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見た目は聖女、だが中身は男。

憑依先がクソで憑依した魂もクソ。

クソとクソが合体事故を起こして偽聖女クソオブザイヤー!


概要

旧題名は『偽聖女クソオブザイヤー』。

記事名は書籍版のタイトルで、正式タイトルは『理想の聖女? 残念、偽聖女でした! ~クソオブザイヤーと呼ばれた悪役に転生したんだが~』。


小説投稿サイト「カクヨム」と「ハーメルン」でマルチ投稿されていた。本編は完結済みで、書籍記念で後日談が投稿されている。 KADOKAWAの新書レーベル『カドカワBOOKS』より書籍化された。書籍版のイラストはゆのひとが担当。


ギャルゲーの悪役に憑依転生してしまった主人公が、悲劇のヒロインにハッピーエンドを迎えさせるため、運命を変えようと奮闘する勘違い悪役令嬢もの。

本作の最大の特徴として主人公が原作のゲームと大きく乖離した行動を取った結果、現実のゲームの内容そのものが変わってしまうというSF的な内容を過分に含んでいる点が挙げられ、「主人公が自分本位な言動を行う」「それを見て勘違いをした周囲の人間が主人公に対して好感を抱く」「現実世界でのゲームの内容が書き換わっていく」という3つの視点が入れ替わりストーリーが進んでいく。


主人公のモノローグにネットスラングが多いのも特徴であり、気にする人は注意が必要である。


2023年には星雲賞に日本長編部門でノミネート。SF的な要素を含むことによるノミネートと思われるが、同じ部門のノミネート作品には同じweb小説出身の無職転生がいる。


あらすじ

ギャルゲー『永遠の散花~Fiore caduto eterna~』はどのルートを選んでもメインヒロインが死ぬ。

日本に暮らす不動新人は、その結末に不満を抱きながら就寝した。

すると次に目が覚めた時には何故か、ゲームに登場する嫌われ者の偽聖女エルリーゼになってしまっていた。

混乱する新人だったが、エルリーゼの行動のせいでこの先色々な人が不幸になる事を知っていた彼はこれ幸いとばかりに未来を変える為に行動を起こしていく。

その結果、内面の腐れぶりとは裏腹に完璧な聖女として周囲から慕われていく事となった。

更に元の世界と連動し、エルリーゼの行動に合わせてゲームの内容そのものが変わっていく。

一体これがどういう事なのか分からぬままに、偽聖女エルリーゼは運命を変え続ける。

 

登場人物

主要人物

エルリーゼ

本作の主人公聖女と崇められているが、桁違いの才能と魔力量を宿していただけの平民であり、取り違えられた偽聖女。

5歳の時に不動新人の記憶を宿していることに気づき、本来の聖女かつ悲劇のヒロインであるエテルナの死亡フラグを防ぎつつ、聖女の座を返すことを決意する。

いずれ返す「聖女」という肩書に傷をつけないよう言動や容姿などには細心の注意を払っており、また幼少期から修行して鍛え上げた結果、歴代の聖女全員分を軽く上回る規格外の魔力量を持つ、剣も魔法も極めた名実ともに歴代最高の聖女だと評されるようになった。

自身の命について余り頓着しておらず、ハッピーエンドを迎えるためならば命を捧げることもためらわない


原作では、幼少期から贅を尽くした生活で迎えられていたために増長しており、非常に我儘かつ醜悪な見た目で、傍若無人な振る舞いで周囲を振り回す悪役。人望も当然なく、最期には偽の聖女であることが判明して断罪され、殺されてしまう。


ベルネル

原作の主人公。貴族の生まれだったが、魔女の力を宿していたため放逐されてしまう。

放浪していたところを魔物に襲われたるが、エルリーゼに助けられ、魔女の力を一部持っていってもらった。結果、エルリーゼを心の底から慕っており、彼女に見合う騎士となるため、ひたすらに自己鍛錬に励む状態に陥ってしまい、ゲームのシナリオからは思い切り外れた行動を取るようになってしまう。


原作ではエテルナに助けられ、彼女と交流を深める。


エテルナ

原作のメインヒロイン。ベルネルとは幼馴染。

本物の聖女であるが、エルリーゼと取り違えられたため普通の少女として育った。ただし小さな頃から傷を負ったことがないなど不可思議とは思っていた。

ベルネルがエルリーゼのことを慕っていることに気づいており、やきもきした感情を抱いている。


原作ではメインヒロインながらハッピーエンドでも亡くなってしまうため、不動たちプレイヤーが救えるルートを何度も探したらしい。


レイラ・スコット

エルリーゼに仕える筆頭近衛騎士の女性。

代々近衛騎士を排出してきたスコット侯爵家の令嬢で、近衛騎士としてエルリーゼと対面した際に理想の人物だと入れ込んでいる。

性格は真面目だがあまり融通が利かず、エルリーゼのために斜め上の行動もするため、エルリーゼは内心でスットコ呼ばわりする時もある。


原作ではエルリーゼにイヤイヤ仕えており、彼女が偽の聖女だと気が付いてからはベルネルたちに協力し、断罪する。


アルフレア魔法騎士育成機関

生徒

マリー・ジェット

原作ヒロインの1人。青髪の綾波系無口女子。

細剣と氷魔法の使い手で、原作では闘技大会時点ではベルネルを越える実力を持つ。


アイナ・フォックス

原作ヒロインの1人。赤髪の少女。

近衛騎士であるフォックス子爵の長女で、父に憧れて学園に入学した。

プライドの高さゆえに孤立していたが、闘技大会後に学園に馴染んでいく。


ジョン

学園の生徒。

元は地方の一兵士だったが、エルリーゼによって救われたことで騎士になるため学園に入校する。なおエルリーゼからは名前を覚えられていない。


フィオナ

学園の生徒。

元は盲目だったが、エルリーゼによって傷を治されて救われ、恩を返すために入学した。

学年一の弓の名手。


教師

サプリ・メント

黒髪でメガネの学園講師。年齢は20代半ば。

狂信的な聖女信者であり、自分の理想の聖女像を掲げそれを他人に押し付けるような人物であったが、エルリーゼが名実ともに史上最高の聖女であったことで、理想よりも現実が上回ってしまった。

