曖昧さ回避
- 日本における稲や養蚕、漁業などにおける豊穣の神の形の一つ。
- 古代エジプトの猫の女神。→バステト
- 「パズル&ドラゴンズ」に登場するキャラクター。→響奏の愛猫神・バステト
- 「猫神やおよろず」に登場するキャラクター。→繭(猫神やおよろず)
- 「よめせん!」に登場するキャラクター。→ねこがみさま
概要
人間社会に浸透した動物であるネコは、その深い関係性から、妖怪や神として扱われることがある。考古学的に日本に初めてネコが現れたのは、弥生時代の遺跡である長崎県のカラカミ遺跡。はっきりとした登場は、奈良時代頃に、ネズミの害から守るためのネコが、中国から輸入されてからである。平安時代には愛玩動物として貴族が飼っていたなどの記述がある。
歴史上で有名なネコ好きは、豊臣秀吉。可愛がっていたネコがいなくなって部下に探させたことがあるらしい。
養蚕の猫神
宮城県には猫神社が10カ所ある。また、東北地方を中心に猫の石碑が多くある。
山形県高畠町の猫の宮には養蚕の守り神として祀られているが、養蚕が盛んだった群馬県では石碑は1基も見つかっていない。
大漁の猫神
仙台湾(石巻湾)に浮かぶ田代島では、島内に猫神社がある。
昔からイヌはおらず、島内へのイヌの持ち込みも島民から拒否されるほどの「ネコの島」が現在も維持されている。
お松大権現
「三大化け猫騒動」の一つ、徳島県阿南市に語られる「阿波の化け猫騒動」の化け猫。
村の危難を救うために豪商から五反の田畑を担保に借金をした庄屋の主人だったが、借金を返済した証文を受け取らずに亡くなったことで、豪商から田畑を奪われてしまう。
これに庄屋の妻・お松が訴えを起こすも、奉行所の不当な扱いや豪商の姑息な手段により敗訴。最期に命懸けの手段として藩への直訴に打って出るが棄却され、死罪を言い渡された。
その無念を買っていた老猫に訴えて処刑されると、それ以降は豪商と奉行所で化け猫による怪異が頻発し、ついには両者ともお家断絶となった。
以来、猫の祟りを鎮めるために神社を建立し、「お松大権現」として祀っている。
三大化け猫騒動でも、唯一化け猫自身が報復を遂げた話であり、必勝祈願、特に訴訟必勝の神様として崇め祭れている。
また近場には「猫の七福神」の神社も鎮座している。