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概要

中居ィ、代わりにこの外道を蜂の巣にしてやるからなァ……

自分の命を守ってくれるのはコイツだけだ……

もっと生きたかったよなァ……でもな、お前ら京極組を舐めすぎだァ……


『ヒューマンバグ大学』のシリーズ作品『京極組の天才・久我虎徹』に登場する極道の一人。初登場は2022年1月20日付の動画『【漫画】京極組の最強戦力...一条康明。日本刀による断腕刑。』である。


関東屈指の武闘派極道組織「京極組」に所属しているムショ帰りの極道。

元々は京極組でも一二を争う狂人で、関東での極道の間では名の知れた武闘派極道であった。しかし、ある時何らかのヘマをやらかして警察に捕まり、10年もの間刑務所へと閉じ込められていた(実際は12年であったが、模範囚として務めた為10年で服役を終えた)。


人物

性格

かつては生き死にをかけるアウトローであったが、典型的なムショ帰りとなった今では注意力が散漫でとにかくぼんやりとしている。おまけに何をしても許可を取ろうとしている等、ムショ暮らしだった頃の習慣が抜けきっていない。

しかし、亡くなった先代組長から教え込まれた任侠を重んじる性格は若い頃と変わっておらず、組長が代わってからの「金さえ儲かれば何をしてもいい」とする京極組の変貌には不満を抱いている。そして後輩を想う心もまた失っていなかった。


能力

殺しの際は様々な理由で涙を流しつつ、標的を迅速に仕留める事から「泣きの菱山」の異名を取る京極組屈指の暗殺者であり拳銃の達人。そんな彼もムショ暮らしの影響をモロに受けてしまい、久我達の業務を足を引っ張ってしまった。

それでもここぞという場面においては、半グレ5人を銃殺するだけの実力を有していた。


活躍

かつてカチコミした際にヘマをやらかして警察に逮捕され、刑務所に10年間も服役しており、最近出所してきた。


その事もあってか久我達の業務に全く付いてこられず、ムショ暮らし間で起こった変化(消費税の上昇やスマートフォン等)にも大きく戸惑っていた。それでも後輩である久我に対して想う心を見せていた。


ある日、京極組の近海密輸ルートが半グレ組織「亜濡琵栖」に奪われてしまう事件が発生。一条は「亜濡琵栖」と結託して密輸のノウハウを渡した京極組の構成員染谷を粛清し、久我と一条は「亜濡琵栖」との抗争に備えていた。

現組長の日下から「亜濡琵栖」へのヒットマンに指名されてしまう。ムショ帰りしてから間もなかった事や組の功労者である菱山を死地に送る命令を耳にした久我と一条は反対したが、菱山は彼らの抗議を遮った。


分かりました。この菱山、必ずやその男の首を取って参ります


菱山は確かに組の功労者であったが、日下にはそんな事は関係なかった。

そして、曲がりなりにも組長の命令である以上、それに逆らう事は渡世では許されない。久我と一条は悔しがりながらただ見ているしかなかった。

それでも納得のいかなかった久我は菱山を追いかけ、もう一度日下に説得をしようとしたが、菱山は振り返らずに答えた。


久我、日下の親分が俺を冷遇しているのはわかる。だがな、俺の存在価値はこれしかねえ。あとな、久我や一条……お前らみたいな若く優秀な人間を守れるなら本望じゃねえか。だから手を出すんじゃねえ、わかったな?


彼は、勘が衰えて役に立たなくなった自分が日下から冷遇されていることを自覚しており、自分一人が犠牲になることで将来のある若手の組員達を守ろうとしたのであった。その為に、鉄砲玉の役目を自ら引き受け、久我に手出ししない様に釘を刺した。


久我と菱山は亜濡琵栖が贔屓にしているキャバクラの前で主力である篠田達を待ち伏せていた。久我が手を出さない事を条件に近くにいさせる事を許可した。それはヤクザの散り様を見届けるかのように。


暫くして、店から頬を赤らめたの篠田達が姿を現した時、菱山は組の未来を守る為に久我に「お前は良きタイミングで消えろ、わかったな?」と釘を刺して、菱山は彼らの元へと走っていった。「じゃあな久我、行ってくるわ」と言葉を残して。


かつてのように泣きながら亜濡琵栖の主力メンバーである篠田達に向かい、「テメエら若いのに……みんな死ぬなんて悲しいよなぁ」と涙を流した。


異変に気づいた護衛が銃を抜くも、菱山は瞬く間に二人を銃殺。残りのメンバーを次々と打ち抜いたのだが、亜濡琵栖のトップである篠田によって何発も撃たれてしまう。さらに篠田が死体処理の電話をした後、頭部を蹴られてしまった・・・


↓以下、動画内重要展開のスポイラー注意































































哀しきヒットマンの人生最期の大仕事

その様子を目の当たりにした久我は我慢の限界に達し、今すぐ飛び出そうとした……その時だった。


銃持ってる死体に…油断は…ダメだろ…サヨナラ…俺もすぐ逝く…


死に体であった菱山は最後の力を振り絞り、篠田の眉間を正確に捉えて一発で仕留めた。


母ちゃん…俺はそっちに行けねぇわァ…地獄行きだァ…


篠田のタマを取った菱山はその人生に終止符を打った。亡き母親への懺悔とも取れる最後の言葉を残して。

菱山の最期を目撃していた久我は、人徳者の菱山を失った悲しみと理不尽さに涙を流していた。その後中枢を失った亜濡琵栖は久我と合流した一条の手によって、壊滅させられた。


組に貢献した男が使い捨て同然の死を遂げた事に納得しない久我に、一条は任侠や仁義を忘れた京極組の現状を語った。そして久我は菱山のような情に厚い京極組を作り上げることを決心した。


久我

「(菱山の兄貴……任侠を重んじる最高の極道だった)」

その最期を見れたことは俺の誇りです

「(彼のような情に厚い京極組を必ず俺がこれから作り上げていくんだ)」



関連項目

ヒューマンバグ大学

京極組 日下 久我虎徹

狂人 鉄砲玉 自己犠牲


福留:敵対組織の天羽組に所属していた老兵極道。福留は菱山と同じくヘマをやらかして逮捕される。出所後に組長からヒットマンとして起用され、相手のタマを取った後に人生を終える、という共通点がある。


阿修羅の六車:同じく京極組に所属する武闘派の極道で、刑務所に収監された事がある。六車は現時点では命を落としていないものの、収監中に父親から絶交を言い渡され、内縁の妻も自分の買った恨みをぶつけられたせいで向こうから関係を断たれてしまう、という極道を除いた人間関係は散々な目にあっている。とはいえ現組長から疎まれて使い捨てられた菱山と違い、出所してから幹部として迎え入れられるなどかなりの厚遇を受けている。これは六車が10年のブランクがあってもなお腕が錆びておらず武闘派として一線級の実力を有していた事と、ちょうど京極組が天羽組との抗争を控えている時期であり貴重な戦力として歓迎されたという事情があったのだと思われる。

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