解説
東京都千代田区北の丸公園にある武道館で、財団法人日本武道館が運営している。
東京オリンピックの会場として建設され、1964年10月3日に開業。東京オリンピックの柔道競技の会場として使われた。
収容人数は最大14,471人。
しばしば「にほんぶどうかん」と呼ばれるが、「にっぽんぶどうかん」が正式な呼称。
武道の他にも、コンサートや格闘技、大学の入学式、卒業式の会場等としても使われている。むしろ本来の武道会場としてより、イベント会場としての用途の方が有名なほどである。
法隆寺の夢殿に見られる八角形や、屋根頂点の擬宝珠(ギボシ)など、和をモチーフとした外観が特徴。特に屋根の頂点にある擬宝珠は「(大きな黄金の)たまねぎ」に喩えられる。武道館で会おうと約束していた女の子との失恋を歌った爆風スランプのバラード「大きな玉ねぎの下で」で世にも「武道館=たまねぎ」が知れ渡るようになった。
最寄り駅は地下鉄九段下駅。3路線6方向から利用でき、利便性は高い。なお、「大きな玉ねぎの下で」が駅メロに採用されている。
日本武道館で開催される主な定期行事
全国高等学校柔道選手権大会
全日本柔道選手権大会
全日本少年武道錬成大会
全国戦没者追悼式
全日本剣道選手権大会
自衛隊音楽まつり
武道以外のスポーツ競技
プロボクシングが初めて行われたのは1965年、ファイティング原田対アラン・ラドキン戦である。
プロレスでは1966年のジャイアント馬場対フリッツ・フォン・エリックをメインに据えた日本プロレスの試合が最初で、それ以後もたびたび日本武道館で興業が行われており、プロレス界においても神聖な場として認識されている。
コンサート会場としての日本武道館
日本武道館でコンサートを行うことは歌手にとっては一種のステータスとなっている。1万人規模の会場である上に、興業で使うための条件・審査も厳しいため、日本武道館でコンサートを開催するのは、一流の興業能力・集客能力を持っていることを意味するためである。
…が、最近は新人アーティストでもメジャーデビューから間もなく(中にはインディーズ時点でも)単独武道館公演を行ったり、声優単独でもキャパを余裕で埋めきる程の実力者が続出するなどアーティストのインフレが凄まじいためかつてほどの影響力は保っていないのも事実(あくまで近年のインフレによる相対的なものであり、武道館の威厳が損なわれているわけではない)。
海外のミュージシャンもしばしば日本武道館での公演を行っており、初期の例としては1966年に行なわれたザ・ビートルズのものが有名である。(ただし、ビートルズが最初の例ではない)
また、pixivでもお馴染みであるVOCALOID初音ミクのコンサート『マジカルミライ2015』の会場としても使用された。
本来、音楽の演奏を想定した構造ではないため、最初からコンサートホールとして設計された建物に比べて、音響などの点で不利とされる。
しかし、そうした環境で何とかうまく音を響かせようとする音響担当の工夫により、日本の音響技術が向上したとも言われる。
日本武道館で入学式・卒業式を行なう学校
日本武道館で葬儀を行った人物
正力松太郎(初代会長でもある) 吉田茂 佐藤栄作 大平正芳 岸信介
関連タグ
爆風スランプ:「大きな玉ねぎの下で」という楽曲がある。