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演:伊吹吾郎


概要編集

1979年度版『必殺仕事人』に登場する仕事人の一人。

かつてはとある藩(後述の愛刀から、肥後周辺のどこかと思われる)の藩士だったが、藩の家老が妻のお涼に手を出したためこれを斬殺し脱藩。5年に渡る浪人生活の中で江戸に流れお涼や娘の美鈴とともに長屋での生活を送っていた中、裏社会の重鎮・鹿蔵から誘いを受け裏稼業に足を踏み入れた。

件の家老の息子が主水にそっくりな顔立ちであるらしく、初対面時には人違いで彼に斬りかかったりもしていた。幸いすぐに誤解は解け、紆余曲折を経て飾り職人の秀も加えた3人で裏稼業を行うこととなる。

ちなみに秀とは同じ長屋の隣同士で家族ぐるみの付き合い。このため娘の美鈴は秀によく懐いている。


仕事人としては当初こそ不慣れぶりが見られたものの成長してゆき、やがて百戦錬磨の外道仕事人にも引けを取らないほどの実力を見せるようになっていったほか、精神面でも裏稼業者として経験が上の秀より年長者ぶりが目立っていた。

28話までは浪人であり、いわゆる門付けなどで収入を得るその日暮らしに近い生活を送っていたが、29話にて、愛刀だった同田貫を売りそれを元手に屋台おでん屋「でん楽」を開業、これを機に坊主頭となり、侍らしい堅苦しさも鳴りを潜めていった。ちなみにこのおでん屋は出前を頼まれることも度々あるなど繁盛していた様子。


殺し技編集

28話までは、相手を正面から討ち取ることに重きを置いた「剣術」。愛用の同田貫で相手を斬り殺すものだが、同じく刀を用いる主水が暗殺を重視するのとはなかなか対照的である。

高い身体能力、および太刀筋で人を見分けられるほどの優れた観察眼により、その腕前は主水に勝るとも劣らないが、標的と正面から切り結ぶために反撃され負傷したこともあった。


29話の転職以降は上述の身体能力および柔術を応用した豪快な「体術」に鞍替えし、標的の腰骨を外し二つ折りにする技を用いるようになった。

この技に慣れてきてからはあらかじめ赤い糸を親指に巻いて骨外しの際の力加減を見極めるようになっており、骨外しの際に糸が千切れるカットが映るという特徴的な演出が見られた。

なお、以前よりも接近して仕留める必要性から、その戦法は暗がりでの待ち伏せ等の「暗殺」に重点を置く形へ変化したが、敵の太刀筋を見切って反撃を回避したり関節技で刀などの反撃を封じてからとどめを刺したりと、侍としての経験も存分に活かして立ち回っている。


余談編集

実は必殺シリーズでも数少ない「体術」を用いた仕事人(他には念仏の鉄必殺仕事人Ⅴ激闘編に登場したはぐれ仕事人・壱などが該当)にして、作中で殺し技が全く別のものに変化した仕事人でもある(こちらの類似例は『必殺仕事人2007』から登場の経師屋の涼次くらいであり、非常に珍しい)。


演じる伊吹吾郎はのちに『水戸黄門』の渥美格之進役を演じたことで有名である。


関連タグ編集

必殺仕事人

中村主水 飾り職人の秀

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