作映画の試写会に招かれる。しかし、そのミステリー映画には結末が描かれていなかった。試写会を開いた2‐Fの「女帝」こと入須は古典部に、未完成の映画から結末――誰が犯人かを推理することを依頼する。
脚本担当の本郷真由は制作途中で倒れ、文化祭も迫る中で撮影の期限はすぐそこまで迫っている。急いで脚本を完成させなければ、映画は未完成のまま……。『氷菓』の一件で推理力を見込まれた奉太郎は、乗り気な古典部のメンバーと共に渋々ながらも協力を約束する。手掛かりをくれるのは、F組有志の探偵役たち。かれらが語る企画の経緯、撮影の状況、そして事件解決の方向性。
「誰でも自分を自覚するべきだ。でないと。……見ている側が馬鹿馬鹿しい」
入須に請われて自ら映画の結末を導き出す奉太郎。しかしその解答に摩耶花が、里志が、えるまでもが疑問を呈する。奉太郎は何を見誤ったのか。――どこから間違っていたのか。
登場人物
古典部部員
『愚者のエンドロール』で初登場の人物
崩壊の危機にあるクラス企画を立て直そうと古典部を呼び寄せた張本人。
映画の脚本を担当した女子生徒。入須、江波とは親友。
神経をすり減らして脚本執筆の途中で倒れたらしく、本人は登場しない。
古典部を2年F組の面々と引き合わせる案内役。映画制作には興味なし。
撮影班の一員で助監督。熱意はあるが細かいことには気が回らない。
小道具班のミステリー好き。でしゃば、……積極的に動くタイプ。
広報班のエキセントリックガール。別にいいじゃない、鍵ぐらい!
杉村二郎:入野自由
山西みどり:小清水亜美
瀬之上真美子:広橋涼
勝田竹男:秦勇気
海藤武雄:小西克幸
鴻巣友里:茅原実里
ナレーション:川原慶久
映画の出演者たち。アニメ8話ではその素人芝居っぷりが好評に。