概要
『ウルトラマン』の原案である『WOO』及び『科学特捜隊ベムラー』の設定を練り直したもの。
『WOO』や『ベムラー』の時の「正義の味方の怪獣」という設定を見直し、「正義の味方の宇宙人」「巨大なスーパーマン」としてより人型に近く甲冑のような奇抜なコスチュームをしており、身長は2~40mの範囲で伸縮自在。
変身してから3分間しか戦えないという、ウルトラマンに繋がる変身時間制限が設定されている。
主人公のサコミズはレッドマンと絡んだ飛行機事故で死に、責任を感じたレッドマンがサコミズの体を借りるという点もウルトラマンのシナリオに繋がる要素が存在する。
ウルトラマンとの最大の違いは「故郷のレッド星がX星人という宇宙人からの侵略により滅亡している」「主人公のサコミズは飛行機事故の時点で完全に命を落としており、人格は完全にレッドマンになっている」といった点がある。
しかしTBSの栫井巍プロデューサーが仏像をモチーフとしたもっとシンプルなデザインを要求し、TBS上層部も海外展開を考えていたことからこのデザインに没を出した。
このような試行錯誤の上、現在知られるウルトラマンの企画が完成する。
オマージュなど
かくして『レッドマン』は没となったものの、そのタイトルは後の円谷プロが『ウルトラセブン』等の新ウルトラマン企画の仮名称として利用し続けていくこととなり、1972年にはかの赤い通り魔として知られる短編特撮『レッドマン』が製作された。
『レッドマン』がウルトラシリーズのギネス登録の際にシリーズにカウントされたのも恐らく「単にスーツを流用しているだけではなく、作品タイトルとしてもウルトラシリーズと繋がりがある」のがあったと思われる。
これ以外にも
- 主人公の名前がサコミズ→『ウルトラマンメビウス』のサコミズ・シンゴ隊長。最終回でゾフィーへと変身する。
- 故郷の星が滅亡している→漫画『ULTRAMAN(漫画)』にてゼットンコアにより光の国が滅ぼされる。
- 死亡した地球人と一体化し、おおむね「ヒーローの人格」ベースで行動する主人公→『シン・ウルトラマン』のリピアーと神永新二
など、正式作品でオマージュされ続けておりそれぞれの作品でストーリーを盛り上げている。