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概要編集

1946年4月~12月にかけて『宝石』誌上に連載された。その後、1948年第1回探偵作家クラブ賞を受賞している。

探偵・金田一耕助のデビュー作。


あらすじ編集

1937年(昭和12年)11月25日、岡山県の旧家・一柳家。


一柳家はかつて要人が宿泊した「本陣」を世襲してきた血筋である。

折しも長男の一柳賢蔵が見初めた久保克子という女性との結婚が決まり、両家の縁者を招いて披露宴が開かれていた。

克子は小作農の家出身で、女学校の教師として働いていた。家柄が釣り合わない為に一柳家では反対していたが、克子に惚れ込んだ賢蔵は反対を押し切り、強引に結婚にこぎつけていた。


一柳家では婚礼に際して花嫁が琴を演奏するというしきたりがあり、これを巡って一悶着起きる。賢蔵の妹・鈴子が代理を務めることで宴は無事終わったが、その夜、新郎新婦の寝屋である離れから悲鳴が上がり、続いて激しく琴をかき鳴らす音が聞こえてきた。

克子の叔父である久保銀造らが離れに駆けつけ、雨戸を壊して中に入る。するとそこには夫婦が血まみれになって倒れ、共に死亡していた。

ところが離れ家には二人以外に誰もおらず、庭の中央に凶器と思しき日本刀が突き立っているほかには、積もった雪の上に犯人の逃げた跡がなかった。

いわゆる密室で起きた殺人事件に対し、銀造はかねて目をかけていた金田一耕助を現地に呼び寄せる。


登場人物編集

  • 金田一耕助

ご存じ我らが名探偵。銀造の世話になっていた所を呼び寄せられ、事件の謎を解く。

  • 久保銀造

克子の叔父。早世した兄の娘である克子を育てた。金田一の才能を早くから認め、世話をしていた。

  • 久保克子

事件の犠牲者。女学校の教師。一年前にとある講演で賢蔵と出会い、結婚する。

  • 一柳賢蔵

事件の犠牲者。一柳家の長男で学者。神経質で潔癖症のきらいがある。思い込むと頑なな気質で、身分違いの克子との結婚を強引に決めた。しかし……

  • 一柳糸子

賢蔵たちの母。夫・作衛の死後、一柳家を取り仕切る実質的な主。伝統と血統を重んじる。

  • 一柳隆二

一柳家の次男。大阪の病院に勤務する医者。事件発生後に一柳家に戻ってくる。

  • 一柳三郎

一柳家の三男。兄弟の中では出来が悪く、いわゆるニート。狡猾だが臆病な性格。探偵小説を好んでいる。

  • 一柳妙子

一柳家の長女。現在は結婚し、夫と共に上海に渡航。その為作中には登場しない。

  • 一柳鈴子

一柳家の次女。病弱な体質。婚礼の日に克子の代理として琴を弾いた。

  • 一柳良介

賢蔵の従兄弟。一柳家の分家筋。妻・秋子と共に婚礼に参加した。


映像作品編集

1947年に『三本指の男』というタイトルで初の映画化。

金田一を演じたのは片岡千恵蔵で、戦前の名探偵を彷彿とさせるスーツ姿で登場している。


1975年に『本陣殺人事件』のタイトルで映画化。

時代設定を昭和初期から70年代に変更。ある人物の葬儀に遭遇した金田一の回想という形で物語が展開するが、おおむね原作に忠実なつくりとなっている。

金田一を演じたのは中尾彬。時代設定変更に合わせてジーンズにデニムのベストと金田一耕助としては異色の格好が特徴。


1977年にテレビドラマ化。金田一を演じたのは古谷一行。

金田一は銀造の招待を受けて結婚式に参列し、事件に遭遇するなどの改変が入っている。その後1983年に再度製作され、内容も77年版を踏襲したものとなる。


1992年のテレビドラマでは、片岡鶴太郎が金田一を演じた。戦前のニューヨークで大学に身を置く金田一という、割かしレアな場面があったりする。

事件は1954年に起きたとされ、病身の銀造の代理として金田一が婚礼に出席。一柳家の兄弟姉妹の出番にも手が加えられおり、事件の真相や結末はそこそこバイオレンスな事になっている。


余談編集

作者の横溝氏は、いわゆる都会派の人間であり、地方、田舎での体面へのこだわりに関して強いギャップを抱いて本作の「ホワイダニット」の参考に用いている。

横溝氏もデビュー作であることや、作者本人も理解しがたい感覚のために犯行の動機が稚拙だった点は認めており、更に現在の価値観ではともすれば、怒り自体は理解すれども人を殺めるまでは至らぬであろう、理解しにくいものとなっている。

当時の価値観や犯人の性格・環境が根底にあるという理解が必要。


関連タグ編集

小説

横溝正史

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