日野春駅
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ひのはるえき
山梨県内にある鉄道駅。
山梨県北杜市にある、JR東日本八王子支社が管轄する中央本線の2面3線駅。無人駅であるが、2014年にSuica首都圏エリアに編入され、簡易Suica改札機が設置されている。
周辺は閑散とした集落があるのみで、特に特徴のない駅と思われるが、実は歴史的にも舞台地としても特徴のある駅となっている。
かつて駅近くの線路沿いに武田信玄が信濃侵攻の際旗を掛けたとされる松があったが、1904年に中央本線が当駅まで通った際給水施設が併設され、蒸気機関車が給水のため長時間停車していた(現在も給水塔が残っている)。そのため線路沿いにあったこの松が蒸気機関車による煤煙に晒され、さらに脱線事故で松と衝突し松の枝が折れるなどダメージを受けたため、1914年に枯れてしまった。この松の所有者であった清水倫茂は激怒し鉄道省を提訴。当時は大日本帝国憲法下で国に有利な判決が出ることが多く、地裁判決は清水の敗訴であったが、清水の必死の訴えが控訴院(現在の高等裁判所)および大審院(現在の最高裁判所)で認められて清水が勝訴した。これを記念して、清水倫茂によって信玄公旗掛松碑が松のあった場所に建てられ、その後電化および複線化の際鉄道省の後継である国鉄によって駅舎前へ丁重に移転されている。ちなみにこの信玄公旗掛松事件はウィキペディアの秀逸な記事に認定されている。
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