概要
無尽(むじん)という言葉は主に関東地方で使われているが、関西地方では頼母(たのも)、沖縄県では模合(もあい)という言葉で呼ばれており、意味合いはほぼ同じである。
起源は奈良時代からと言われており、明治時代になると大規模化し、無尽で集めた資金の貯蓄運用を行なう無尽会社が相次いで誕生した。しかし太平洋戦争で敗戦するとGHQによって無尽会社は銀行法の管理下に置くため相互銀行へ業態変換し、さらに1989年には普通銀行へと再転換するなど無尽を専門に取り扱う企業は次第に消滅・縮小されていき、同時に無尽そのものが消滅または規模が縮小されていった。しかし今でも山梨県や沖縄県、岐阜県(主に飛騨)、福島県(主に会津)では無尽の活動が行われている。
現在の無尽は運用による資金活用という色は薄く、「メンバーから集めた金を使って幹事が宴会やバス旅行を企画する」といったオフ会やツアーバスに近い無尽会が主流となっている。ただ山梨県では政治家が無尽会に参加して金銭授受や集票活動を行っているという話もあり、この行為は公職選挙法違反とも見受けられるが、線引きが難しく曖昧なままである。
関連タグ
無尽蔵‐無尽は中国の無尽蔵が語源とされている。但し現在の日本の無尽蔵は「無限にあるもの」と本来の無尽と異なる意味合いとなっているため、使用には注意が必要である。
山奈しずく‐「無尽仲間募集中」と公表しているテレビ山梨公認のバーチャルYouTuber。ただ彼女の「無尽仲間」の意味合いは「飲み仲間」で、要はオフ会仲間募集と捉えたほうがよい。