概要
咲-Saki-、姫松高校の大将末原恭子と、有珠山高校の大将獅子原爽による同卓カップリング。
インターハイの準決勝で対局した二人であり、互いに高校最後のインターハイで勝敗を決する場を任されている。またチーム内での方針やオーダー順に強い影響力を持ち、他校の対策を行うという、いわゆる参謀的な役割を持つなど多くの類似性・対称性を感じさせる点がある。
※以下、本編190話・単行本18巻までのネタバレを含む。
※以下、ネタバレを含む
準決勝では両者共に敗退をしており、そのため翌日の五位決定戦で二度目の対局を迎えることになる。
本編における接点
準決勝では獅子原爽の『(麻雀に限らず能力を使用して)なんでも解決して気味悪がられた。桧森誓子と岩館揺杏以外からは普通に接せられていなかった』というモノローグと、獅子原爽に何かされていると悟った上で『こーいう理不尽に強いやからには慣れとる』と受け入れる末原恭子の様が準決勝で描かれていた。
その準決勝において必要以上の会話は見受けられないが、五位決定戦では対局中に大半の会話を繰り広げたり、対局後に歓談や闘牌の反省点にまつわる会話を行ったりと、他校の生徒として鑑みればだいぶ親密と思えるやり取りを交わして明確に友人と呼べる間柄になった。
最終的には獅子原爽によりなし崩し的に下の名前で呼び合う仲になり、単行本18巻の背表紙では双方の拠点(大阪・北海道)のどちらにも属さないとおぼしき地で行動を共にしている様子が後日談的に描かれている。
ちなみに準決勝では末原恭子による獅子原爽への徹底した対応が描かれていたが、五位決定戦での獅子原爽はモノローグにて「厄介な相手だよ! あんたは…!!」と評している。余談だが、準決勝で獅子原爽が他者へ当たり牌を振り込んだ六回のうち五回は末原恭子へのものだった。
立場における類似性と対称性
先述したとおり両者ともチームの大将兼参謀であり、チームメイトに他校の選手の能力の詳細や攻略法を授けるという活躍を見せている。しかしながら、大会に望む背景には大きな違いが見受けられる。
末原恭子の属する姫松高校は本年度から高校としての麻雀部のランキング五位とシード落ちした名門校であるのに対して、獅子原爽の属する有珠山高校は部員五人で大会初出場の無名校である。
またインターハイでの優勝を“目的”にしている姫松高校と比べて、他校に勝てるとは思えないなどと発言し真屋由暉子をアイドル的に目立たせることを目指す有珠山高校は、インターハイでの勝利を“手段”としていた。
本人達の特性における類似性と対称性
麻雀の対局中において理路整然とした知的な側面という類似点。それに反して、雀士としての特色は両極端である。
作中でも最多となる能力のバリエーションと屈指の火力を見せている獅子原爽と並べては、傾いた天秤のように、末原恭子は麻雀の常識から外れた能力を持ち合わせておらず自らを凡人と称している。
性格上の相違点としては基本的には、堅物な面がある末原恭子と軟派な獅子原爽と言える。モノローグまで含めていくと清水谷竜華の体躯を見ながら
「動じないなぁ、一部は揺れるのに」と耽る獅子原爽、「やかましいな巨乳…ッ!」と毒づく末原恭子などという類似点もある。
他にも、チームメイトを思い浮かべるときはヌードで想像する末原恭子、チームメイトの前での下ネタや過度なスキンシップを行う獅子原爽など、セクシャリティについて一家言あるような素振りが見受けられる。俗称セク原コンビ。
また、高く素早い行動力と歯に衣着せぬ積極的な会話能力を持つ獅子原爽と、統計を駆使した計画性と常識的な面や他社との一定の線を引いたような態度の末原恭子だが、
関西出身なことも相まってかナチュラルにボケに回る末原恭子や、思い付きを実現する計画性やイレギュラーへの切り替えの早さと冷静さを見せる獅子原爽という一面も垣間見せている。
二次創作における特色
獅子原爽の茶目っ気溢れる性格に関西人気質の末原恭子がツッコミを入れながら振り回されたり、双方共通のセクシャリティなネタにルーズな性格により第三者が被害にあったりと、コメディ的なものがひとつの形としてある。
また凡人でありながら末原恭子が持つ、本人が俗に言う“化け物”への寛容さに平穏を得る獅子原爽や、反対に獅子原爽本人の言う“人助け”に遇う末原恭子などもある。