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概要

天照家直系のシナーテ(紫成鼎)家の王子。またの名は「ディス・エミーテ・斑鳩」「“L.E.D.”天照ディス・グリース・大兄・斑鳩」「天照・グリース・サリオン・イイ」とも。「斑鳩」は成人名で、登場時の名称は幼名の「天照・ディス・グリース・サリオン」であり、現在でも「サリオン」の呼称が使用される場合がある。

幼少時より強力な騎士とダイバーの力、そして非凡な頭脳を持つ。ダグラス・カイエンと並ぶ天技「ミラー」の使い手。パートナーはバランシェ・ファティマの魔邪(マージャ)。

幼少時より正義感が強く、A.K.Dや天照家に対する思い入れは人一倍強い。それが災いし、ワスチャ・コーダンテの誕生が原因で起こった皇位継承権抗争でコーダンテ大公夫妻を暗殺した両親を誅殺。更に事件を放置したアマテラスに対して反乱を起こすが鎮圧され、共に参加したミラージュ・レフト(シャフト、クローズ、パイソン、キンキーらが確認済)の面々と共にフロートテンプルの「デモンズ・タワー」に幽閉される(第一次フロート・テンプル動乱)。シナーテ家は断絶、自身は死亡扱いとされ、アマテラス本人に次ぐ王位継承第2位は剥奪された。

サリオンの行いは若く未熟で世間知らずだったミカドとなんら変わりなく、力と恐怖を示して道を糺そうとしてもリンスが若きカイエンを制裁し、結果的に薬物中毒にしたように「歪み」しか生まなかったり、ボスヤスフォートを簡単に葬ったものそんな事実さえ忘れた頃になって報復され、そのために多くの人々が命を散らせることになったといった反省に基づき、バランシェボード、コーラス3世といった友達を持ち、失うことでなんの見返りも求めずに力を貸してくれる人へのありがたさと人の命の儚さ、一人で抱え込むより問題を共有した方が自分自身の中にない答えを引き出せるといった当たり前の事柄への気づきが考え方を楽にするというミカド自身の経験から、サリオンに必要なのは成長する時間と心を許せる友達だと結論づけてタイトネイブを招いたとも見える節がある。

2992年、アマテラスがL.E.D.ドラゴン消滅に立会い力を失ったことでデモンズ・タワーの封印が解け、レフトたちと再び反乱(第二次フロート・テンプル動乱)を起こす。ファティマであるラキシスを王女として迎えたことにより、天照家の血脈が途絶えることを憂いての蜂起だったが、ラキシスと彼女を護る者らの底知れぬ力を感じ断念する。

以後はアマテラスに臣従し、3010年のブラック3によるフロートテンプル襲撃の際は会議出張中のアマテラスに代わってミラージュ騎士の指揮を執るが、ダイバーとしての力が災いしボスヤスフォートに思考を読まれ苦戦。結果としてボスヤスフォートの放った「絶対零度」から彼を庇った当時のログナーが戦死してしまう。事件後、元服に際してエミーテ(蝦鼎)家を興され「斑鳩王子」の名と皇位継承順位第5位を与えられて表の世界に復帰、サリオンの“ママ”として能力を封印していた魔邪もパートナーとして覚醒する。

ブラック3襲撃の前後よりレフトナンバーには斑鳩やキンキー王女、タイトネイブ王女と同世代の騎士が相次いで入団しており、レフトナンバーの性格も「裏ミラージュ」から「次世代ミラージュ」に変わっていく。ログナー再生中はミラージュ騎士団総司令およびA.K.D.総軍司令官を務め、ルーマー女王即位によりグリース議会への直接参加が出来なくなったアイシャの政治的立場も代行。3075年のハスハント解放戦ではミラージュを陣頭指揮する。ヌガー入りのチロルチョコが好き。

じゃーじゃー姫ことタイトネイブとは入城以来の親しい間柄。A.K.D.“だけ”に近視眼的になりすぎ、不正や腐敗をなんとかしなければと焦ってばかりいた斑鳩が育った環境が全く違うタイトネイブと親しくなることで、金銭や衣服に不自由せず教育も当たり前に受けられる恵まれた環境や、二度の謀反に対するミカドへの甘えを突きつけられた格好となり、独善的で人間不信気味だった斑鳩が初めて「まともな感覚」を持ち「対等の立場」で信頼に足る友を得て、人間的に一皮剥ける契機となる。

また斑鳩は自分やアイシャのように傑出した力を持たないワスチャを憐れみ心配しているが、騎士としての才能も力も無いワスチャの方が斑鳩よりも遙かに豊かな経験や見聞を持ち、多くの人との出会いに恵まれている(なにより異性からモテまくっている)。

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