概要
三重県北部に位置する市で、同県の県庁所在地である。
人口は三重県内では四日市市に次ぐ県内2位の28万人。
三重県には他に有名な都市が多いので、県都でありながらどうにも影が薄い。
津観音は東京の浅草、名古屋の大須と共に日本三大観音の1つとされるが、津観音のある大門商店街だけ寂れてしまっている。
地名のあれこれ
日本一短い地名として有名で、英文表記でも「Tsu」の三文字と少ない。なお、市の代表駅である「津駅」は「世界一短い駅名」としてギネス記録とされているが、ギネス登録の際アルファベットだと粟生駅(AO)などに負けてしまうためか「Z」で登録されている。
歴史
古くは安濃津(あのつ)と呼ばれ港町として発展。
江戸時代になると藤堂高虎によって城下町が築かれ、伊勢神宮へ向かう街道の拠点にもなり、さらに津観音の門前町としても栄えた。往時の津の重要性は、「伊勢は津でもつ、津は伊勢でもつ、尾張名古屋は城でもつ」「津に参らねば片参り」とも謳われるほどであった。
明治時代になると津はいち早く市制を施いた。当時は東海3県で名古屋に次ぐ人口を有する主要都市だったようだ。
第二次世界大戦中から戦後にかけて鈴鹿市、四日市市などの隣接都市が工業化する中、地理的要因もあって工業化が遅れ、一時は全国の県庁所在地で人口が最も少なかった時期がある。1967年に日本鋼管(現ジャパンマリンユナイテッド/JFEエンジニアリング)の誘致に成功し、松下電工(現パナソニック)が立地するなど一足遅れて工業都市への道を歩んだ。平成に入ると合併して人口・面積ともに巨大化した。
もともとは城下町で門前町なのだが、昭和期の空襲、国道23号の拡幅などにより、その面影は薄い。他の東海地方の都市と同様、車社会化の弊害が著しく、中心部の空洞化に悩まされている。
関連タグ
名物
津餃子:学校給食から発祥したご当地グルメ。直径15センチの皮を使った大きな揚げ餃子。
うなぎ料理:4つの河口があること、養蚕業で出る蚕のサナギが飼料となることから歴史的に養鰻が盛んとなりうなぎ専門店が多い。
有名人物
吉田沙保里:旧一志町出身。