エルリーゼの足跡を保存しようとするなど常識を逸した変態なことに変わりはないが、原作以上に聖女信仰が深まった結果、行動指針は大分善寄りとなっている。

土魔法の名手であり、ゴーレムの召喚を得意とする。


原作ゲームでは聖女信仰からエテルナを攫う中ボス的存在である。


ディアス・ディアス

学園長。姓と名が同じ。

元は先代聖女の筆頭近衛騎士であり、現役ではないが剣と魔法の腕はレイラに並ぶほど高い。


ファラ

巨乳な女性教師。

魔女の影響により操られてしまい、エルリーゼに立ちはだかる。


その他

フォックス子爵

アイナの父親。

幼少期からエルリーゼに筆頭近衛騎士として仕えていたが、近衛騎士同士の選抜戦でレイラに負けたため筆頭をレイラに委ねる。

地方に広くない領地といくつかの村を治めている。


原作ではエルリーゼの横暴により、お家取り潰しなど酷い目にあっている。


アイズ国王

聖女の城やアルフレア魔法騎士育成機関を抱えるビルベリ王国の王。

為政者としての資質は高いが、過去の魔女の悲劇を見続けた結果大局のためなら小を犠牲にするという信念を持っている。

跡継ぎはボンクラばかりのため悩みの種となっている。


預言者

聖女を指名する謎の存在。アイズ国王のみコンタクトを取ることができる。


アルフレア

魔女を初めて倒した初代聖女。学園名の由来となっている。


魔女

魔物を率いる世界の敵対者。 聖女以外には倒せず、魔物を率いて各国を襲撃するなど多大な被害をもたらす悪しき存在である。

本来は色々な事件を手引きし暗躍しているはずなのだが、エルリーゼが周知されるようになってからは何処かに引きこもっており、仮に居場所がエルリーゼにバレようものなら何もかもを捨てて全力で逃走するほど、エルリーゼを恐れている。


原作ではラスボスでありながら、ヒロインとなるルートも存在したが、エルリーゼによって変化したゲームではルート自体が消滅しているという。


現実世界

不動新人(ふどう にいと)

男性。Webライターを職業としていた。物事をどこか他人事のように捉えるきらいがあり、周囲の人間を内心で小馬鹿にする癖がある。そういった自身の性格が良くないことには自覚があり、「クズ」と自認している。

悲劇のヒロインであったエテルナに入れ込んでおり、彼女の救済を望んでいる。


伊集院悠人(いじゅいん はると)

『永遠の散花』を制作したプロジェクトリーダー。


夜元玉亀(やもと たまき)

『永遠の散花』のシナリオライター。

容姿は平凡な20代の女性で、ペンネームは「フィオーリの亀」。

小説投稿サイトの賞レースに作品を応募したところゲーム化することになり、小説連載を打ち切ってゲームにシナリオを提供した。


用語

永遠の散花~Fiore caduto eterna~

原作ゲーム。読み方は「くおんのさんか」。

ほとんどのルートでヒロインが死ぬ悲劇で物語が終わる鬱ゲー。

攻略可能ヒロインは30人以上おり、メインヒロインはエテルナ。

元々は夜元玉亀が書いたネット小説で、小説サイトの賞レースに乗りゲーム化したらしい。

エルリーゼは本来敵キャラクターであり攻略対象ではなかったが、主人公がゲーム世界で活動した結果、何故か攻略対象となってしまった。


アルフレア魔法騎士育成機関

本作の主な舞台。通称魔法学園。

聖女を守るための騎士を育成する機関であり、近衛騎士になるための登竜門。

アルフレアは初代聖女の名前であり、彼女が赤色が嫌いだったことから制服は緑色となっている。


魔女

魔物を率いて人類や自然などあらゆるものを破壊し、汚染する世界の敵。

魔女の使う闇魔法は物理魔法含むあらゆる攻撃を無力化するため、聖女の力以外で傷を与えることができない。


魔物

魔女が動物に力を与えて変質させた手駒。

元の動物を遥かにこえる身体能力を持ち、上位の魔物は魔法や特殊な能力も使える。

さらに微量ながら魔女の力を与えられているため、聖女の力以外の攻撃が減衰されてしまう。


聖女

魔女が現れた際に世界の意思により選定される、特殊な力を持って生まれた少女。

高い魔力量に加え聖女の力を備えており、魔物や魔女の攻撃以外で怪我を負うことがない。


聖女の攻撃でのみ魔女を倒すことができるものの、聖女が成長するまでにも魔女は自由に活動するため、魔女の撃破でもたらされる平和と暗黒期が釣り合っていない。

なお聖女が魔女に破れることもあり、その場合は次の聖女が育つまでの十数年間、さらに暗黒期が続くことになる。


関連タグ

カクヨム

ハーメルン


横浜駅SF:カクヨム出身の星雲賞ノミネート作品の先輩。


外部リンク

カクヨム版

ハーメルン版


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