概要
ドラえもんカラー作品集1巻及び、藤子・F・不二雄大全集15巻に収録。
戦車を象ったズボンで、これを履くと心で思った通りにキャタピラで壁や天井を走ることができる。
また下記の2000年版では、道具の名称が「探検ズボン」に変更されたため、見た目も幅広いピンク色のものになっている。設定は未来の探検家が使用するものとなっていて、能力は原作のものに加え、とっさの時に保護メットが出現し、頭部を守ってくれるというのが追加された。
ストーリー
空地でサッカーをしていたところ、のび太はボールを顔面にぶつけられ水たまりに転んでしまい、ズボンが濡れてしまった上、そんなボールも受けられないのかとジャイアン、スネ夫にバカにされてしまった。帰宅後、ママにズボンを汚してしまったことを伝え、代わりのを履いて外出したのび太は、空地にてサッカーを再開したが、蹴ったボールがジャイアンの顔面に当たってしまったことで怒りを買い、水たまりに突き飛ばされて再びズボンが汚れてしまった。
家に帰るも、もう代わりのズボンはないとママから怒られてしまい、ドラえもんにそれをねだっても「ない」と言われてしまった。だがちょっと変わったのならあると、「戦車ズボン」を出してくれ、ポケットや小便するところもついてないと文句を言っていたのび太だったが、いざ履いてみるとキャタピラで部屋の壁や天井を登ることができたので満足し、新しいのだら汚さないようにとドラえもんから忠告を受けながらも遊びに出て行った。
そして空地に着くと、ジャイアンとスネ夫がサッカーをしていたため、キャタピラでボールをジャイアンの顔面へと蹴飛ばし、怒った彼に殴られそうになっても、キャタピラでかわし、水たまりに転ばせることもできた。そのまま屋根の上をキャタピラでドライブし楽しんでいたが、突然尿意を催したため、急いで帰宅するも、間に合わず主砲から小便をもらしてしまった。
これによりママは戦車ズボンを干しながら嫌そうな顔をし、のび太はドラえもんに泣き付くが、「もうズボンなんかないよっ」と言われてしまった。
アニメにおける原作との主な相違点
大山版は2000年12月8日に放送されたが、現在のところ水田版では、まだアニメ化されていない。また2000年版は上記の理由に加え、大幅なアレンジが加えられたことで、単にストーリー解説を行う。
2000年版
下校時、のび太はジャイアンから雨が上がったからサッカーをしようと誘られるが、転んで服が汚れたら嫌だと反論。だがスネ夫から転ばなきゃいいだろと言われてしまい、更に電柱にぶつかってふらついたことで水たまりに転んでしまい、服を汚してしまった。帰宅後服をママに洗濯してもらいながら、サッカーで汚したならまだしもと怒られ、「次はサッカーで汚すから堪忍して」と頼むも、そういう問題ではないと再び叱られてしまった。
そして服を着替えて外に出ると、今度は走って来た車に水をかけられ再び服を汚してしまい、ママに怒っているか聞いたところ、怒っていないと返されたのでのび太は安心して出ていこうとするが、殴られたんこぶができてしまった。気をとりなして直して空地に到着したのび太だったが、今度はジャイアンにいきなりボールをパスされ、それが顔面にあったことで水たまりに転び、再び服を汚してしまい、その上濡れた服をおしっこもらしたとからかわれてしまった。
帰宅後このことをドラえもんに説明しても、「君がぼーっとしてたんじゃないの?」と言われてしまい、そのことを否定した後代わりのズボンを探したが全て洗濯中だったため、ドラえもんに変わりのをねだり出した。これにドラえもんは「子供用のズボンなんて持ってない」と主張したが、のび太はジャイアンに仕返ししないと気持ちが収まらないと言い、最初「止めといた方がいい」と言っていたドラえもんだったが、「転ばないズボンやとか、濡れても1秒で乾いちゃうズボン」を聞かれたため、「探検ズボン」を取り出した。
これを履いたのび太は最初こそかっこ悪いと言っていたが、ドラえもんから説明を聞くと、こんなのが欲しかったと上機嫌になり、ドラえもんの指示通り部屋の壁や天井を移動。更に天井から落ちても保護メットが守ってくれ、急いでジャイアン達のいる空地に向かった。そしてジャイアンの蹴ったボールをキャタピラで受け止め、返したそれを土管で弾ませて彼らをボコボコにしたりし、仕返しに成功した。
一方しずかは通りかかった公園の花壇を眺めていたが、その時マンションのベランダから赤ん坊が身を乗り出し落ちそうになっているのを見つけ悲鳴を上げた。更にその部屋には鍵がかかっていて、彼女の悲鳴を聞きつけて駆け付けたのび太は、キャタピラでマンションの壁を登り、見事ベランダに到着。だが、すんでのところで赤ん坊が落下してしまったので、ジャンプモードと保護メットのおかげで、地面にめり込んだものの、無傷で赤ん坊を救出し母親に会わすことができた。
だがその時我慢していた尿意が襲って生きたため、たまらず自分の名前も伝えず立去り、このことにしずかは映画のヒーローみたいと感動するが、本人はズボンがつっかえてトイレに入ることができず、おもらししてしまった。ズボンを汚されたドラえもんは、怒りながらこれを洗濯し、のび太は代わりのズボンをねだったが「ない」と言われ、洗濯に使っていた金盥に落ちてしまった。